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野口健×ヨシダナギ トークセッション開催。2月19日19時にTOKYO FM他、全国でオンエア!

(2017.02.07)

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会場となったTOKYO FMホールには抽選で選ばれた多くのリスナーが集まった。終始、笑いの絶えない和やかなトークショーとなった。
 去る2月4日、アルピニスト野口健氏とフォトグラファー・ヨシダナギ氏のトークセッションが都内で行われた。今イベントは、コスモ石油が2001年より展開している「コスモ アース コンシャス アクト」の活動の一環として開催。2015年までは野口氏による単独トークイベントであったものを、昨年から地球を舞台に第一線で活躍するフロントランナーをゲストにむかえるトークセッションとして生まれ変わった。

 今回ゲストに招かれたのは、フォトグラファーのヨシダナギ氏。アフリカをはじめとする世界中の少数民族を撮影している。TBSテレビ『クレイジージャーニー』(毎週木曜・深夜0:10 O.A.)で彼女を知った人も多いことだろう。自らも服を脱ぎ、アフリカの裸族を撮るスタイルが注目を浴びている。野口氏もアフリカには幾度となく訪れており、「ぼくがアフリカで密かに感じていたことを、ヨシダさんもおっしゃていたので驚いた」と、共感する部分がある様子。

ヨシダナギ氏の著書『ヨシダ,裸でアフリカをゆく』(扶桑社)を手に取る野口氏。面白かった!と大絶賛。

 世界を舞台に活躍する野口氏とヨシダ氏、それぞれの生い立ちや活動のきっかけ、旅で心がけていることや裏話、そして未来をたっぷりと語り合った。

 このトークの模様は、TOKYO FMおよびJFN(全国FM放送協議会)加盟38局で2月19日19時よりオンエアされる予定だ。(※放送地域によって時間が異なる場合があります。ご確認ください)

 トークセッションは約2時間。開始早々に「2時間で足りるのかなぁ…」と野口氏。終わってみれば終演予定時刻の16時をゆうに回っていた。自らの足で向かい、目で見て肌で感じてきたフロントランナーである両氏の話しは、とても興味深い内容で、また、こちらもどこか旅へ出たくなる気持ちにさせられた。

 今回のトークを実際に話を聞いて印象に残った内容を少しご紹介しよう。

お互いの思春期には共通点の多い両氏。それがいまの原動力の源となっているようだ。

■かたやヒマラヤ、かたやアフリカ。どちらもキーは「食べ物」だった
野口 「高校生のとき、山岳部とかに入っていなかったんで、一人で6600mの山に登ったんですけど、その時13人のシェルパと一緒に行動するんですよ。ミルクティーに塩とブルーチーズを入れたようなとんでもない飲み物を飲んだのですが、すごくまずいんです。でも、植村直己の本で見た、アザラシを生で食べれるかどうかで現地住民に試されているという例を思い出して、「うまい」って言うしかなかったんですよね。そしたら、そうかそうかといってどんどん注がれてね…。でもそれを経験すると、シェルパの接し方が大きく変わったんです。すごく思い出深いですね」

ヨシダ 「私が初めて行ったのはエチオピアで、少数民族は意外とビジネスライクで、仲良くなりにくいって思いました。元から私が思い描いていたような、愛らしい人たちが集まる国だなぁとは思いますけどね。野口さんも言ってましたけど、出された食べ物はどんなにまずくても、おいしいって言いますね。虫とかは大丈夫なんですけど、いままで一番厳しかったのは、チャドの、ど田舎で出されたスパゲッティなんです。内戦状態なのでそもそも観光客がいないってこともあって、私が行った時は、ここぞとばかりのおもてなしとして、パスタを山盛りいっぱいだしてくれて。でも、甘いんですよ。きっとおもてなしとして、高級品である砂糖をめいっぱい使ってくれていたみたいで…でもやっぱりおいしくなかったですね」

野口 「パプアニューギニアでこうもり食べてましたよね?」
ヨシダ「頭の部分おいしかったですよ!体はちょっと臭かったですね」
野口 「牛の血を飲むじゃないですか。あれはおいしいんですか?」
ヨシダ「おいしいんです!血の味っていうより、あっさりしてて薄い牛骨スープみたいなかんじです」

