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たまには文房具! 宇宙でも水中でも使える「フィッシャー社のスペースペン」

2016.09.19 Mon

森 勝 低山小道具研究家

 最近の文房具人気がウラヤマしい。

 子供の頃より道具全般が好きで、もちろん文房具も集めていた。当時は今のように面白い文具は無く、極細シャープペンシルや雲形定規などの製図用品を、小遣い貯めて買いに行っていた。今、子どもだったらどんなに毎日が楽しかったことか…。

 大人になってからは文房具をあまり使わなくなり、選りすぐった「ぺんてるサインペン」「三菱消しゴム付き鉛筆B」「三菱朱藍鉛筆」「カランダッシュ芯ホルダー」と、ボールペンは今回紹介する「フィッシャー社のスペースペン」を使用中だ。


手のひらサイズの小さなペン。仕上げが美しく使っていて楽しい。クリップ付きやスペースシャトルモデルや今年は50周年記念モデルの販売もあり

 無重力状態でも、水中でも、上向きにも書けるこのボールペンは、インクカートリッジに封入した窒素ガスの圧力でインクを出すシステム。極度の暖寒に対応しアウトドア好きにはもってこいの仕様だ。日本製ボールペンの書き心地には勝てないが、海外モノにしては悪くはないし、フィッシャーにはペンのデザインが魅力的な製品が、数多く発売されている。

 写真は非常に美しい定番のブレット(EF-400ブラック)。梨地処理された金属ボディには、メーカー名などは一切無い! キャップをした状態は9.5cmと手帳ペンサイズとコンパクトだが、キャップを後ろに付けると13.5cmと使いやすいサイズになる。このボールペンの定番宣伝文句に「ニューヨーク近代美術館に永久展示」とあるが、納得のデザインで今年発売50周年のロングセラー商品だ。ハイカー向けには「バックパッカー」という名前のモデルも発売されている。


スペースペン替芯を使用しているボールペンはこの3本を使用中。真鍮やアルミの切削加工で作れるのか、最近はガレージメーカーも参入し、デザインを競っている

 オフィシャルだけではなく、他社からもデザインに凝ったペンが発売されている。写真上のペンは、独ボーカー社のボルトアクションボールペン。ボルトアクションしないとペン先が出ないので、ポケットに入れていても安心だ。写真中のペンは、米Rick Hinderer Knivesのデザインしたボールペン。ナイフがカッコいいならボールペンをデザインさせてもカッコいい。こちらはスクリューキャップ式で出すのは一手間だが、しっかりとキャップできる。

 最近ブームの『E.D.C.(Everyday Carry)』の影響でカスタムボールペンが増え、そこで使われている替芯が、変わらぬ形状と完成された性能の「フィッシャー社のスペースペン」なのだ。定番はやっぱり良い。


普段はクリップ式のボールペンと防水ノートをパンツのポケットに直接入れている。すぐにメモを取れて、すぐにしまえる。メモを取ることがない日はEDCポーチに入れることもあり

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