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【ミステリーランチ】宇宙大使☆スター×Terraframe 65 —— カメラがあったから、旅があったから、いまに出会えた。

2022.03.25 Fri

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菊地 崇 a.k.a.フェスおじさん

菊地 崇 a.k.a.フェスおじさん ライター、編集者、DJ

2003年朝霧JAMでのカルチャーショック
 FUJI ROCK FESTIVAL(フジロック)、ROCK IN JAPAN FESTIVAL(ロッキン)、RISING SUN ROCK FESTIVAL 2021 in EZO(ライジングサン)。日本の夏フェスを代表するこれらのフェスシーンを、オフィシャルカメラマンとして毎年写真におさめているのが宇宙大使☆スターだ。スターは、ステージでライブするアーティストを撮影するだけではなく、フェスを楽しむ人たちや、それぞれのフェスを包み込んでいる空気感を切り取って見せてくれた。いまでこそ、そのフェスがどんな雰囲気に包まれ、お客さんがどんな楽しみ方をしているのかを写真や映像で追体験することはできるけれど、かつてのフェスの写真はライブシーンがほとんどで、スターの写真が「日本のフェスの雰囲気を伝える」ことの先駆けだったと言っても過言ではない。
日本のキャンプインフェスの草分け的な存在である朝霧JAMがスタートしたのは2001年。スターは2003年に初参加。あまりにも朝霧JAMでの時間が尊いものと感じ、プライベートでの参加だったものの、フィルムカメラで撮った写真をセレクトして朝霧JAMの写真サイトをオープンさせた。
「旅も好きでキャンプも音楽も好き。クラブにも行っていたんですけど、必然的にアンダーグラウンドなレイブパーティーに行くようになったんですね。そこでも写真を撮っていて。作品を撮るというわけではなく、あくまでもその場所がおもしろかったから撮っていたんです。そして2003年に朝霧JAMへ行って。そこでの衝撃がとにかくすごくて。隣にいる人とすぐに仲よくなれる。その雰囲気にやられてしまったんですね。どんなフェスなのか、どんなパーティーなのか。行ったことがない人は、まったくわからないじゃないですか。こんな感じの場所で、こんな人たちがいる。自分がその場でもらった感動を多くの人に知ってもらいたくて、自分の撮った写真なら少しは伝わるんじゃないかって思ったんです」
数多くのフェスでオフィシャルカメラマンとして、フェスの時間を切り取っているスター。ステージでのライブ写真だけではなく、フェスに集っているファンたちが楽しんでいる笑顔満載のスナップも、スターならではの写真だ。
 当時のスターは、中判カメラのハッセルブラッドを使ってフェスを撮っていた。デジタルではなくフィルム。35ミリカメラがフィルム一本で36カット撮れるのに対して、スターが手にしていたハッセルブラッドはその3分の1の12カットしか撮れない。デジタルのようなシャープな再現性はないかもしれないけれど、光を取り入れたバランスと色彩感で、カメラ好きには人気を集めているヴィンテージカメラだ。

「ハッセルブラッドは画面が正方形で、縦か横か迷わなくていいんです。それが自分にとっては楽で。最初の朝霧JAMは、フィルムを10本くらいしか持っていきませんでした。だから撮ったとしても120カット。だから乱れ撃ちではなく狙い撃ち。同じシーンで何枚も撮るなんてことはしない。仕事ではなかったから、やっぱり現像代を考えちゃったんですよ(笑)。120枚のなかから、30カット程度を選んで、写真サイトとして公開したんです。公開して、しばらくしたら朝霧JAMの担当者から『われわれがフェスで表現したいことがうまく写し出されているすばらしいサイトです』というメールをいただいたんです。そこからははやかったですよ。翌2004年に朝霧JAMのオフィシャルカメラマンになり、フジロックでも2005年から撮るようになって」
「撮影で大切なのは、予測して待つこと」とスター。フェスでも次にどんなことが起こるかを想定して、その瞬間が来ることを待っていることも多いという。
予定のない旅へ
 最初、朝霧JAMで写真を撮ってから、来年で20年になる。日本で最初のフェスカメラマンであるスターが、カメラマンを志したのは意外に遅い。大学(東京造形大学)では染色を学び、卒業後にバックパックを背負って海外へ行った。

