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多摩あきがわ#ライブフォレストからはじまったwith コロナの新しいフェスのカタチ。

2020.06.22 Mon

菊地 崇 a.k.a.フェスおじさん

菊地 崇 a.k.a.フェスおじさん ライター、編集者、DJ

 コロナ禍によって、野外フェスだけではなく多くのイベントが中止(もしくは延期)になっている。5月下旬に東京が示した外出自粛・休業要請などを緩和するロードマップでは、ステップが進むにつれてイベントも少しずつキャパシティも増えていく。現在(6月22日)では屋外のイベントは1000人以下。7月10日に5000人まで緩和され、8月には入場上限がなくなる予定だ。それでも、「十分な間隔を持って」という条件はついてまわる。密を作り出さないことが、これからも重要なポイントだ。

 6月14日、「ライブフォレスト」という新しいスタイルのイベントが開催された。会場はあきる野市のキャンプ場、深澤渓自然人村。5月に「ライブ@ホーム」という無観客のライブをここから配信された。そこから一歩進んでのお客さんを入れての野外イベント。

 屋外のキャンプ場ということもあって密閉でない。入場を制限したことで密集も避けられる。お客さんひとりひとりが意識を持つことで密接にもならない。そんな場所でのライブ。出演したのは、佐藤タイジとKenKenのComplianS、ROVOの勝井祐二、GOMA & JRSの辻コースケ。ステージの前には、ソーシャルディスタンスが守られるように、チェアが間隔を開けて配置されていた。

 会場までは、五日市線の終点でもある武蔵五日市駅から歩いて20分程度。森が近くにあり、歩いていても気持ちいい。深澤渓自然人村がライブフォレストの会場として選ばれた理由は、キャンプ場にステージがあり、ステージ前のエリアがそこそこ広いこととともに、駅から歩いていけるという立地もあったのだろう。都区内からも電車で気軽に行ける。

 ライブは勝井と辻のユニットからスタート。バイオリンとパーカッションの即興が森の中に響いていく。ComplianSはギター&ベースという二人とは思えないほどのビート感に満ちていた。座って聞いていたお客さんも、少しずつ立って踊る。後半には勝井と辻も加わって、バンド感が高まっていった。ラストには金子マリもボーカルで参加するというスペシャルも実現した。ライブがスタートした頃はまだ明るかったものの、時間の経過とともに夜の闇へと変容していく。空の色が変わっていく中で音を受け入れていく。その時間の色や光の移ろいもライブとシンクロしていた。これも野外で楽しむライブの醍醐味のひとつだろう。

 ライブフォレストは、フェスとライブを融合させた時間だった。ライブハウスでの濃密な空間も好き。けれど、今はまだそこに踏み込めないと感じている人も少なくないだろう。このライブフォレストには、心の中に潜むコロナウイルスに対するわだかまりを、ひとつひとつ払拭させてくれるものがあった。だからこそライブに集中することができたし、森の中にいるということを満喫できた。

 今回のライブフォレストは、開場から終演までが2時間半程度というコンパクトなものだった。次回のステップはこの時間をいかに長くしていくのか。長くすることで衣食という出店も必要になって来るだろうし、フェスという彩りがプラスされていく。今までに形作られてきたフェスのスタイルからwith コロナのために何かを減らすのではなく、with コロナの新しいスタイルに向けてひとつずつプラスしていく。その先にこそ、まだ世界のどこにもないフェスのスタイルが生まれると思う。

 

 
 

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