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山メシ、みなさんはなに食べてます!?(その2)

2013.01.20 Sun

 いまや、山専のショップに行っても、山食売場はスーパーの食品棚かと見まがうほどの商品群がところ狭しと並んでいるし、好みの商品を選び出すのさえひと苦労なくらいですよね。そもそもが山用につくられた商品でないものが多いのも特徴で、一般家庭の朝の食卓に普通に並んでいそうなものもたくさん。「鶏だんごスープまろやか味噌」とか、「ブロッコリーのラタトゥイユ風スープ」とか、「おこげのスープ 中華野菜」なんて、ひと昔前は山で食べるか、そんなもん! と、先輩に大目玉をくらいそうな商品名がぞろぞろと出てきます。

 山メシは、つくる道具としてのストーブ・コッヘル類の進化があるし、食べる材料としての食材にも進歩があるし、食べる側の舌にも変化が生まれているようですね。山メシの平均グレードは、おそらく数十年前なんかよりも、よほど向上していると思います。

 さらに付け加えれば、固形スープをお湯で溶くだけではモノ足りず、手間ひま掛けて料理をするような場合でも、素材商品群の変化に時代の流れがあるように思います。前出の雪見鍋のときは生鮮食料品が肝となっていましたが、いまやひと手間もふた手間も加わった加工食品が、山に最適な形でパッケージ化されており、調理派の人々の選択範囲も驚くほど広がっているようです(数十年前と比べてね)。

 たとえば、ソル・レオーネの「レッドキドニービーンズ」。栄養満天、金時豆の水煮です。すでに茹でてあるので、そのままでも食べられます。これにデルモンテの「完熟トマト香るバジル」を加えてひと煮立ちさせれば、立派なイタリアンのでき上がりです。お好みであれば、パスタやマカロニを加えることもでき、これはすでに山のディナーの領域に。ワイン片手に女性に対するなら、“È buona!”の世界です。もうコワい先輩の罵声を恐れることもありません。山のご飯をがっつり楽しむ、そのための山登りなんてスタイルもいまではアリなんでしょうね。

 最後にもうひとつ付け加え。これらのパッケージが、なんとも山向きでいいなと思うことです。おそらくは、時代の潮流にあわせたエコ仕様のパッケージなんでしょうけれど、ひと昔前であれば、ぜったいに缶詰めになっていたような食材の多くが、紙パッケージだったり、ビニールパッケージになっているんですよね。食べ終わったら小さく折り畳め、大したゴミにもならない点は、すでに山メシ素材としての資格を十二分にクリアしていると思うのです。

 山メシ、みなさんはなに食べてます!?

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