• 道具

“山歩きに向いたフォールディングナイフ”を6本紹介

2018.10.30 Tue

森 勝 低山小道具研究家

 YouTubeに投稿した『山歩きに向いたフォールディングナイフ6選』の動画が、弱小チャンネルにしては異例の再生回数を記録中。しかも山やイベントで人に会うとよく質問されるのがナイフに関してだ。ナイフに興味があるが情報がなさ過ぎて、どれを買ってよいのかわからないハイカーが多いようだ。日本ではナイフ専門誌は休刊になり、ボクの知識もほとんど海外、それもナイフ大国アメリカの情報ばかりだ。センチではなくインチで語るのはそのためで、インチは指の太さが基準になっているため、ナイフを語る時にちょうどよかったりする。

 まず大切なのは用途で、ここが抜けた人が多い。ボクの場合は山域を決めたら通いつめて、自分だけの地図を作る調査のようなハイキングスタイルで、まず人と会わない荒れた山を歩くことが多い。ヤブが濃いエリアなら全長8.5インチサイズを持っていくこともあるが、基本は手のひらサイズの全長6.5インチ。一般のハイカーが多いエリアなら、もっと小さく丸っこい、CRKTのピラーのようなナイフを使うことが多い。移動ばかりなのでフォールディングナイフを使用し、ノコギリを合わせることが多い。それでは動画で紹介しているメインナイフ6本を紹介しよう。

 まず最初に紹介するのは、10年前まで登山用品店でも販売されていたのがこのスパイダルコのデリカ。見たことある人も多いのではないだろうか? スパイダルコはアメリカのブランドだが、このデリカは日本製。日本の使い方によく合ったフォールディングナイフだ。

 ボクがよく使うのがこのベンチメイドのミニグリップテリアン。手のひらサイズのミニナイフだが、完成度の高いアクシスロックを採用し、剛性が高く、操作性も良く、ナイフ好きに好まれるモデル。アメリカ製で大きさの割に高価なのが難点。

 2017年に発売されヒット中のナイフがこのCRKTのピラー。ブレードの長さが2.5インチしかないのに分厚いブレードを持ち、ナイフというかプライバー(こじり棒)。切るだけではなく、プライバーと考えるとかなり用途が広がるナイフだ。ただしオールステンレスで小さい割に重いのと、冬は冷たい。

 いきなり万単位のナイフは買えないと思うので、中国のGANZOを紹介。有名ナイフと有名ナイフをくっつけたようなナイフで一躍有名になる。価格が価格だけに作りは雑だが、使っている素材や工作精度などは価格以上だと思う。ここ数年、中国ナイフメーカーは、デザインと工作精度のレベルが高く、目が離せない存在だ。

 スパイダルコのパラ3は、ナイフ人気投票でだいたい1位になるパラミリタリー2のコンパクトモデル。最初に紹介したデリカとほぼ同じサイズに仕上げている。先端部分は極端に細く、調理から雑用までこなせる新定番ナイフになりつつある。

 やはり貝印USAが展開しているゼロトレランスは外せないと思い、新作の0393をチョイス。リック・ヒンダラーの美しく使いやすいデザインと、工作精度と仕上げの良さを楽しめる。ただしここまで良い素材と高い工作技術を駆使するとちょっとお高く、本国の定価で300ドル。ちなみにゼロトレランスは日本でも代理店ができたようだ。

 最後に登山口までのボクの運搬方法を紹介。まず布でナイフを包みポーチ(黒色)に入れる。それをカメラバッグ(銀色)の中に入れる。それをバックパックの奥に入れる。カメラバッグに入れるのは、ボクの場合カメラとナイフが出すときと仕舞うときがほぼ同じなためだ。

動画はコチラ。

Latest Posts

Pickup Writer

ホーボージュン 全天候型アウトドアライター

菊地 崇 a.k.a.フェスおじさん ライター、編集者、DJ

森山憲一 登山ライター

高橋庄太郎 山岳/アウトドアライター

森山伸也 アウトドアライター

村石太郎 アウトドアライター/フォトグラファー

森 勝 低山小道具研究家

A-suke BASE CAMP 店長

中島英摩 アウトドアライター

麻生弘毅 ライター

小雀陣二 アウトドアコーディネーター

滝沢守生(タキザー) よろず編集制作請負

宮川 哲 編集者

林 拓郎 アウトドアライター、フォトグラファー、編集者

藤原祥弘 アウトドアライター、編集者

ふくたきともこ アウトドアライター、編集者

北村 哲 アウトドアライター、プランナー

渡辺信吾 アウトドア系野良ライター

河津慶祐 アウトドアライター、編集者

Ranking

Recommended Posts

# キーワードタグ一覧

Akimama公式ソーシャルアカウント