line_box_head

開催11回目のNatural High!で感じた野外フェスの原点回帰。

(2016.06.06)

カルチャーのTOP

icon

画像

95年のリリースされてから、多くのDJによって選曲されてきたハウス・ミュージックのアンセム。

野外選曲家・河合桂馬の実戦主義選曲録 其の三「Sweetest Day Of May (Greed's Euphorik Vocal Mix) 」 Joe T. Vannelli Project

 ここ数年で驚くほどに増えた「野外フェス」。 ここら辺でちょっと考えてみたいのですが, 「野外フェス」の定義とは一体何なのでしょうか!? 外で音楽ライブを観ること? 音楽イベントでキャンプをすること?  音楽と買い物を楽しむところ? 人によって解釈の仕方は千差万別だとは思いますが、 開催11年目にして「野外フェスとは?」というテーマを真剣に考え、 イベントの方向転換をしたひとつの野外フェスがあります。

「Natural High !」 山梨県の道志の森キャンプ場で、はじめはこじんまりと行われてきたこのイベントも、 去年で開催10周年を迎え、約2000人の来場者で賑わいました。 先月の5月21日から22日の開催で11年目を迎えたのですが、今年は大きく趣旨を変え、 イベント規模を半分ほどに縮小していました。理由は多々あったのだ とは思いますが、一番の理由は「持続可能なフェスのカタチ」を考えた 結果だったということです。 野外フェスは素晴らしい自然があってこそ。その 自然への影響を考えると、あの場所では今回の規模がベストだったということ です。

 2013年から毎年DJとして出演させていただいているこの「Natural High!」にて、 今年もDJをしてきました。5月の道志の森キャンプ場は、初夏の陽射しを浴びた新緑が美しく輝きます。 会場規模が半分くらいになってはいましたが、 お客さんはゆったりとキャンプを楽しんでいて、特に子供連れの家族が多いことが印象的でした。

 自分のDJはイベント二日目の一番最後。タイムテーブルをもらった際は、 みんな最後まで残ってくれるのかという一抹の不安がよぎりましたが、 それは杞憂に終わりました。 プレイ開始から徐々にお客さんが増えていき、 最終的にはたくさんの方が気持ちよさそうに自分のDJで踊ってくれました。 野外フェスの草分けとして10年の歴史を刻んだ「Natural High!」が、 11年目にして下した決断は、 「原点回帰」だったんだと自分は解釈しました。 ならば自分もと、僕がHOUSEミュージックに目覚めた原点のこの曲を最後にかけました。

「Sweetest Day Of May (Greed Euphoric Vocal Mix)」。 日曜日の昼下がり、もっとこの場所にいたいという気持ちと、 イベント終了の淋しさとが交じり合い、 自分のDJ人生において数え切れないほどかけている曲ですが、 いつもよりちょっとセンチメンタルに聴こえた気がしました。 そうだよ、これが野外フェスだよね。

文=河合桂馬 http://keimakawai.com

 
 
ライター
Akimama編集部
line_box_foot