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来年初夏から本格始動! GIRO Gravel Bike Park Madaraoと周辺トレイルライドを体験

2020.11.09 Mon

渡辺信吾

渡辺信吾 アウトドア系野良ライター

 グラベルバイクを手に入れてから、バイクパッキングキャンプに絶賛ハマり中の筆者ではあるが、来年斑尾高原スキー場に新設されるグラベルバイクパークをひと足先に案内していただけるという情報を聞きつけ、興味津々で取材に向かった。

 斑尾高原スキー場は、冬はスキー場、そして春から秋にかけてはキャンプ場として営業している。その斑尾高原に、自転車用のヘルメットやシューズなどを取り扱うアメリカ生まれのブランドGIRO(ジロ)が監修する「GIRO Gravel Bike Park Madarao」が開設されるというのだ。

 ここに至る経緯は、2019年に同エリアで開催された「GRINDURO(グラインデューロ)」というイベントについて触れずには語れないだろう。
 GRINDUROはGIROが発起人となりアメリカ・カリフォルニア州クインシーで2015年に初開催され、2017年にはスコットランドでも開催、昨年2019年のシリーズはカリフォルニア、スコットランドに加え、カナダ、日本で開催されたグラベルライドイベントだ。その名前から想像できるようにグラベル+マウンテン+エンデューロといった要素が組み合わせられたオフロード耐久レースだが、単にタイムを競うレースだけでなく、キャンプや飲食、野外ライブなども楽しめる、ある種お祭りのようなイベントフォーマットとなっている。

 さて、このGRINDUROが日本でしかも斑尾高原で開催されることとなった経緯は、日本のGIRO輸入代理店ダイアテック社が国内での開催地を探しいくつかの候補地と交渉していた中、「信越自然郷」との出会いが決め手となったという。信越自然郷とはAKimamaでも過去に記事として取り上げていいるが、長野県、新潟県の9市町村にまたがるアウトドアフィールドであり、斑尾高原もそのフィールドのひとつ。両者はただ単にイベント会場を貸し借りするという関係でなく、サイクリングにおけるオフ・ザ・ロード・カルチャーの発展を目指すGIROと、信越のアウトドアフィールドをハイカー、ランナー、バイカーが共有できるような魅力的なフィールドに育てたい信越自然郷、両者の将来的なビジョンやミッションが重なった結果だという。

 本年2020年は、コロナ禍の影響によりGRIDUROは開催されなかったが、次年度の開催も見据えつつ、イベントとは別に斑尾高原スキー場内に大人から子どもまで楽しめるグラベルバイクパークのコースを常設できるよう整備し、スキー場内から場外のトレイルやロードまでを含めたロングライドのルートも開拓している。本格的な始動は来年の雪解けを待ってからとなる。

 前置きが長くなってしまったが、場内のコースと場外のルートを体験してきたので、レポートしてみたい。

 グラベルバイクパークが開設されるのは、夏季に斑尾キャンピングパークとして営業されているエリア内で、スキー場に行かれたことのある方には斑尾山に向かって左手、レストラン「チロル」周辺のエリアと言えばわかりやすいだろうか。グラベル(砂利)というよりはダート(土)のショートコースでS字の下りと上りがつながれた周回コースになっている。スキーやスノーボードで滑るには緩斜面だが、自転車で走るには程よい緊張感と負荷があり、大人も子どもも楽しめるコースデザインとなっている。キャンプを楽しみながらバイクパークをぐるぐる周回するという楽しみ方もできそうだ。

 その後、スキー場内から場外の周辺トレイルを含む約20kmぐらいのルートを案内していただいた。まずは落ち葉を踏み締める林間のトレイルを上ったり下ったりしながら進む。

 クロスカントリーライド経験の少ない(白馬岩岳でのイベントで1回のみ)筆者にとっては上りも下りもドキドキの展開だったが、走り慣れている人にとっては「ヒャッホー!」の声が出るコースだったようだ。

 その後、高低差の少ない長いトラバース。これがなんとも言えず爽快で楽しかった。

 途中途中に現れる神社や湧水の池などで小休止。今走っているトレイルが、古くから踏まれている信仰や生活の道でもあることがわかる。

 舗装路の車道に出てから勾配4度から6度の長い登り坂を2、3kmもがく。

 最後はさらに急勾配のトレイルを上って、そこからスキー場までS字のシングルトラックを下って終了。

 正直に言うと、思った以上に修行だった。と同時に、走り終えたときの達成感も大きかった。そして自分のグラベルバイクの安定感にも驚いた。スキルさえあれば、もっと速く楽しく走れるのだろう。

 グラベルというワードにとらわれがちだが、バイクの種類や形、タイヤの太さ、サスペンションの有無などにとらわれる必要はないらしい。実際この日の参加者はマウンテンバイクやファットバイク、シクロクロスバイクなどさまざま。ダイアテックのスタッフのおひとりは、クラッシックなロードバイクで参加されていた。「『こうじゃなきゃだめ』という定義がないからこその楽しさがある」とおっしゃっていた。なるほど、これから育てていくカルチャーなら間口は広い方がいい。こだわりやスタイルはそこから自ずと収斂されていくのだろう。

 今回はひとつのモデルルートをガイドしてもらい走ったわけだが、信越自然郷の浅野さんによると、ライド可能なルートを広げながらガイドツアーとして運営し、その後ガイドなしで走れるようにするためにルート案内の整備、入退場のコントロール、保険加入やGPSでのトラッキングなど安全面の確保、登山者と共存するためのルールやマナーの徹底など、まだまだ取り組むべき課題は多いそうだ。
 また、場内のパーク自体は来年の夏から本格始動するということだが、さらに3ヶ年計画でコースの拡充も図っているとのことだ。キッズから大人まで、最終的にはコアなライダーも満足できるようなコース作りを目指しているという。

 とはいえ、来年の初夏からオープンするグラベルバイクパークと場外ルートがどのように整備され運営されるか楽しみだ。ぜひキャンプインで楽しんでみたい。

■グラベルバイクパークに関する詳細はこちらへ
GIRO Gravel Bike Park Madarao 公式WEBサイト

プロモーションビビデオも公開中

■信越自然郷エリアのアウトドア最新情報はこちらへ
信越自然郷アクティビティセンター

【おまけ】
 この日、飯山駅近くにあるゲストハウス「KOKUTO Iiyama home」に宿泊した。

 こちらは今年の7月にオープンしたばかりのゲストハウスで、オーナーの服部正秋さんはノルディックスキーヤーでもあり、トレイルランナーであり、国際自然環境アウトドア専門学校の講師もされているという生粋のアウトドア人。また運営会社「株式会社 穀藤」の前身「穀藤商店」は、文久元年(1861年)に飯山市(当時の飯山藩)でろうそくに使われる「蝋」の製造販売を行い、日本にスキーが伝来した翌年から日本初のスキーワックス「KOKUTO SKI WAX」を製造していたそうだ。当時の容器やパッケージラベルなどの貴重な資料も見せていただいた。日本のスキーの歴史を紐解く意味でも、今度改めて取材したいと思った。

 ウィンターシーズンはもちろんグリーンシーズンもアウトドア遊びの拠点にできそうなこちらのゲストハウス。Akimama読者のみなさんもぜひチェックしてみてほしい。

(文=渡辺信吾/写真=渡辺信吾・信越自然郷アクティビティセンター浅野慧)

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