• アクティビティ

【いとしろアウトドアヴィレッジインタビュー】集落まるごとアウトドアって、新しいスタイルかも。

2016.06.03 Fri

岐阜県郡上市にある小さな集落、石徹白(いとしろ)。豊かな自然が残るこの集落で「集落まるごとアウトドア」をコンセプトにした村づくりがはじまろうとしている。その一歩目として開催されるのが「いとしろアウトドアフェスティバル」。4つのエリアで、14もの体験が可能だという。日本中に限界集落と呼ばれる集落が存在している。そんな限界集落をどう再生していくのか。そのヒントが、この動きにあるような気もしている。石徹白とはどんな場所なのか、アウトドアヴィレッジではどういう構想を持っているのか。いとしろアウトドアフェスディバル実行委員の近藤佳奈さんにインタビュー。

—— いとしろアウトドアフェスとは、どういうフェスなのでしょうか。

「日本初!?集落まるごとアウトドア!」をテーマに掲げ、石徹白(いとしろ)の雄大な自然と美しい集落を舞台にしたアウトドアプログラムを体験してもらえるフェスです。

—— そもそも、このフェスはどんな思いを持って開催しようと思ったのですか。

 実は、昨年までの15年間はキャッチ&リリース(C&R)(※)の啓蒙活動を主眼においた「石徹白Fisher’s Holiday!」が開催されていました。今ではC&Rも定着しその効果もみえてきたので、これからはこれまでの精神を引き継ぎつつ、釣りに加え山や沢など他のプログラムにも親しめ、そして地元の人が参画したくなるような2日間にしようと、イベントを発展させることになりました。今回は、地元や石徹白ファンの方々が持ち込みでプログラムづくりをしてくださっています。フェスから、新しい定番プログラムが生まれると嬉しいです。

 また最近、石徹白でアウトドアやエコツーリズムを展開したいという人が増えてきているので、集落全体をフィールドに、年間を通じて本格的なアウトドア体験ができる「いとしろアウトドアライフヴィレッジ」を拓くことになりました。今回は、その開村イベントとして企画しています。
(※)特定の釣法のみが許可され、釣った魚はすべて川にかえすことが義務付けられた特別な禁猟区。

—— いとしろとは、どんな場所ですか?

 岐阜県郡上市にある、白山連峰に囲まれた小さな集落です。標高700mに位置するこの集落は、縄文時代から人が住んでいたとされ、歴史も文化も自然もとてもディープな場所。白山登拝道の玄関口であったことから、信仰にまつわる行事も多く受け継がれています。登山、釣り、キャンプなどの自然活用が進んでいることと同時に、白山国立公園や、C&R区間の先進地である石徹白川支流・峠川などがあり、人の手を加えながら持続可能なかたちで自然や生き物を保護する取り組みが定着している集落でもあります。

—— いとしろアウトドアライフヴィレッジでは、今後どのようなことをしていく予定ですか。

 アクティビティを横断できるプログラムや、横断してみたくなるコミュニティをつくっていきたいと思っています。山登りの人が、今度は沢登りをやってみようとか、釣りをやっていた人が、キャンプで来ようとか。アウトドアばかりでなく、石徹白の地域行事に出てみようとか。そのようにして、石徹白のいろんな側面を知ってもらえる動きが生みだせると嬉しいですね。あとは、石徹白の暮らしに根ざしたプログラムづくり。地元の人は「生活そのものがアウトドアだった」といいます。自然環境の厳しい集落だからこそ、ここでの暮らしは自然の恩恵なしには語れない。自然から教わった大切なことを、次の世代へ、また次の世代へと受け継いでいけるような村にしていきたいです。

—— フェス期間中、キャンプすることは可能でしょうか。

 はい、可能です。石徹白川沿いに「ロックフィールドいとしろ」というキャンプ場がございます。ここは、直火がつかえるキャンプ場として一目おかれています。釣り場が近く、また区画が大きく過ごしやすいということで、リピーターも多い。お手洗いも親切されたので過ごしやすいですよ。

—— 「4つのエリアで14種の体験」とあります。メイン会場と4つのエリアは歩いて回れるのですか。またすでに申し込み期限が過ぎているのですが、事前予約がなくても大丈夫な体験はありますか。

 4つのエリアへは、歩いていけるところもありますが、多くは車での移動が必要となっています。当日受付を行うプログラムもありますし、メイン会場内では手芸などのワークショップやモバイルアドベンチャーという子どもむけ冒険施設も出店しております。こちらをご確認いただければと思います。また、会場内には、飲食・物販・展示のマーケットもありますので、ぜひお立ち寄りください。

—— ここでどんな時間を過ごして欲しいと思っていますか。

 石徹白は、峠道を30分上った先にある人里離れた集落です。コンビニやお店もありません。だからこそ、いつも何気なく通り過ぎる自然を近くに感じられる場所だと思っています。プログラムに参加していなくても、散策できる場所はたくさんあります。音や匂い、色や温度の変化など、自然の中で感じたことをたくさん持って帰っていただけると嬉しいです。また、スタッフやプログラムの案内人ともいろんな話をしてみてください。皆愉快で、楽しいですよ。今回来てくださった方々とともに、これからのいとしろアウトドアライフヴィレッジをつくっていけたらと思います。

いとしろアウトドアフェスティバル2016

会期:6月4日(土)・5日(日)
メイン会場:カルヴィラいとしろ

いとしろアウトドアヴィレッジ

Latest Posts

Pickup Writer

ホーボージュン 全天候型アウトドアライター

菊地 崇 a.k.a.フェスおじさん ライター、編集者、DJ

森山憲一 登山ライター

高橋庄太郎 山岳/アウトドアライター

森山伸也 アウトドアライター

村石太郎 アウトドアライター/フォトグラファー

森 勝 低山小道具研究家

A-suke BASE CAMP 店長

中島英摩 アウトドアライター

麻生弘毅 ライター

小雀陣二 アウトドアコーディネーター

滝沢守生(タキザー) よろず編集制作請負

宮川 哲 編集者

林 拓郎 アウトドアライター、フォトグラファー、編集者

藤原祥弘 アウトドアライター、編集者

ふくたきともこ アウトドアライター、編集者

北村 哲 アウトドアライター、プランナー

渡辺信吾 アウトドア系野良ライター

河津慶祐 アウトドアライター、編集者

Keyword

Ranking

Recommended Posts

# キーワードタグ一覧

Akimama公式ソーシャルアカウント