20回目の朝霧JAMがもうすぐはじまる。RAINBOWとMOON SHINEのふたつのステージに海外10と国内17の、計27アーティストが立つ。今年、復活するCARNIVAL STARを合わせると、45ものミュージシャン＆DJが朝霧に集う。土曜は22時まで、日曜も20時までライブが続く。オススメの３組のミュージシャンを紹介。

BADBADNOTGOOD

　土曜のヘッドライナーを務めるのがバッドバッドノットグッド。カナダ・トロントを拠点とするトリオのインスト・バンドだ。2010年に結成。ジャンルで言えばジャズになるのだろうけど、既成概念に囚われない自由なアプローチで独自のスタイルを築き上げてきた。ケンドリック・ラマー、ケイトラナダ、サンダーキャット、タイラー・ザ・クリエイター、フランク・オーシャン、スヌープ・ドッグ、ブーツィー・コリンズなど錚々たるアーティストたちから愛され共演してきている。今回が7年ぶりの来日になる。時にハードに、時に深くに、時に優しく。即興演奏も得意というから、富士山という自然からもたらされるものを、その場限りの自分たちの音として表現してくれるに違いない。

KITTY, DAISY & LEWIS

　長女のデイジー、次女のキティ、長男のルイスで結成されたロンドン生まれの3兄妹によるロックンロールバンド。父親はアイランドレコーズなどのマスタリング・エンジニア。母親が70年代後半に活躍したヴァイオリン入りの女性ポスト・パンク／ニューウェイヴ・バンド、レインコーツのメンバー。幼い頃からヴィンテージの楽器に囲まれて育ち、10代前半からライブ活動を展開していたという。3人ともマルチプレイヤーで、ギター、ベース、ドラム、バンジョー、アコーディオンなど、様々な楽器を演奏する。あらゆるルーツミュージックへの愛情を注ぎ込んだかのような歌は、楽しく、そして心の琴線に触れる。時代を超えて愛される歌、そして誰をもハッピーに踊らせてくれるサウンド。懐かしさもあり新しさも持っているの３兄妹だ。

CHO CO PA CO CHO CO QUIN QUIN

　国内のアーティストもピックアップ。今年の朝霧JAMのオープナーのチョコパコチョコキンキン。名前だけを見ると「どこの国の人？」と思ってしまうけど、東京発の3人組。プロフィールには「コミックバンド」とあるが、音はまったくそんなことはない。「小学4年生で結成するもメンバーのひとりが中南米音楽に傾倒し、キューバのハバナ大学に留学。現地でコンガを学び、2年前に再結成し、パーカッションを軸にした電子音楽にフェイクのシャーマニズムを足した音楽を模索中」とか。電子音楽に民族的な音楽要素を加えることによって生み出されるエキゾチックな世界観に満ちている。そして、このチョコパコチョコキンキンでどうしても気になってしまうのが、ベースのYutaが細野晴臣さんのお孫さんということ。日本を代表する音楽家の遺伝子がここに？

It’s a beautiful day～Camp in 朝霧JAM
2023年10月21日（土）～22日（日）
富士山麓 朝霧アリーナ・ふもとっぱら
10月21日（土）
THE ALBUM LEAF / 青葉市子 / BADBADNOTGOOD / CHO CO PA CO CHO CO QUIN QUIN / HIROKO YAMAMURA / HOVVDY / KASSA OVERALL / MAIKA LOUBTÉ / 冥丁 / OGRE YOU ASSHOLE / OOIOO / 折坂悠太(band) / toe with 原田郁子（clammbon）、皆川真人
10月22日（日）
CHET FAKER / DENIMS / DJ NATURE / Helsinki Lambda Club / 本門寺重須孝行太鼓保存会 / KITTY, DAISY & LEWIS / Night Tempo / OMSB / くるり / さらさ / sunking / TENDRE / toconoma / TOMMY GUERRERO / WAAJEED