「バックパックを背負ってのはじめての旅はドイツでした。はなから就職する気がまったくなかったし、卒業した年の秋からワーホリ(ワーキングホリデー)でオーストラリアに行くことも決めていましたから、それまでは時間があるなって思って、バイトしてお金を貯めて夏にドイツへ。当時はバックパックを背負って旅することが流行っていたんですよ。あの猿岩石の時代です(笑)。オーストラリアでは、西海岸のパースという街に最初に行ったんです。2ヶ月間だけ語学学校に通って。パースの暮らしが楽しくて、結局は9ヶ月いて。残り3ヶ月で、買った中古車でオーストラリア国内を巡ったんですよ。お気に入りの場所を見つけたらキャンプをして、そこにしばらくいる。グーグルマップではなく、紙の地図を見て、次はここを目指そうって決める。車にあるのはカセットデッキとラジオ。持っているのカセットテープは10本ほど。その10本をローテーションして聞いているから、やっぱり飽きてくるんですね。キャンプ場で出会った人たちも同じような境遇で、持っているカセットテープを交換する。そして新しい音楽を聴きながら、車を走らせる。予定のない旅。最高に楽しかったなあ」

 ドイツでもオーストラリアでも、持っていたのはコンパクトカメラ。カメラマンという将来設計はまったく持っていなかったという。

「帰国してしばらくは、なんとなくボケていたんですね。オーストラリアと日本のギャップに馴染めなかったというか。オーストラリアのペースでいると、なかなか受け入れてもらえない。日本のリズムに慣れるまでに半年以上かかったかもしれないですね。このままじゃヤバいと思って浮かんで来たのがカメラマンだったんです。たまたま学生のときに写真の授業をひとコマだけとっていたんですけど、先生が高梨 豊さんという写真家としてはかなり名の通った方でした。先生に『君の写真、いいねえ』と褒められた記憶が残っていて。やっていけるのかなって思って、確信のないまま写真事務所に入ったんです。事務所にたまたま古いハッセルブラッドがあって、使わせてもらっていたんです。2年くらい事務所にいて、カメラマンとして独立したんです」
 
フェスから持ち帰ってくるもの
 朝霧JAMやフジロックをオフィシャルカメラマンとして撮るようになってから、海外のフェスにも通うようになった。最初に行ったのが、フジロックの原型とも言われるイギリスのグラストンベリー・フェスティバルだった。
フジロックのモデルとなったグラストンベリー・フェスティバル。6月に開催される世界最大級のこのフェスは、会場が広大な牧場ということもあり、雨が降ると田んぼのようになってしまう。世界中のフェスラバーが、バックパックを背負ってグラストンベリーに集う。
「フジロックも衝撃でしたから、そのフジロックのモデルとなったグラストンに、まず行ってみたいって思ったんですね。グラストンも『なんじゃこれは』って思うことばかりでした。海外には知らない世界がいっぱいある。僕はフェスの世界観が好きだから、いろんな国のフェスに行ってみたいって。次にアメリカのボナルーに行って、ここも最高だなって思って」

 イギリスのグラストンベリー、アメリカのボナルー、コーチェラ、バーニングマン、日食パーティー、ポルトガルのブーム、そしてタイのワンダーフルーツ……。スターが向かう海外のフェスは、すべてがキャンプインだ。キャンプすることで、そこに集うファンたちと時間を共有する。

「グラストン以降、海外に行くのはフェスを軸にした旅ばかりです。フェスを目的にその国に行って、周辺で遊ぶ。フェスは僕にとって日常生活を送るために必要な非日常なんですよね。フェスでの体験を日常に持ち帰ってくること。日本でも海外でも、フェスだと優しくされるじゃないですか。例えば写真を撮らせてくださいと街でお願いしても、断られてしまうことってほとんど。フェスだったら、みんな笑顔で応えてくれる。会話も弾んでいく。人間のあたたかさを再確認する場所なんだと思います」

