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ミリタリーカラーにグッとくる。丈夫で使い勝手のいいSnugpakから登場した新シリーズを使ってみる

(2019.11.26)

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 イギリスのウエストヨークシャーに製造工場を構えるアウトドアギアメーカーSnugpak(スナグパック)をご存知だろうか? メインの製品は寝袋。そのほか、アウターやテントなども作っているが、どの製品にも言えるのが「本当に強い」ということ。究極の環境下で機能するアウトドアギアを作り続け、それらは世界各国の軍隊にも正式採用されているという。

 ちなみにSnugという単語は、「居心地がいい」とか「ぴったりの」という意味の形容詞だ。

 ブランドヒストリーを紐解いてみると、1970年代にBrett Harrisによって小さなガレージメーカーとしてスタートしている。アウターウエアに可能性を感じた彼は、デザインを学び、自らの手でパターンを起こし、縫製し、休日に地元のマーケットで販売を始めたそうだ。その後、1977年にスナグパックを設立し、初の中綿入りのベストを市場に送り出した。1987年には独自の中綿Softie®を開発、1987年にはSoftie®3のローンチとともにコンパクトに収納できる寝袋で業界をリード。1990年代に入ると防寒着や寝袋が軍用に採用され始める。製造工程のオートメーション化などにより競争力を高め、国際的なブランドに成長し、2002年に英国クイーンズアワードを受賞。創業者のBrettは2006年に引退するものの、長年連れ添った取締役らがその夢を受け継ぎ、成長を続け、2008年に2度目のクイーンズアワードを受賞。2017年に創業40周年を迎えた。多くの企業が生産拠点をアジア圏に求め、国内工場を閉鎖する中、今なおウエストヨークシャーの工場で主力製品を作り続けている。

 現在も主力商品は寝袋で、中綿に独自の化繊素材Softie®を、表地裏地には英国パーセバランス・ミル社によって開発されたPARATEXナイロンを使った暖かくかつ丈夫な製品が評価されている。タクティカルシリーズ、スペシャルフォースシリーズなどは、その名の通りミルスペックの英国生産ハイエンドモデルだが、ベースキャンプシリーズなどコストパフォーマンスの高いシリーズまで幅広く展開している。

 今回、タクティカルシリーズに迫るスペックながら、生産拠点を国外にすることで価格を抑えた新作のソフティエリートシリーズが登場したというので、実際に使って評価してみることにした。

 まずぱっと見だが、中綿に使われているSoftieが偏りが発生しない構造体のため、一般的な寝袋に施されているキルティングがないのが特徴的だ。キルティングの縫い目がないということは、縫い目からの熱の抜けや冷気の侵入がないということだ。これは面白い。フワフワ感こそないものの硬い感じはない。その名の通りソフトな中綿だと感じる。

 生地に使われているのはPARATEXだが、表地にはリップストップバージョンのPARATEX Micro、裏地には毛髪の1/10の繊維で作られ軽量で柔らかなPARATEX Lightが使われている。実際に触った感じも実にスムーズでかつ肌触りもいい。

 機能的な面で面白いのは、エクスパンダ(拡張)・パネルというシステム。簡単にいうとファスナーが2列配され、外側のファスナーを使えばゆったりと、内側のファスナーを使えばぴったりと使えるというもの。ファスナーの使い方で、ゆったり快適か、ぴったり暖かくかを選べるというシステムだ。初見では、使う人の体型が細めか太めで使い分けるシステムかと思っていたが、そうではないようだ。ただ、冬場にある程度着込んだ状態で寝袋に入るなら外側のファスナーを使うという選び方もできそうだ。
 ちなみに、私の肩幅は54cmで、やや痩せ型。狭い方で窮屈な感じはなく、ちょうどいい包まれ感。

 サイズ感はかなり大きめだ。全長で220cm。182cmの筆者が余裕を持って入れる。足元を折り返して止められるフックが付属していて、小柄な方にも対応している。

 足元はボックス型で、内側に補強がしてあり、靴を履いたままでも入れるというが、日本のキャンプなら、まずそういう使い方はしないだろう。

 スタッフバッグは丈夫で、コンプレッションベルトでぎゅうぎゅうに圧縮できる。思いっきり絞ってみたら約2/3ぐらいに圧縮できた。

 実際、筆者が試してみたElite 2は快適温度が+2℃。まだこの時期のキャンプでは寒さを感じることなく快眠できた。寝心地もSnugだ。
 冬のキャンプに対応するなら快適温度-5℃のElite 3あたりが必要かもしれないが、重さや嵩だかなども考慮するとElite 2が最も使い勝手がよさそうだと感じた。

 ダウンと比較すれば重さや嵩はあるものの、メンテナンスも容易にできる化繊の寝袋はやはり使いやすい。しかも価格的にもリーズナブル。

 とはいえ、筆者が何より気に入ったのはこのミリタリーカラーかもしれない。昨今、カーキグリーンやサンドベージュなどのテントも人気が高まっているし、ミリタリー系でカラーコーディネートするキャンパーもお見かけする。女子ウケするかは定かではないが、ここにグッとくるメンズも少なくないのでは?

■製品ラインナップ

ソフティエリート 2
価格:16,500円+税
快適温度:2℃

ソフティエリート 3
価格:18,000円+税
快適温度:-5℃

ソフティエリート 4
価格:19,500円+税
快適温度:-10℃

ソフティエリート 5
価格:21,000円+税
快適温度:-15℃

協力:ビッグウイング

 
 
ライター
渡辺信吾

アウトドア系野良ライター。デザイナー、Webディレクター、コーディネーターとしても活動中。波乗り、雪乗りで一年中真っ黒。 ホームページ「NORA」

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