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【アクションカムで自然観察】Misson:2 春の川の奇跡を目撃せよ!

2020.04.21 Tue

大村嘉正

大村嘉正 アウトドアライター、フォトグラファー

 アクションカム(もしくはウエアラブルカメラ)を自然観察にも使ってみる企画の第2弾。今回は川の中をのぞいてきました。

(※アユの動きが速いため、各動画は再生速度を1/2に編集してあります。)

防水カメラなんだから

 アクションカムといえば防水性能。ならばサーフィンやエクストリームカヤックだけでなく、水中の生き物観察はどうだろう? 季節は春。ということはアユが川を遡上しているはず。私は高知県の某清流へと向かった。
黒い帯のようになっているのが遡上するアユ。
 場所は傾斜した瀬の下の、やや緩やかな流れ。上から眺めると、黒い霞(ユスリカの蚊柱みたい)が形を変えながら水中を漂っている。今年もたくさん遡上しているようだ。

 今回の撮影機材はこれ。防水ハウジングに三脚穴があるので、穴をあけた杉板に1/4インチのネジ(ホームセンターなどで1本10~20円)でアクションカムを固定。
使用機材はSONYアクションカムHDR-AS50。水中ハウジングを使用。
 三脚からはずした雲台も、その多くが1/4インチのネジに適合するので、杉板+雲台+アクションカムも可能。このままでは浮いたり流されたりするので、板の上に石をのせて沈める。撮影設定を1秒間隔のタイムラプス、または動画にして放置した。
こんな感じでアクションカムを川底に設置。アユは気にしないようだ。
 離れて見ていると3分ほどでアユの群れがもどり、アクションカムを囲んでいく。「こりゃいいぞ!」と期待したのだが、アユが近すぎてピンボケに。たいていのアクションカム(ウエアラブルカメラ)の最短撮影距離は30cmくらいなので、小さな生き物を接写するには何か工夫が必要だ(今後の課題)。接写と画質を求めるなら防水コンパクトデジカメを選ぶべきだが、アクションカムの画像でも楽しめないわけではない。
よい川なら、水深がひざ下ぐらいで流れの緩い浅瀬でもアユが遡上。子どもといっしょに観察できるぞ。

■浅瀬を遡上するアユ

密猟者に見えてしまう

 次に、もっと深くて速い流れにいるアユに迫ろうと、カメラ用一脚+雲台+アクションカムで挑戦。遡上するアユの泳ぎをとらえた。

■瀬の下で待機する遡上アユ

 川で長い棒を持っている、しかもアユの清流で、となれば、まもなく漁協の監視員のおっちゃんが登場。しかし、「釣りかと思うたきに来たけど、撮影ですか。邪魔してすみませんでしたな」と、この清流の人は物腰が柔らかい。「海から無数のアユが遡上する」という太古からの営みがふつうの川では、人間に余裕があるのだ。
棒の先のアクションカムは小さく、つまり見るからに怪しい。
 漁協の監視員のおっちゃんは、ここのアユの遡上についていろいろと教えてくれた。

「今年は遡上開始が2月の上旬。例年よりだいぶ早かった。3月の遡上がいちばん多かったし、アユも大きかった。今日(4月5日)のなんか5cmもない。ここでは4月の終わりぐらいまで、遡上するアユを見られるきに」
遡上するアユ。体長5cmぐらい。
「ここの、少し流れが緩んだ場所にアユは集まって、夕方が近づくとこの上の瀬を群れでのぼっていく。やけど、午前中でものぼるアユはおるよ」というおっちゃんの声援もあり、瀬の水中撮影にも挑戦。流れが速いので、安全のためリバーシューズとカヤック用ライフジャケットを着用した。
このような瀬で遡上するアユを撮影してみた。
数は少ないけど急流をのぼるアユが。よく見ると、つねに必死に泳いでいるわけではないようだ。瀬のなかの岩によって流速に緩急が生まれ、場所によっては逆巻く流れもある。アユは水中でウエーブに乗りながら(水中サーフィンだ)、上流へと泳いでいく。

■瀬を遡上するアユ

 水中撮影での画質はイマイチだけど、それでも自然の素顔をけっこう楽しめるアクションカム。さて、次は何を観察しようか。
 

(文・写真=大村嘉正)

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