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トランスパーティーを牽引してきたマツリが紡ぐ16時間パーティー。5月3日に開催。

2016.04.28 Thu

菊地 崇 a.k.a.フェスおじさん ライター、編集者、DJ

90年代の日本でトランスパーティーを創造し、ダンスシーンを牽引してきたマツリ・プロダクション。マツリ・デジタルとして、16時間に及ぶオールナイトパーティーを開催する。オールナイトが持つ魅力とは何か。EDMが世界的な流行のなかで、ダンスミュージックの本質とは何かを感じさせてくれるパーティーになることは間違いない。オーガナイザーでありDJのYUTA(Matsuri Digital/Vortex)さんにインタビュー。

—— 5月3日にマツリトライブフェスティバルが開催されます。今、東京でオールナイトパーティーを開催しようとしたきっかけを教えてください。

 自分達が主な活動の場としているトランスシーンではオールナイトパーティーが標準だったのですが、昨今のパーティーシーンはデイタイム化されているので、もしかするとこういった大型フェスティバルのオールナイト開催は難しくなっているのかもしれませんね。音楽のセレクトだけではなく、映像に照明、それぞれ夜に適した演出があるはずです。

—— 6時間ぶっ通しのオールナイトパーティーですが、デイタイムとナイトに分けられています。それぞれの特徴を教えてください。

 本フェスティバルのテーマは「祭り」です。日本古来よりある祭りをトランスというフィルターを通して表現します。随所で祭りを体感できる仕掛けが多数あり、会場に提灯や神輿、そして縁日さながらの出店、過去に例のない屋内型フェスティバルを是非体感していただきたいです。

 デイタイムは「オーガニック」をコンセプトに、ageHa史上初となる未成年者の入場が認められたフェスティバルというのが大きな特徴です。ファミリー層を視野に入れ、親子で参加可能なワークショップも多数盛り込んだKIDS PARKが登場します。お子様連れでも充分に楽しめる内容となっています。トランスバンドを中心としたラインナップで、野外フェスティバルさながらのピースフルな雰囲気を楽しんでいただければと思っています。デイタイムと真逆の方向性を提案するナイトタイムのコンセプトは「サイケデリック」です。パーティーシーンだけではなく、現代美術のアートシーンでも活躍するアーティストが作品を展示し、ageHa館内は前代未聞のアートフェスティバルに姿を変えます。

—— 90年代から日本のパーティーシーンを牽引してきたマツリ・プロダクション。EDMの隆盛など、時代の変化はどのように感じていますか。

 MATSURI PRODUCTIONSがMATSURI DIGITALとして狼煙を上げた2009年。風営法の改正も重なり、全国的にシーンは下火でした。ダンスミュージックシーン全体の衰退が懸念されていた時期を考えると、EDMで数万人という動員が記録されている昨今に大きくて新しい可能性を感じています。あとはキッカケ。人生観を変える衝撃が個人個人の中で起きれば、時代はさらに変化を遂げるとおもいます。都市型デイタイムのフェスティバルが主流になりつつある中で、野外フェスティバルの原点とも言える美しい自然に囲まれた中でのデイタイムが今後の流れになると予想しています。

—— かつてマツリのパーティーに行っていた方から、初めて行くという方まで、いろんな人が集まると思います。どんな時間を過ごしてほしいですか。

 MATSURI DIGITALクルーの夢が詰まったMATSURI TRIBE FESTIVALです。老若男女問わず、遊びに来られるみなさまが夢を見ているような楽しい時間を過ごしてもらえたらうれしいです。現在の日本を象徴するトランスレーベル・パーティー、MATSURI DIGITALというアイコンを体感し、とにかく楽しんでもらいたいです。

—— 踊ることで感じられる、あるいは見えてくるものがあると思います。どんなパーティーになればいいと思っていますか。

 MATSURI TRIBE FESTIVALを通して体感した出来事、降りてきたアイデアや感じたこと、それを毎日の生活に取り入れて役立ててもらえたら本望です。踊っている時の興奮状態、または心が満たされた状態、研ぎすまされた感覚の中で得たモノはあなた自身の財産になります。あなたの素質・才能を見出せるチャンスにしてほしいです、そして音楽・アートを愛する心をさらに高めていくフェスティバルになればうれしいです。

—— このマツリトライブフェスティバルでは、何を表現したいですか。

 MATSURI TREIBE FESTIVALの裏コンセプトは「育成」です。初めてクラブやイベントに出向くキッズにはできるだけ良質なフェスティバルに足を運んでほしいです。クラブやレイブのイメージがネガティブになりがちな今、そうじゃないアート集団も存在していることを理解してもらい、シーンの開拓に繋がるような表現を続けたいと強く思っています。やはりMATSURI TRIBE FESTIVALの「トライブ」というところも重要です。壮大な幕開けから始まる記憶に残る圧倒されるアートをageHa全館を用いて表現したいです。

—— この1日で、何を体験し、何を感じ取ってもらいたいですか。

 もうひとつのコンセプトが「教育」です。価値観や人生観が反転するほどの衝撃を体験してもらいたいです。できるだけ若い世代のチャンスに繋がるような体験を提供し、夢を持ち、音楽ビジネスに関心をもつキッカケになることを願っています。

MATSURI TRIBE FESTIVAL

開催日:5月3日
会場:ageHa
出演:HILIGHT TRIBE、WILD MARMALADE、Dachambo、GOCOO、RaBiRaBi、JOUJOUKA、NOBODY HOME、他

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