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【海外】生活そのものが人類の叡智を探る旅。Primitive Technologyの新作は、土と火を知る実験!

(2017.08.29)

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 文明社会から一切の道具も素材も持ち込まず、ジャングルの中にあるものだけで生活を組み立てる。そんな実験的生活をYouTubeに投稿している、ハンドルネーム「Primitive Technology(プリミティブ テクノロジー=原始的技術)」氏。

 今回は竈(かまど)をつくり、そこにつながる送風機を作成。目的はとてもシンプルな送風機によって、窯(かま)を機能させること。そうして3種類のつぼを焼き、釉薬(うわぐすり)として塗るもので、焼き上がりがどう違うかを知ろうというものです。

 なんでそんなことするの?ってあたりは、ビデオのコメントに詳しく書かれていました。彼がジャングルの中で暮らす、その生活そのものが新しい知識を得るための壮大な実験。そのスタンスがあるからこそ、毎回感心させられるほどのていねいで根気に溢れた工作と、驚くような知恵が発揮されるというわけですね。

 今回はなかなかに科学心に富んでいて興味深いですよ。音声はほとんどありませんが、字幕がありますので字幕オン、自動翻訳→日本語にしておくと、何が行われているのかをおおよそ知ることができます。ではどうぞ。

■Primitive Technology: Simplified blower and furnace experiments
(構造を簡略化した送風機と、窯焼き実験)

「送風機について
このプロジェクトの目的は、竈につながった送風機をどれだけシンプルにできるか、という点にあります。私はたいていの自然条件ならこの送風機と同じものを大した苦労なく作れることを明らかにしたかったのです。今回の送風機は過去に作ったものとは、製造過程における幾つかの部分で単純化できるように工夫されています。
 最初に、羽根はごくごく簡単に、40cm幅の木の皮を、2つに割った木の枝で挟んで木の繊維で縛ったものです。ヘコミをつけた石を下側の軸受としています。これがなければ羽根の回転軸が穴を掘って、羽根が地面に達し、小石や土と接触することになるでしょう。後に、この意志の軸受は粘土でしっかり固めて動かないようにしました(ビデオには映っていませんが、軸が安定しないようなら解決策のひとつとして覚えておくといいと思います)
 二番目に、送風機のカバーはまさにその場にあった何の変哲もない粘土(目の前の土と水を混ぜたもの)で作りました。内径40cm強の大きさがあり、壁面は粘土だけを積み上げ、天井部分は木の枝を渡して粘土で覆いました。風車の半分より少し大きな穴を天井部分に残すこちで、風車を簡単に出し入れして補修できるようにしました。そしてこの穴は送風機の空気取り入れ口としても機能しています。使用中、この穴の前半分はタイルでふたをしておきます。もっとも、この前半分の部分から空気が逃げてしまうようなら、穴の残り部分も塞いでしまいます。また、もしも水が手に入りにくい状況なら、送風機カバーの代わりに地面に穴をほって、天井部分を小枝や粘土で覆うことで代用が可能だと思います。
 最後の工夫は、単純な木のつるで風車を回したことです。つるは風車の回転軸の上部に溝を付けて固定してあります。つるは軸に2回転半ほど巻き付くようにセットしてあります。このつるを外側に引くことで、風車が回ります。いっぱいまで引っ張ったら、慣性のついた風車は回り続けますから、今度はつるを反対方向に巻き上げてくれます。そうしたらまたつるを外側に引き、風車を回すというわけです。これは円形のカバーをもった遠心力利用型の風車の話です。風車の回転方向は時計回りだろうと反時計回りだろうと関係ありません。風車は常にカバー上部の窓から空気を吸い込み、竈に向かって空気を送り込みます。
 この形なら作るのも使うのも簡単です。経験がない人でも最小限の材料だけで作ることができるでしょう。風車の形は単純ですが、効果は十分です。軸の棒は木が何であろうと構いません。どこででも手に入るものです。カバーは粘土で作りましたが、他に手に入るものであれば何で作ってもOKです。以前作った送風機は駆動部分が複雑で多くのパーツが必要だったため、今回はシンプルに軸の棒にくぼみをつけただけにし、木のつるだけを使いました」

「今回、つぼを3つ作って焼いてみました。最初のつぼは参加鉄を含んだバクテリアを塗って焼きました(編集部注:水場でとっているオレンジ色のぬるぬるしたものです)。焼いてみると、酸化物がとけて釉薬のように変化しました。つぼはとても硬く、ほぼ磁器と言ってもいいものになりました。
2番めのつぼは木の灰を塗って、最も温度の高いところに来るよう、3枚羽根の台座の上に据えて焼いてみました。つぼは柔らかく溶けて、見るも無残なものになってしまいました。しかし灰の釉薬は深緑のつやつやした仕上がりになりました(ビデオでは分かりにくいかもしれません)。
 最後のつぼは上下をひっくり返して、その上に酸化物バクテリアのレンガを置き、その上にさらに炭と木の灰を乗せました。レンガはとけてツボにからまり、薄い釉薬とは違う絡みつくようなスラグとなりました。見たところ、スラグの中には1mm径の小さな鉄の固まりがあります。幾つかを取り出して、つぼの中にためておきました。
 こうした新たな知識を得ることが、この実験の目的です。今はまだ何の約にも立ちませんが、将来はこれが実用的な知識になると確信しています」(コメントから抜粋・意訳)

(アイキャッチなど、画像は上記サイトから引用)

 
 
ライター
Akimama編集部
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