「アフリカにひとりで行っているというとエネルギッシュな女って見られるんですけど、わたしはかなり静かなんです」とヨシダ氏。すてきな笑顔が印象的だった。

■少数民族に会う方法って?
野口 「どうやって少数民族に会うの?商業的な民族が多いじゃないですか。入るのにお金、撮ったらお金とか。肉食いすぎて太ったマサイとか、携帯使ってるのとか、そういうのがいまは多いと思うんですよね。本当の少数民族にはなかなか会えないのに、写真を見るとちゃんと会えてますもんね」
ヨシダ 「執念で探しますね。現地のツアー会社など何十社にもメールを送りまくって。少数民族を見つけるのに2年くらいかかりましたね」
野口 「本当に美しいじゃないですか。モデルじゃないのに本当にすごい」
ヨシダ 「自分を飾る人たちなので、一番よく見える角度とか、すごくわかってるんです。こうやって撮ってくれって言われます」

■ものごとにはA面とB面がある
ヨシダ 「アフリカというと、貧困とか汚いとかそういう考えがあると思うんですけど、じつはそれってごく一部で、そうじゃない所もあるんです。少数民族は厳しい環境の中で、いつも笑いながら生きている。でも同時に、笑っていないと、死という出来事が日常に近すぎてやっていけないっていう裏側も感じました。スリ族も華やかに見えながら、戦闘民族なので、身内同士でも簡単に人を殺してしまったり。なので距離感はとても大事にしてます。現地の人との距離を縮めるためには、構えないっていうことですね。じつは彼らは肌の色をすごく気にするんです。白人はどうせ自分たちを見下しているっていう感覚があるみたいなので、帽子やサングラスなど日焼け対策とかしていると、距離を置かれてしまいます。なので、彼らの不愉快にならないようにしようと思ってます」

野口 「潜在的に白人を恐れてる。逆にアジア人のことはバカにしますよね」
ヨシダ「白人のいうことは聞くけど、アジア人のいうことは聞かないとか」
野口 「インドは、イギリスの植民地時代があることもあって、シェルパは自分たちの命の値段と、外国人の命の値段は違うと言ってる。でも、仲良くなりすぎると緊張感がなくなっちゃうし、仲良くしなさすぎると先に帰っちゃったりとか、すべてが命に関わってしまうんですよね。友達にはなっちゃいけないけど、お互いが必要っていう微妙な距離感が必要です」

旅に出る楽しさや、そこでしか見られないものの大切さを語る両氏。誰もが旅に出たくなったことだろう。

最後に、もっと日本を飛び出して世界を体験して欲しいと両氏。

野口 「みなさん、あちこち行くことですよ、日本人は本当に少ない!若い人は特に。エベレストに来る海外勢は30代なのに、日本人は50代とかが中心ですからね。日本人にもっと世界に出てほしいですよ」

ヨシダ「野口さんのおっしゃる通りだと思います。ネットが普及したことで、なんでも知ったつもりになれちゃうのが今だと思います 。実際に行ってみることで新たに知ることが多いと思うので、実際に自分で行って感じてほしいです」

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野口健トークセッションは、大阪でも開催が予定されている。ゲストはプラントハンターの西畠清順氏。現在参加者を募集している。

野口健 トークセッションin大阪(FM OSAKA)
開催日:3月18日(土) 開場:13時30分、開演:14時、終演:16時予定
会場:テイジンホール
出演:野口健、西畠清順(プラントハンター)
募集人数:220名
応募締め切り:2017年3月3日(金)
お問い合わせ:エフエム大阪 06-4369-0856(平日11時〜17時半)
お申込みは、こちらから!
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野口健(のぐち・けん)
1973年生まれ。高校時代、上級生とのケンカが原因で停学になった際に読んだ本『青春を山にかけて』植村直己著に触発されて登山を始める。16歳でモンブランに登頂し、96年までに6大陸最高峰を制覇。そして99年に3度目の挑戦でエベレストに登頂し、当時最年少での世界七大陸最高峰登頂記録を樹立した。2000年からはエベレスト清掃登山を実施。現在は国内の稀少自然保全活動や子どもたちへの環境教育などに尽力している。

ヨシダナギ
1986年生まれ。フォトグラファー。独学で写真をはじめ、その後、2009年より単身アフリカへ。アフリカをはじめと世界中の少数民族を撮影、発表。その唯一無二の色彩と生き方が評価され、TVや雑誌などメディアに多数出演。2017年には日経ビジネス誌で「次代を創る100人」に選出される。近著には、写真集『SURI COLLECTION』(いろは出版)、アフリカ渡航中に遭遇した数々のエピソードをまとめた紀行本『ヨシダ、裸でアフリカをゆく』(扶桑社)がある。 ホームページ http://nagi-yoshida.com/

 
 
ライター
A kimama編集部
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