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「朝霧JAM 2019 」開催中止のお知らせ/NOTICE OF ASAGIRI JAM 2019 CANCELLATION

(2019.10.10)

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 昨日、10月9日正午、今週末に開催が予定されていた「朝霧JAM 2019」の開催中止が、HPやSNSなどを通じて、以下のように発表された。
「朝霧JAM 2019 」開催中止のお知らせ
 2019年10月12日(土)、10月13日(日)朝霧アリーナにて開催を予定していた「朝霧JAM 2019」は、台風19号の接近にともなう悪天候が予想されることから、お客様の安全を第一に考慮して開催中止とさせていただきます。公演を楽しみにお待ちいただいたお客様には多大なご迷惑をおかけしますことを、心より深くお詫び申し上げます。ご理解の程、何卒、よろしくお願い申し上げます。

NOTICE OF ASAGIRI JAM 2019 CANCELLATION
 Asagiri Jam 2019, scheduled for Saturday October 12th and Sunday October 13th, will be cancelled due to the approach of Typhoon 19 (Hagibis) and the strong wind and rain expected and safety concerns for the audience. We apologize to everyone who was looking forward to the festival and ask for your understanding.



 今年は、全てのチケットが売り切れるという、秋の人気フェスだっただけに、楽しみにしていたオーディエンスも多いことと思う。とはいえ、現在、発表されている台風の予想進路や勢力、など、週末の天気予報を見れば、中止もやむなしと言えるだろう。刻々と迫り来る、台風19号の状況は、開催を決して許さないような進路と勢力を示している。

 千葉県をはじめ、関東地方に甚大な被害をもたらした、先日の台風15号にも匹敵するような強烈な雨と風が予想されているなか、開催の可否はもとより、来場されるお客さんの安全を担保することはできないという、運営サイドの判断は、賢明的確、かつ迅速であったと言えよう。アウトドアでは、高度で総合的な判断力が常に求められる。それが何万人もの来場者が訪れるイベントであるならば、さらに高度な判断が必要だ。会場周辺の気象条件や、会場までのアクセスやインフラなど、今年で19回目を迎える朝霧ジャムは、これまでの経験と蓄積があるからこそ、お客さんの安全をまずは第一に優先し、開催中止の判断に至った。

 そもそも、朝霧JAMはキャンプイン・スタイルのフェスティバルである。夏フェスシーズンが一段落し、朝霧ジャムは、フェスシーズンを締めくくる秋の本格的なキャンプインフェスとして、フェス慣れ、キャンプ慣れしたお客さんが、多かったのだが、近年のキャンプブームを背景に、ファミリーやキャンプ初心者が多くなってきた。フェスが、登山や普通のキャンプと大きく違うところは、かなり前から前売りチケットを購入しているということだろう。今回の朝霧ジャムもすべての券種がソールドアウトしており、チケットを入手するのも困難な人気イベントになっている。

 そこが、大きな落とし穴になる可能性がある。普通の登山やキャンプであれば、天気が悪ければ、今回は山に登らない、キャンプはしないとなるところ、イベントの場合は、せっかくチケットを買ったのだから、多少の雨や風でも、なんとしてでも行きたい。嫌がる子どもを引きずってでも行く! 主催がやると言ってるんだから大丈夫でしょう、と、冷静な判断ができずに、判断を他者に委ね、自分のスキルや経験などは考えず、無理して参加して、痛い目にあってしまうのだ。
 
 アウトドアのあるべき姿は、オウン・リスクが原則だ。自分で判断して、自分で行動し、ケガをしても、それは自分の責任として受け入れることができる、覚悟のある者だけが、入場を許される場所である。前売りチケットを買ったからといって、安全に大自然を楽しむことができるわけではないことを、各自もう一度確認する必要がる。

 今回はイベントのキャンセルが決定している以上、現地に行っても、もちろん何もないし、行く意味もないだろう。台風の進路は、朝霧JAMの会場である富士宮-朝霧高原を含む東海地方へと向かっている。被害状況によっては、道路が通行止めになることも、電車も止まってしまうかもしれない。そんな状況に陥ったときに冷静な判断と行動ができるだろうか。

 チケットを買っているからといって、安全性や快適性が保証されているわけではない。野外フェスでは、前売りチケットを購入するということは、そんな天候リスク、中止リスクも自分で引き受けたうえで、購入するということなのだ。人は大自然に抗うことはできない、ましてや、このような災害級の超大型の台風などに勝つことはできないのである。今回は払い戻しの対応も発表されている。大自然の中でイベントをやるという以上、主催者も含め、このような事態に対する覚悟はできているのである。お客様の安全を第一に考えた今回の事務局の英断に、拍手を送るとともに、来年20年を迎える朝霧ジャムの成熟を垣間見た思いがする。皮肉なことに、来年の20周年が、これでますます楽しみになったともいえるだろう!

払い戻しは朝霧JAMのHPから確認してもらいたい。

 

 
 
ライター
Akimama編集部
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