 フェスでのカメラを媒介にしたコミュニケーションの成立。そこには、言葉は不要なのかもしれない。だからこそスターが撮ったフェスの写真は、笑顔が溢れているのだろう。日本でもアメリカでもヨーロッパでも、笑顔の本質は変わらない。

「カメラがあったから、旅があったから、いろんな人に出会えた。カメラがなかったら、今はこうしてなかったのは明らかだし。全部カメラでつながっているんですよね。実は去年の秋も南米パタゴニアの日食パーティーに行く予定だったんです。やっぱり海外のフェスにまた行きたいなあ。日本のフェスももちろん行きたいのですけど」
2017年夏のオレゴンエクリプス(日食パーティー)。日本からDACHAMBOも出演を果たした数日間におよぶこのフェスに家族で参戦。日本のみならず、世界に日食ハンターと呼ばれる日食を追い続けるトラベラーがいるけれど、そうなる気持ちがわかるという。
 海外へのフェス旅では、いつもバックパックを背負っていた。必ず持っていくのは、カメラ機材とテントやシュラフなどのキャンプ道具。日本国内でもキャンプインフェスに行く場合にはバックパックを選ぶことが多い。基本はキャンプ道具などを入れたバックパックと、カメラバッグのふたつ持ちだったという。

「さすがに最近はハッセルブラッドは持っていかなくなりましたね。デジタルカメラとコンパクトな35ミリのフィルムカメラ。器材では三脚。カメラ機材だけでも、それなりの量になります。このミステリーランチのバックパックなら、カメラバッグもオーバーロードシステムに収納することができる。飛行機ではカメラを預けずに機内に持ち込みますけど、それ以外の移動の際には両手が空くのがいいですね。国内の旅だったら、キャンプ道具をオーバーロードに収納して開いたスペースにカメラ機材を入れるのもいいだろうし、海外の旅だったらカメラバッグをハードケースのものにしてそれをオーバーロードにして背負ってもいいし。特に移動の際は、できる限り身軽にしたい。ミステリーランチのバックパックはそれを実現してくれそう」
「とにかく両手が自由になるのがいい」とスター。機材を詰め込んだショルダータイプのカメラバッグもフェス旅の必需品。次の海外フェス旅では、カメラバッグをオーバーロードに収納。外付けの容量を増やしたり減らしたりを自在にできるのがとても自由で、フェス旅にはぴったりだと思っている。飛行機に乗る際だけはカメラバッグを手荷物にし、それ以外の移動の際はすべてを背負うつもりだ。
 コロナ禍によって、日本のみならず海外でもフェスの中止が続いた。笑顔が溢れるフェスが開催されるようになったら、スターはテラフレーム65にカメラとキャンプ道具を詰めて旅立つのだろう。





宇宙大使☆スターの使用モデル/テラフレーム65

価格:56,100円(税込) サイズ:S、M、L 容量:65ℓ 重量:2.6kg素材:330D Lite Plus CORDURA® カラー:Deep Sea、Black


UCHUTAISHI☆STAR
 2000年頃にはレイブと呼ばれていたオールナイトの野外パーティーやクラブイベントにいっしょに行っていた仲間と、フェスの時間をもっと楽しみ、フェスの一部になることを願って「宇宙大使」を名乗るようになった。メンバーは、スターのほかにソーラーとムーン。2003年に朝霧JAMに初参加し、その際に撮った写真で「ASAGIRI JAM PHOTOGRAPH」というサイトをオープン。その写真が認められ、翌年に朝霧JAM、翌々年にはフジロックのオフィシャルカメラマンとなった。ちなみに朝霧JAMの写真サイトをつくったのが宇宙大使◎ソーラー。
http://www.tsuyotsuyoniconico.com/asagiri/

(構成・文=菊地 崇、写真=片岡一史、宇宙大使☆スター)


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【MYSTERY RANCH — OVERLOAD®︎ feature】

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