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本体重量100g?! ULスタイルでも焚き火を諦めなくていい。モノラルから超軽量焚き火台発売

2020.11.24 Tue

渡辺信吾 アウトドア系野良ライター

 しつこいようだが、グラベルバイクを購入してからバイクパッキングキャンプにハマっている筆者。

 自転車でキャンプというと持っていくものも限られてしまうのだが、それでもキャンプの夜には焚き火がしたい。世に軽量な焚き火台は数あれど、やはりそこそこの重量になるし、かさばるものが多いのも事実。折り畳み式のネイチャーストーブならかさばることはないが、小枝を燃やすのが精一杯。それに用途が違う。ネイチャーストーブは小枝などを燃料に、お湯を沸かしたり、簡単な調理をするためのもの。しかし私にとっての焚き火の目的は、薪をくべてただただ火を眺めたい、そこに尽きるのである。もちろん暖をとるという目的もあるが、暖をとる必要のない真夏でも焚き火がしたいのだから、つまりそういうことだ。

 特にソロキャンプの場合、テントを張って、食事して、酒を飲んだ後には何もすることがない。スマホで動画を見たりゲームをしたりしては興が醒める。しかしそこに焚き火があれば、ひと言も話さなくても夜を過ごせる。むしろ火が最高の話し相手になってくれるのだ。

 ということで軽量かつある程度の薪がくべられる焚き火台がないものかと探索していたところ、先日行われたBIKE & CAMPというイベントに参加した際「まさにコレ!」という商品に出会った。それがモノラル(MONORAL)の超軽量焚き火台「ワイヤーフレームフェザー」。まだ正式発売前だったが、このイベントで展示&先行販売していたのだ。モノラルの代表である角南さんにお話を聞いたところ本体重量は100gで、専用ケースに入れても130g以下らしい。しかもケースに入れた状態でぺったんこなので、フロントローダーでもサドルバッグでも隙間に突っ込んで持ち運べる。

 もともとモノラルの「ワイヤーフレームライト(重量約650g)」という商品も候補になっていた。しかしフェザーの重量はライトの約1/6。価格は18,000円(税抜)でむしろライトより高い。しかし私の右肩で(▽v▽)こんな顔した天使が「悩んでるんなら買っちゃえば~?」と囁く。結局、天使のお告げに従って即ゲットしたのであった。

 そんないきさつで購入したワイヤーフレームフェザー。さっそく使ってみたのでレビューしようと思う。

 まず組み立てだが、畳まれた三本のステンレス製のアームを広げて土台を作る。アームの角度は中心にある金具の凹み部分に固定される。

 そこにチタンメッシュの火床をひっかけて完成。正三角形の焚き火台になる。簡単、しかも美しい形状。

 ちなみに組み立て方法は、収納袋に図解されているため、説明書などは付属していない。

 アームは火床に乗せる薪の重量によってたわむ。収納袋には「Max load weight is 500g(最大荷重は500g)」と記載されている。2cm角ぐらいに縦割った針葉樹の薪なら4、5本ぐらい乗せられるだろう。十分だ。

 火入れしてみた。問題なし。メッシュなので空気も取り込みよく燃える。薪も安定して置ける。熾火まですぐに燃えてしまうのがやや難点だが、そこは燃やし方を工夫すればなんとでもなる。それこそ火と対話しながらご機嫌うかがいつつ楽しめばいい。

 気になる地面への影響だが、ガンガン燃えているときに、真下の地面を触って調べてみた。多少は温かくなっているが下草が燃えるほどではない。熱伝導率の低いチタンメッシュの効能か。ただし長時間燃やした場合にどれくらい温度が高くなるかは検証していないので、地面保護の難燃クロスなどを敷いたほうが安心かもしれない。

 もうひとつ気になったのは、やはり軽すぎる点だ。軽量な上にアームも細いので、やや不安定。できればアームの接地点をペグダウンするか、石などを乗せて固定してやるといいだろう。

 使用後に、念のため自宅の重量計で重さを測ってみた。収納状態で133g、本体のみで109g。カタログ値の100gより少し重かったが、メッシュに灰が残ったせいかもしれない。とはいえ、収納時133gは、おそらく世界最軽量だと思う(私の知る限り)。ハイカーズデポの土屋さんの言葉を借りれば「軽いって自由」である。私は、またひとつ自由を手に入れたのかもしれない。

 「さて、この新しい相棒と次はどこに行こうか」。考えるだけで楽しみである。

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