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「トリックの難易度ではなく個性を」。冬季オリンピック解説者が作った異色のスノーボード写真集

(2018.05.21)

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 去る4月28日、一冊のとある写真集が発売されました。

 『THE ART OF METHOD ー美しき自己表現法ー』と題されたこの一冊は、1986年から2018年にかけて世界中の雪山で撮影されてきたスノーボードの「メソッド」というトリックにフォーカスした異色の写真集です。

 もっとも新しいものでは、平昌冬季オリンピックで銀メダルを獲得した平野歩夢選手のハーフパイプのメソッド。さらに絶対王者ショーン・ホワイトはもとより、古くは伝説のスノーボーダーとして名高いクレイグ・ケリーやジェイミー・リン、ピーター・ライン、ジェフ・アンダーソン、そしてスノーボードの神様と言われるテリエ・ハーコンセンなど、黎明期からスノーボードの礎を築いてきた往年のライダーのショットも多数収められています。
 この写真集の発行人は平昌冬季オリンピック期間中、TBSでハーフパイプの解説を行なっていた野上大介氏。野上氏は日本最大手のスノーボード専門メディアで10年に渡る編集長生活を経て独立し、2年前にスノーボード専門誌『BACKSIDE』とWEBマガジンを創刊。これまでに培ってきたライダーとの太いパイプを武器に、スノーボードジャーナリストとして精力的に取材・執筆を行なっている人物です。

 では、なぜいま写真集で扱う題材が、スノーボードのトリックの初歩とも言える“メソッド”なのでしょうか。

「オリンピックをご覧になって感じた方もいると思いますが、スノーボードの競技化が加速していくことでトリックの難易度がどんどん高まっています。勝つためには、より採点が伸びるように同じ技を同じようなカタチで繰り出さざるを得ないケースも多々あります。そのため、スノーボーダーたちの“個性”が死んでしまうという懸念の声が世界中でささやかれています。そんな現状だからこそ、ライダーそれぞれの個性(スタイル)が投影される唯一無二のトリックを誌面で伝えたいと考えました。“己を表現するため”のトリック、メソッドこそがフリースタイルスノーボーディングの代名詞と言っても過言ではないと僕は考えています」(野上氏)
 なるほど、メソッドとひと言で言っても、個々のライダーによってカタチも違えば、シチュエーションもまるで違う。目もくらむようなスティープな斜面でのワンショットもあれば、穏やかな残雪期のスノーボードパークでの一枚も収められています。

 さらに野上氏は続けます。

「スノーボードって“上手く滑る”必要はないんですよ。自分らしく、気持ちよく滑る。これが一番大切なこと。プロスノーボーダーたちだって高難度トリックよりも、このメソッドエアに代表されるシンプルな技を好んでいます。それは、自分らしく、気持ちよく滑りたいから。それがフリースタイルスノーボーディングの醍醐味なんですよね」

 であるなら、ヘタの横好きで毎冬雪山へと通うAkimamaスタッフや、これからスノーボード(やスキー)を始めてみたいと思っている人でも多いに共感できる部分が、写真集に収められている数々のメソッドに見いだせるような気がしてきます。
 じつはこの『THE ART OF METHOD』は野上氏がプロデュースするスノーボード専門誌『BACKSIDE』の第6冊目にあたり、これまでに2年をかけて5冊を刊行。世界で活躍するトップスノーボーダー國母和宏のスノーボード人生をひも解いた創刊号をはじめ、フリースタイルスノーボーディングの本質を追った第2号、仲間との絆に迫る第3号など、オンライン限定で販売されています。

 『THE ART OF METHOD』は、昨年秋にリリースされた第4号と、平昌冬季オリンピック直前に解禁された第5号とのセット販売で、現在オンラインにて入手が可能。4号(↓写真左)はスノーボードを語る上で欠かせない「スタイル」という価値観を特集に据えた一冊。5号は、7歳でオリンピックに憧れを抱き、その夢に向かって走り続けてきた弱冠19歳の平野歩夢にフォーカスしています。
 これから夏にむけ動き出しますが、雪上の一瞬を切り取った数々のライディングを眺める時間に季節は関係ありません。ライダーの個性を誌面に味わいながら、夏の夜を過ごすのもまたオツなものではないでしょうか。



BACKSIDE
ISSUE 6
THE ART OF METHOD ー美しき自己表現法ー

A4スクエアサイズ(210mm×210mm) / ハードカバー / フルカラー / 日本語・英語 / 96ページ(中面)
※ISSUE 4「STYLE IS EVERYTHING ースタイルこそすべてー」とISSUE 5「WALK TO THE DREAM ー夢への歩みー」との3号セットでのオンライン限定販売(3冊¥4,500、送料・消費税込み)

 
 
ライター
Akimama編集部
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