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【知ってた?】日本一の杉の巨樹があるのは屋久島ではなく、新潟県。その圧倒的な存在感に、唖然です

(2017.04.11)

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 ずっと「日本一大きい杉は屋久島の縄文杉!」と思い込んでいました。が、今は新潟の「将軍杉(しょうぐんすぎ)」なんだそうです。

 環境省では保全すべき自然のシンボルとして、巨樹(きょじゅ)・巨木(きょぼく)の実態調査を行っています。(詳細はこちらを参照ください)

 平成12〜13年におこなわれた「全国巨樹・巨木林フォローアップ調査」によると、屋久島の縄文杉が幹周16.1mなのに対して、なんと将軍杉は幹周19.31m!!! 調べてみたら、もっとデカイのがあった!ってことですね。

 そんなデカイのが本州にあるなら実際に見たいなぁ、とずっと思っていました。が、あくまで漠然とした想い。具体的に将軍杉がどこにあるのか、なんてことまでは思い至っておりませんでした。というか、将軍杉のことなんてすっかり忘れていた、というのが正直なところ。

 ですが先日、福島から新潟へと車を走らせている途中、巡り会ってしまいました!

何気なく立ち寄った道の駅の、入り口付近にはこんなモニュメントが。歩み寄ってみると、将軍杉の事が書いてある!!

その「道の駅 みかわ」はお手洗いがあるだけの簡素な道の駅。ですが、ここが驚愕の杉に巡り会う玄関口となります。ここから将軍杉までは300mほど。将軍杉の周囲は静かな山村然としており、駐車場もありません。健脚なAkimama読者の方であれば、ここにクルマを停めてお散歩を洒落込むのが賢明です

将軍杉に会う前に、まずはこの平等寺薬師堂の雰囲気にぶっとばされるでしょう。苔むしたかや葺き屋根、周囲の杉の立派なこと等々、伝統や悠久といった言葉がじわりと染みだしてくるような重厚な佇まい。建立は1519年といいますから、もうちょっとで築500年。その歴史を思うと、身が引き締まります

そしてこれが将軍杉に続く小道の入り口。これだけだと、どこに巨木があるんですか?って感じですよね。しかし杉の木立の中に入っていくと……

はい、どーん!

どどーん!

 周囲には立派な回廊がしつらえられており、必要以上に樹に近づくことなく、全周しながらその姿を眺めることができます。

 その樹齢、推定約1400年。幹周19.31mの杉は根元から6本の大支幹に分かれており、中央の幹は昭和36年の第二室戸台風で折れてしまったのだとか。ええ、人間にしてみれば人生丸々ひとつぶんとさえ言える56年前の台風の記憶も、樹全体の時間の流れからすれば、つい先日の話です。先ほどその古さに感動を覚えた薬師堂が建立されたときには、この杉はすでに樹齢900年を数えていた。そのことを考えると、時間の流れの雄大さに目眩がし始めるほどです。

 その樹高は約40m。大きすぎて、完全にフレームアウトです。杉の木立を外から眺めた時には、ここにこれほどの巨樹があるとは思えませんでした。それだけに、木立の中に踏みいると別の世界にスリップしたような不思議な感覚です。そして実際に幹周19.31mという大きさを目の当たりにすると、そのスケール感には圧力さえ感じます。

 この荘厳な存在感と重量感、想像することさえおぼつかないほどの長い時間などなど。巨樹を目前にした時に抱く想いは実に複雑です。

 これほどの長く生きてきた命が陸続きで走って行けるところにあり、しかもそのサイズは日本一。是非ともみなさんにも訪れていただき、1400年という時の流れをじっくりと噛みしめて欲しいと思うのでした。

 

■天然記念物 将軍杉

 
 
ライター
林 拓郎

スノーボード、スキー、アウトドアの雑誌を中心に活動するフリーライター&フォトグラファー。滑ることが好きすぎて、2014年には北海道に移住。旭岳の麓で爽やかな夏と、深いパウダーの冬を堪能中。

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