• 料理

外遊び派フードコーディネーターおすすめ!「ワインに合う山菜おつまみ」

2016.05.07 Sat

蓮池陽子 フードコーディーネーター

「おいしい食」と「豊かな自然」との強い結びつきを感じながら
活動するフードコーディーネーター蓮池陽子さん。
連載3回目は今が旬の「山菜」についてです。

 Akimama読者の皆さん、山菜を食べたことがありますか?

 山菜とは野山に自生する植物で食べられるものを指しますが、私が山菜を採り始めたのは10年以上前。野山に当たり前にあるものが食べられるだなんて本当に衝撃でした。ツクシやノビル、ヨモギや甘草(カンゾウ)。カタクリ(片栗粉の素となった草、花の部分のこと)や二輪草まで食べられるだなんて!

 山菜は野山に自生してるもの。当たり前ですが育てられたものではないのです。

 「オーガニック」なんて言葉をまったく必要としません。生き物として強く生きているからでしょうか、山菜はどれも個性のある、しっかりした味わいがあります。そんな野山に生きる山菜がおいしいことも当時の私にはうれしいオドロキでした。

 さらに、山菜の強い苦みやアクに含まれる成分を摂取することで、カラダの毒素を排出する効果があるとも言われています。ワラビやゼンマイなどアクを抜かなければならないもの、コゴミや甘草、ノビル、ウルイなど茹でるだけですぐに食べられる山菜もたくさんあります。

 日本の一般的な食べ方はおひたしだったりゴマ和えだったりしますが、ちょっとしたことでワインにもあう一品にも変身しちゃうのです。

 コゴミ、甘草、ノビルは少し柔らかめに塩ゆでします。水気をよく切り、たっぷりのオリーブオイル、ワインビネガー少々、塩コショウで味を整えます。お皿に盛り、オリーブオイルとあればスライスした硬質チーズを添えてどうぞ。

 オリーブオイルの青臭さと山菜の香りは相性抜群! チーズの塩気も相まってワインが進みますよ。ホントに!(笑)

 おいしく作るポイントですが、山菜を少し柔らかめに茹でることです。日本人はしゃっきりとた野菜の食感を好みますが、柔らかく茹でた野菜も甘みが出て、それはおいしいもの。まさに今「ああ、みなさんに食べさせてあげたい!」というのがワタクシの心情。

 山菜の有名な山間地に行くとこの時期にせっせと山菜を加工し、年中食べられる工夫をしています。そんな知恵と愛情にあふれた食べものをまたの機会にご紹介できればと思います。

(文=蓮池陽子)

蓮池陽子 フードコーディーネーター

フードコーディーネーター。都内ビストロ勤務を経て、料理・製菓講師に。その後アウトドアでの料理や、山菜など自ら採取をする中で、おいしい物と豊かな自然が密接な関係にあると開眼。「食」のストーリーを追い求め、登山や釣りなど本格的なアウトドア活動も行なっている。著書に『仕込んでいくから失敗しない66のレシピ キャンプの肉料理』(オークラ出版)。
Official Site:Atelier Story

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