line_box_head

注目の雪山アイテム。エアーバッグを装備したバックパック、ARC'TERYX 「VOLTAIR 30」の正体とは!?

(2017.01.04)

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

道具のTOP

icon

 アバランチエアーバッグとは、その名の通りアバランチ(=雪崩)に対応したエアーバッグシステムのこと。車のエアーバッグのように身体を受け止めるのではなく、雪崩に巻かれた際に膨らむことで埋没のリスクを低減させようという装備です。

 

 ミックスナッツ効果と呼ばれる現象によって、雪崩には体積の小さなものほど深く埋まりやすいという特性があります。アバランチエアーバッグは万一雪崩に遭遇した際、バルーンを膨らませることで体積を稼ぎ、少しでも表面に近いところに上がってできるだけ埋没を浅くしようという装備です。これを身につけていれば雪崩に遭わない、雪崩に遭っても埋まらない、というものではありません。

 このアバランチエアーバッグにバックカントリーを目指す多くのスキーヤーやスノーボーダーが関心を示すのは、埋没が浅い→救出されるまでの時間が短い→助かる可能性が高い、からです。場合によっては雪崩の表面にまで上がってくることができるので、自力で脱出することが可能なほど。基本的に雪崩は避けるように行動すべきであり、仮に雪崩があっても巻き込まれないようなポジションを取るべきです。が、それでも遭遇してしまった際の、最後の頼みの綱となるのがアバランチエアーバッグなのです。

 すでに世界中では多くのメーカーがアバランチエアーバッグを製造しています。今年は、ARC'TERYX(アークテリクス)がその仲間に入りました。しかも、バッグの展開は電動式です。

 実はアバランチエアーバッグは短い時間でバルーンを膨らませる必要があることから、圧縮空気を利用するものがほとんどでした。しかしARC'TERYXなどいくつかのメーカーでは電動式を採用しています。

 電動式最大の利点は、何度も膨らませることができる点と、そこに空気の再充填といった手間やコストがかからない点です。つまり交換用圧縮空気の心配をすることなく、心置きなく練習が可能。いざという時きちんと作動させることができるよう、日頃から考えなくても身体が動くくらい訓練を積んでおく。これはとても重要なことです。電動式なら、この訓練を納得いくまで重ねることができます。

バルーンはバックパックの上部に収納されており、トリガーを引くことで膨張します。右下は収納状態。こうしてみると、このバックパックにエアーバッグが内蔵されているとは思えませんね

充電式のリチウムイオンバッテリーの採用によって、一回のフル充電で複数回(マイナス15℃の環境下で約8回、マイナス30℃の環境下で最低でも1回)の展開が可能になりました。ハッキリ雪崩だと確信できない時でも躊躇なくトリガーを引くことができるほか、身体が操作を覚えるまでじゅうぶんな訓練を積むこともできます。特殊設計の遠心ブローワーはトリガーを引くことで作動し、150リットルのバルーンをしっかりと膨らませることができます

左)バルーン展開時にバックパックのずり上がりを防ぐワイヤーゲートレッグループは片手で操作可能。 中)バックパック側面にはバッテリー残量を簡単に確認できるインジケーターを装備。 右)トリガーハンドルは左側ショルダーストラップに備えられており、いざというときにも滑りにくいデザインを採用

もちろんバックカントリー用バックパックとしての装備も充実。スキーやスノーボードを装着して背負うことができるほか、標準的なアバランチギアを効率よく収納することができます

■VOLTAIR 30(ボルトエア 30)
容量:30リットル
質量:3,465g(バッテリー 790gを含む)
カラー:カイエン、ブラック
価格:200,000円+税(VOLTAIR 30 + VOLTAIR LiPo 22.2V Battery + VOLTAIR Battery Charger 100-240V)

製品についての詳細はこちらまで。
アークテリクス/アメア スポーツ ジャパン
03-6831-2720
http://www.arcteryx.com

 
 
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

アキママをフォローする

SNSで最新のNEWSをお届けします

  • Twitterをフォローする
ライター
林 拓郎

スノーボード、スキー、アウトドアの雑誌を中心に活動するフリーライター&フォトグラファー。滑ることが好きすぎて、2014年には北海道に移住。旭岳の麓で爽やかな夏と、深いパウダーの冬を堪能中。

line_box_foot