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【毎日コフラン】ロープを回収するときは物悲しい。福瀧智子のコフラン第3位は……ランドリーリール

2019.06.03 Mon

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ふくたきともこ アウトドアライター、編集者

世界中のアウトドア好きやバックパッカーが屋内外で愛用してきたコフランの「ランドリーリール」。
 引き出せる6.4mの細いロープを内蔵した、リール型のコフラン「ランドリーリール」。

 このアイテムには長い間本当にお世話になってきた。これまで何度クルクルしたことだろう。

 20代のころ、アメリカの長距離バス「グレイハウンド」に乗って南部から東部にかけてバックパッキング旅をしたときは、激安モーテルに転がりこむたび数枚のTシャツをローテーションで洗い、このランドリーリールにせっせと干した。そもそも、その当時は「COGHLAN'S」をコフランと読むことも知らなかったのだが。

 30代で通った北海道ニセコ。パウダースノーを滑る快楽にタマシイを奪われた人たちが暮らすゲストハウスでは、自分のスペースはスノーボード置き場と二段ベッドのみ。ランドリーリールをベッドの木枠にかけ、なけなしの空間で翌朝の出撃に備えてメリノウールのベースレイヤーとソックスを毎晩干した。

 皆既日食で日本中が沸いた2009年もこのランドリーリールが活躍した。奄美大島で開催された某イベント(のりピー夫妻がいたやつ)にスタッフとして入った20日近くは全テント暮らし。日々の洗濯物はもちろん、イベント後に渡った加計呂麻島では木と木にロープを渡し大判の布をかけ強烈な日差しを遮ったりもした。

 白馬車中泊スノートリップ、ベトナムのチープな寝台列車旅、フジロックのキャンプサイト、ニュージーランドのシーカヤックキャンプ……など、思い返せば軽量化をさほど考えない旅にはたいてい連れて行ったように思う。特段気の利いた機能があるわけでもない、細いロープが巻き取られたただそれだけのアイテムだが、長期で出かけるときはついパッキングに加えてしまうのだ。

 そして旅先でクルクルとリールを回して伸ばしたロープを回収するときは、きまって「あ〜旅が終わってしまう」と少し物悲しい気分になり、また次の行き先へ思いを馳せたりした。

 そんなコフランのランドリーリール。

 現在は本来の使い方をまったくムシしてもっぱら“1歳児ホイホイ”と化し、我が家で活躍(?)中。ロープの先におもちゃを引っかけてクルクル。ほーら、おもしろいくらいにヨチヨチ歩く1歳児がついてくる! 

 ……いや、こんな使い方でなく、オカンどこか旅に出たい!(涙)

 


 

◼︎コフラン ランドリーリール
価格:756円(税込)
サイズ:ロープ長さ6.4m ケースφ7.5×3.8cm
重量:60g

 

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