Warning: Undefined array key 0 in /home/akimama/a-kimama.com/public_html/wp-content/themes/akimama/single.php on line 13

いい山 南会津というところ

2013.05.02 Thu

  • 駒ノ小屋と駒ノ大池
  • リュウキンカ
  • 褐色に沈む雲海と茜色の空が織りなす、会津駒の朝
  • 尾瀬の緑
  • 尾瀬のミズバショウ
  • 尾瀬ケ原
  • アカハライモリ
  • 山ガールのグループ
  • タテヤマリンドウ
  • 御池口のシャトルバス
  • オサバグサ
  • 登山道のオサバグサ
  • チングルマ
  • 中門岳一帯
  • 地面にうつる影
  • 駒ノ小屋
  • 山の一本道
  • 駒ノ小屋のとってもかわいいお天気予報
  • 檜枝岐で出会った六地蔵尊
  • 悠々と泳ぐイワナ
  • 2月の南会津の中心地、会津田島
  • 風評被害撲滅
  • 氷柱をまとった阿賀川の岸辺
  • 南会津に伝わる伝統の味、つゆじ

 

福島県南西部、南会津郡

福島県南西部の一角を占める南会津郡は、行政区分で言えば、本州ではもっとも広い面積を誇る「郡」でもあります

南会津の中心地、会津田島

南会津の中心地、会津田島の駅。かつての西会津街道沿いには、いまは会津鉄道や野岩鉄道が敷かれ、東京の浅草まで電車を乗り継いでいくことも可能です

幕府の直轄領
南山御蔵入

 南会津郡といえば、福島県南西部の広大なエリアにまたがる自治体で「郡」としては本州において随一の広さを誇っています。その南会津の中心地が、南会津町にある会津田島の街。会津田島は北方の都市、会津若松から南へと繋がるかつての会津西街道の宿場街で、江戸のむかしからこのエリアの中心地となっています。

 会津若松といえば、昨今人気のNHK大河ドラマ『八重の桜』でも注目される会津藩の藩都。いっぽう会津田島といえば、会津藩の南方一帯を占めた「南山御蔵入(みなみやまおくらいり)」といわれる幕府直轄領の田島代官所が置かれた場所です。まったく同じではありませんが、いまの南会津郡の版図に近い範囲が、この御蔵入とされてきたという話です。

 これだけ広大なエリアだけに、当時は課せられた年貢の締め付けも相当にあったそうです。苦しんだ農民たちの一揆も一度や二度ではなかったようで、実際に1720年には、南山御蔵入騒動が勃発しています。田島代官所を取り囲んだ農民衆が、江戸表へと直訴に出たという記録も残っています。

 たしかに、南会津は貧しかったのです。広いとはいえ山深い地だっただけに、たとえば、越後に広がるような平坦な土地は数少ないのです。穫れる米の量も無限大ではなく、谷筋の狭い場所で細々と稲作が行なわれてきたに過ぎず、人々はむしろ山に入り、日々の暮らしを支え続けてきました。山が人々の生活の中心にあったのです。

 その姿は、むかしもいまも変わりません。

広大なブナの森

会津の山々には広大なブナの森がたくさん残されています。7年に一度の割合で豊作になるといわれるブナの実は、クマの大好物となります

東北の名立たる
山が勢揃い

 そう、南会津には山がたくさんあります。会津田島のすぐ近くには標高1,636mの七ヶ岳が、さらには南西方向には檜枝岐の村があり、ここは福島を代表する一大登山基地となっています。

 会津駒ヶ岳(2,133m)に中門岳(2,060m)、帝釈山(2,060m)に田代山(1,926m)など、知る人ぞ知る花の名山も多いですよね。また、忘れてならないは、尾瀬ヶ原を見下ろす東北地方の最高峰、燧ヶ岳(2,356m)でしょう。どれもこれもみな、檜枝岐からアプローチできる山です。もちろん、日本を代表する景勝地、尾瀬への道もここが起点となっています。

 春夏秋冬、フィールドで遊ぶにはとびきりに魅力的なエリアです。トレッキングルートは方々に敷かれ、花の名所は数知れず。秋は全山錦秋に染まり、そして冬には一大バックカントリーエリアにもなります。外から訪れる山好きには、願ってもない別天地でしょう。これが、きらびやかなる南会津のある一面です。

 また、別の一面もあります。これだけ山深い地であるだけに、一度、登山道を外れれば、そこにはマタギたちの森がいまだに広がっています。斜面を埋め尽くすブナの原生林、人知れず山上の湿原に咲き乱れる花、花、花。雪融けと同時にやってくる花々の爆発的な競演も、いっせいに染まる新芽の緑も、クマやウサギ、シカが織りなす動物たちの営みも、それを追うマタギたちの姿も、そのすべてが南会津が持つ自然の奥深さの証左でしょう。これが、地に足の付いた南会津のある一面です。

名もなき会津の水の流れ

山で見つけた名もなき会津の水の流れ。この水が木々を育て、動物を育て、人を育てます。麓の銘酒もこの流れから生み出されていくのです

 これほどまでに色濃い自然が残されているのは、やはり山深いがゆえであり、厳しい冬があるからに他なりません。南会津は日本有数の豪雪地帯でもあり、山々は半年ほどは雪に埋もれたままとなります。その雪解けがもたらす水こそが、この自然の源なんでしょうね。

 水は森の土に沁み入り、木々はそれを吸い上げ、花々はここぞとばかりに葉を広げ、花をつけます。そして、雪解けとともに滔々と流れ出す豊富な水は、土地土地を潤し、麓に暮らす人々の営みをも支え続けています。

Latest Posts

Pickup Writer

ホーボージュン 全天候型アウトドアライター

菊地 崇 a.k.a.フェスおじさん ライター、編集者、DJ

森山憲一 登山ライター

高橋庄太郎 山岳/アウトドアライター

森山伸也 アウトドアライター

村石太郎 アウトドアライター/フォトグラファー

森 勝 低山小道具研究家

A-suke BASE CAMP 店長

中島英摩 アウトドアライター

麻生弘毅 ライター

小雀陣二 アウトドアコーディネーター

滝沢守生(タキザー) よろず編集制作請負

宮川 哲 編集者

林 拓郎 アウトドアライター、フォトグラファー、編集者

藤原祥弘 アウトドアライター、編集者

ふくたきともこ アウトドアライター、編集者

北村 哲 アウトドアライター、プランナー

渡辺信吾 アウトドア系野良ライター

Keyword

Ranking

Recommended Posts

# キーワードタグ一覧

Akimama公式ソーシャルアカウント