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野外選曲家・河合桂馬の「実戦主義選曲録」 序章
2016.03.01 Tue
今回からAkimamaで月1の連載を担当させていただきます、河合桂馬です。肩書きとして「野外選曲家」と名乗っておりまして、一言で説明すると「どこでもDJする人」です。クラブはもちろん、キャンプ場から東京ドームまで大小さまざまな場所でDJをして14年ほどになります。こんな河合桂馬がDJでかけたい曲、よくかけている曲を紹介していくコラムです。今回はその序章として、曲を紹介していく際の心構えのようなものをみなさんと共有できればと思います。
食べ物の味を言葉で伝えるのは難しい。実際に食べてもらえれば「こういう味か」と一発でわかってもらえるのですが。音楽もまたしかりで、聴いてもらえれば「こういう曲か」と一発でわかってもらえます。それに加え、趣味嗜好というものは人により千差万別。ラーメン二郎が大好きなジロリアンに、京都天龍寺の精進料理をおすすめしたところで「もっとニンニクヤサイマシマシのインスパイア系教えてください!」と言われてしまうのと同様に、アヴィーチーが大好きなパーリーピーポーに、ストラヴィンスキーの火の鳥をおすすめしたところで、「もっとアガるやつないっすか?」というのがオチな訳で。ということを踏まえると「この曲はこうだからカッコいい!」というお話は音楽評論家に任せるとして、「この曲はこういう状況でかけたい!」という選曲論を展開するほうが、野外選曲家がコラムを書く意味があるのかなと思っております。
なので、誰もが知っている有名な曲からアンダーグラウンドな曲まで、幅広く紹介していきたいと思います。果てしなく広がる青空の下、燦々と降り注ぐ太陽を浴びながら一心不乱に踊れるダンスミュージック。満天に輝く星空の下、煌々と照る焚火を囲みながら聴くチルアウトミュージック。これを紹介するのが「実戦主義選曲録」です。
河合桂馬
野外選曲家。2002年「青山MIX」にてHOUSE DJとしてのキャリアをスタート。キャンプ場から東京ドームまでさまざまなイベントに出演。韓国でのDJなど活動の幅を海外にも広げ、ラジオ、雑誌出演、イベントMCなど活動は多岐にわたる。