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朝霧ジャムを今年一番の、日本一クリーンで美しいフェスにするために! かっこいいオーディエンスになろう。

(2017.09.27)

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「世界一クリーンなフェス」といわれてきたフジロックだったが、今年のフジロックでは至る所でゴミが散乱している状況を目の当たりにした。この件については、Akimamaでもフェスおじさんこと菊地崇さんが寄稿し問題提起している(記事はこちら)。多くの人たちがこの記事に賛同する反面「フジロックって最低だね」とか「ゴミくらい運営が拾えばいいんだよ」といった悲しいコメントもあった。
 そうじゃないんだよ。フジロック自体は何も悪くない。運営側はゴミをきちんと処理してくれているし、その覚悟もある。ルールで縛るのではなくマナーを守ることを呼びかけてきた。悲しいのは、これまで多くの来場者たちのマナーで守られてきた「クリーンなフジロック」が、一部の人たちの行動でほころびつつあるということだ。どこかで歯止めをかけなければいけない。それは運営側だけの問題ではなく、私たちオーディエンス側の問題でもある。

 先日開催されたニューアコースティックキャンプに参加してきた。このフェスにはほとんどゴミが落ちていない。各ステージを臨む美しい芝のグランドには、大人もこどもも安心して“ねっころがる”ことができる。

 ニューアコの広い会場内にあるゴミステーションは、飲食ブースが並ぶ「アコ飯」エリアに1箇所のみで、各キャンプサイトに炭捨て場が設けられているだけ。アナウンスは「お持ち込みの食材、資材等のキャンプの際に出るゴミは必ずお持ち帰りください」というお願い事項がWEBサイトの注意事項に書かれているだけなのに、このゴミの少なさは驚くべきだ。もちろん、人目につきにくいトイレの中や、物陰に少しゴミが放置されているのも見かけたが、数名のボランティアの人たち見回って拾っているのも何度か見かけた。しかし、手にしているゴミ袋の中身は常に少量だった。

左上・左中)自分の出したゴミは袋に入れて移動している。 右上)購入した飲食の容器ゴミは、1箇所だけあるゴミステーションに。 下)ボランティアが巡回してゴミを拾っているが、ゴミ袋の中を見てもごく少量だった

撤収後のキャンプサイトにも、驚くほどゴミが落ちていない。来場者は大きなゴミ袋に入れて2日間楽しんだ後のゴミを持ち帰っている

 フジロックで実施されているゴミゼロナビゲーションは「ゴミを拾わない」ボランティアであり、来場者自らがゴミを分別して捨てることを促す活動だ。ただし、ゴミステーションは主要なところに何箇所も設置されていて、誰でも目につくところにある。スタッフの数、アナウンス、ゴミ箱の設置数、どれをとってもフジロックの方が多い。なのに、この差はなんなのだろう?

 その差は、やはり来場者の意識の違いなのだと思う。自分たちの遊び場であるフェスに対する愛情やリスペクトはあるか、同じ時間・空間を共有している人たちへの思いやりやはあるのか、だと思う。ゴミの問題だけではなく、場所取りや、禁止エリアでのタープ使用など、根幹は同じだ。「金払ってるんだ」「こっちは客だぞ」と自分勝手に開き直る人もいれば「他の人もやってるじゃん」という追随する人もいる。そんな来場者が増えれば増えるほど、不快に感じる人、居心地が悪くなる人も大勢いるのだ。

 もちろんフジロッカー(フジロックリピーター)に愛情が足りないとはいうわけではない。多くのフジロッカーがフジロックを愛しているしリスペクトしている。ただ、そういう愛情や帰属意識の少ない来場者が増えつつあるのも事実だ。「ゴミの放置は外国人が増えたせいだ」という人もいるが、私の知り合いの外国人フジロッカーはゴミをちゃんと片付けるし、ゴミ放置が多い状況を憂えている。

 フジロックにしても、ニューアコにしても、他の野外フェスにしても、美しい自然の中で開催されるフェスに参加し、その自然を大切に守る、ピースでハッピーな時間と空間を過ごす、そしてまた次もこの場所に帰ってくるという気持ちを持った来場者たちが大半を占めてきたのだと思う。しかしその大多数に守られてきたところに、一部の心ない人たちの行動からほころびができた。そのほころびが次第に大きくなってしまう前に、私たちオーディエンスも考えなければならない。ゴミを散らかし放置する行為、場所取りやケンカ、人に迷惑をかける行為は決してかっこいいことではない。気持ちいいことでもない。それはひとりでも多くの人に伝えなければならない。

 10月のはじめには、朝霧ジャムが開催される。こちらも日本を代表するキャンプインフェスである。こちらは地元有志によるボランティア「朝霧JAMS'(ジャムズ)」がゴミゼロナビゲーションを行っている。このフェスも、また来たいと思いたくなるゴミの少ないフェスだが、年々ゴミの散乱や迷惑行為を見かけるようになりつつある。今年の朝霧ジャムでもできれば悲しい光景は見たくない。

写真=宇宙大使☆スター

 今年、朝霧ジャムに行くAkimama読者のみなさん、日本を代表するキャンプインフェス朝霧ジャムを、今年一番クリーンなフェスだったといえるフェスにしませんか? まずは自分自身から、そして家族で、友だち同士で「ゴミ放置ってかっこ悪いよね」って話してみませんか? 見ず知らずの人の迷惑行為を注意するのは勇気がいることだし、それでトラブルになったらせっかくのフェスが台無しになる。そんなときこそ、運営スタッフに相談しよう。だからまずは自分の身内からはじめませんか?

 ニューアコの会場で、誰かが放置したでのあろう飲食の容器のゴミを、さっと拾ってゴミステーションに持って行った人を見かけた。正直かっこいいと思った。そして自分もまたかっこいいオーディエンスであろうと思った。

“It’s a beautiful day” Camp in 朝霧 Jam
10月7日(土)8日(日)
富士山麓 朝霧アリーナ・ふもとっぱら 


 
 
ライター
渡辺信吾

アウトドア系野良ライター。デザイナー、Webディレクター、コーディネーターとしても活動中。波乗り、雪乗りで一年中真っ黒。 ホームページ「NORA」

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