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渋谷のど真ん中で焚き火!?
〝シブサン〟カルチャー誕生の予感

(2013.02.07)

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え!? そんなところで焚き火なんて大丈夫? と、考えたくなるのも当たり前だけど、そもそも神社には篝火なんかも焚かれるもので、さしてめずらしいことでもないらしい

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去る2月2日に開催された「GO! シブサンマーケット」。会場は、渋谷三丁目の金王八幡宮

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カリンバ奏者のBUNさんは、なんと神楽殿に昇っての演奏に。これぞ、本物のステージ!!

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なるほど神社の石畳は、立派なキャットウォークに。Botanic Greenのファッションショーで、このイベントはクライマックスに

 渋谷三丁目に金王八幡宮といわれる社がある。この地に創建されたのが1092年というから、すでに921年もの歴史を持つ由緒正しき宮である。また、かつて周辺一帯は、城の本丸だったこともある。その名は渋谷城。平安時代末期の武将、渋谷重家が金王八幡宮を中心に館を構え、それを居城としていたという。境内にはいまも、石垣に使われた巨石が残されている。
 
 じつは「渋谷」の地名は、この渋谷一族から取られたもの。つまり、ここは渋谷発祥の地。そんな歴史深き八幡宮の境内で、冬の一日、フリーマーケットが開催された。「GO! シブサンマーケット」と銘打たれたこのイベントは、ご存知、アースガーデンが実施したもの。アースガーデンといえば、年4回、代々木公園で開催される大規模なフリーマーケット「earth garden」の運営母体だ。

 今回のイベントは、「渋谷三丁目=シブサンからアースガーデンマニアに向けたフリーマーケット」が、そのテーマ。どの辺がアースガーデンマニア向きなのかといえば、出店された品々が、代々木の「earth garden」出店者たちの「私物」であること。新しい商品を販売するのではなく、古着や古雑貨など出店者がふだんから使っていたものを販売する蚤の市なのだ。こじんまりとした境内なので出店者との距離も近く、フリーマーケットらしいフリーマーケットとなった。

 もちろんフリーマーケットだけでなく、ミニライブやファッションショー、焚き火も行なわれている。カリンバ奏者のBUNさんは、なんと境内の神楽殿に昇っての演奏となった。Botanic Greenが手掛けたファッションショーは、社殿に向かう参道がその舞台。焚き火は、アースガーデンの仕事仲間、キャンプよろず相談所が担当した。

 境内に漂う焚き火の薫り。冬のあたたかな一日、時間はゆったりと流れていった。さながら、平成の楽市楽座といったところか。八幡宮を会場としているだけに、よくある公園のフリーマーケットとはひと味もふた味も違う「和」の雰囲気に包まれた。

 ところで、なんて渋谷三丁目が会場なのかといえば……。じつはアースガーデンのオフィスがここ三丁目にあるから。アースガーデンが運営しているカフェ・バー「キミドリ」も金王八幡宮から歩いて数分のところにあったり、かのキャンプよろず相談所の事務所もすぐ近くにあったりする。いわば、自分たちの庭であり、地元である。

「これはカルチャーだよ。これだけの神社があって、そこの宮司さんが共感してくれる。こんなイベントが地元でできるのは幸せなこと。小さく小さく、育てていきたいと思う」とは、アースガーデン代表のナンベイさんのお言葉。

 渋谷三丁目は、渋谷駅から歩いても10分圏内。オフィス街とはいえ、クラブやギャラリーなども意外に多かったりして、カルチャーの薫りもあちらこちらに見え隠れ。センター街や宮下公園とも違う、大人の渋谷がここにある。もしかすると今後、シブサンはカルチャーの街になる?
                  

 
 
ライター
tetsu

山岳•アウトドア関連の出版社勤務を経て、フリーランスの編集者に。著書に『テントで山に登ってみよう』『ヤマケイ入門&ガイド テント山行』(ともに山と溪谷社)がある。

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