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焚き火端で眠れ。グランストリーム×ナンガから難燃素材の寝袋「焚き火繭365」登場!

(2017.03.01)

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 気の置けない仲間と出かけた遠征の夜。焚き火を囲み、酒を酌み交わす。話は尽きないが眠気と暖気に誘われて、ひとり、またひとりと焚き火のまわりで横になる。最後に残ったひとりも、太めの薪を追加して眠りにつく。

 なーんて絵に描いたような野営を、一度でもやってみたことがある人は知っている。焚き火端で朝まで眠るのは、そんなに快適ではないことを。

 上昇気流を生む焚き火は周囲から空気を吸い寄せる。そのため、体の火に当たっている側は暖かくても、陰側は火が当たらないばかりか風が当たって寒い。

 焚き火と適度な距離を保ちつつ体の両面を温めるためには、頻繁な寝返りが必要なので、熟睡はできない。

 それでは、と寝袋にくるまって焚き火端に寝そべれば、朝には寝袋に火の粉でたくさんの穴が開き、羽毛が飛び出しているだろう。

 熱に強い毛の毛布ならどうだ、という人もいるかもしれない。しかし、毛布を野外に持ち込んでいる時点でそこには車があるはずだ。傍に車があるのなら、車中泊をしてもいいしテントを引っ張り出してもいい。そっちのほうが、絶対に快適だ。

 ブッシュクラフト界隈の人が「木を集めて風防と熱を反射するリフレクターを作って……」なんて言い出す姿も思い浮かぶ。その行為を楽しむのは否定しないけれど、ひと夜ごとに移動する旅では寝袋を持ち歩くほうが現実的だし、なにより環境への負荷も小さい。

 このように、現代の野営で「道具を傷めずに焚き火端でスマートに眠る」というのはなかなか難しい課題だ。焚き火のそばで眠ることが野営の最適解だった時代は、もうずいぶんと昔のことである。

……と思っていたら、焚き火と寝袋という相容れない二者をつなぐアイテムが現れた。「焚き火繭(まゆ)365」である。

 開発したのは滋賀県のアウトドアサービス「グランストリーム」の大瀬志郎さん。琵琶湖をベースにして、西日本の各所で超実践主義のツアーを提供するシーカヤックガイドだ。

「焚き火繭365の原型となったのは2011年に作った『繭365』。同じく滋賀県に本拠を置くダウン用品メーカーのナンガさんに協力を仰ぎ、防水透湿素材を表地に使うことで、ダウンが水分を含みづらくした寝袋です」

 繭365はとても快適で、これを使うようになってから大瀬さんはテントよりも焚き火の傍に張ったタープの下で眠ることが多くなったという。しかし、繭365にはひとつだけ弱点があった。

「焚き火で温まりながら星の下で眠るのは素晴らしい体験なのですが、防水透湿素材の表地だと、どうしても火の粉で穴があいてしまう。そんなところにナンガさんから難燃素材の存在を教えてもらい、焚き火繭365のリリースを思い立ったんです」

 焚き火繭365の表地は、ポリエステルとケブラーを混合したもの。防水透湿素材ではないものの、ナイロンタフタよりも撥水性が強く、封入されているダウンも撥水ダウンなので、従来の寝袋と比べると水分にも強い。天然素材のような風合いで肌触りも柔らかい。

「防燃素材ではなく難燃素材なので、表面が溶けたり焦げたりすることはありえますが、従来の表地に比べるとずっと熱に強い。この寝袋を使って焚き火の横で眠り、もう一歩自然に近づいた夜をみなさんにも楽しんでほしいですね」

 価格は¥35,000+税。カラーはベーシュでスモール(〜165cm)、レギュラー(〜175cm)、ラージ(〜185cm)の3サイズを展開。対応する気温は10℃程度を想定し、ダウンはその名のとおり365g封入する。50gにつき1,620円の追加で200gまでダウン量を増やすこともできる。

 ジッパーは基本では右側に装備するが注文次第で左側にすることも可能。左右ジッパーで2つそろえれば連結して使う事もできる。スライダーにはオリジナルの真鍮&アンティークビーズのタブを装備する。

 リリースされるやいなや、焚き火繭365には注文が殺到。3月1日現在、初回生産分は若干数を残すのみ。ベージュ色の生地の調達の都合で次回の生産は5月末から取り掛かる予定だという(別カラーを使って前倒しの可能性もあり)。

 より詳細な情報はグランストリームの紹介ページへ!
http://oseshiro.hatenablog.jp/entry/2017/02/10/184023

グランストリーム×ナンガ
焚き火繭365
¥35,000+税
※Lサイズのみ¥36,500+税
サイズ:S、R、L
収納サイズ:直径17cm×30cm
重量:1,100g(R)

 
 
ライター
藤原祥弘

採集系野外活動を中心に執筆とワークショップを展開。著書に『海遊び入門』(小学館・共著)ほか。好きな獲物はカンパチとノコギリガザミ。twitterアカウントは@_fomalhaut

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