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シンガー・ソングライターのCaravanが、茅ヶ崎の里山公園で「農と食と音楽」が融合する無料フェス(HARVEST PARK)を立ち上げる。

2023.10.31 Tue

菊地 崇 a.k.a.フェスおじさん ライター、編集者、DJ

 シンガー・ソングライターのCaravanが、自分が暮らす茅ヶ崎で仲間たちと入場無料のフリーフェス「HARVEST PARK」をスタートさせる。このフェスを立ち上げるきっかけになったのが、コロナ禍でライブやフェスの中止が相次いでいたときにはじめた米作りだったという。

「ミュージシャンがすごく時間を持て余していた時期。『HARVEST PARK』を共に主催している八一農園の(衣川)晃に、『一緒に米を作ろう』と言ってもらって。晃はファーマーなんだけど、野菜が中心でお米は作っていなかったから。主食である米を自分たちで作れれば、心が折れずにやっていけるんじゃないかって。テレビでは感染者数が何人になりましたなんて連日伝えているんだけど、田んぼは本当に穏やかで。米は健やかに育っている。コロナで右往左往している人間とはまったく違って、自然は強くて美しい。米作りがすごくメンタル的に支えてくれて。その田んぼがあったのが、茅ヶ崎の北のエリアだったんです」とCaravan。

 湘南の中心でありサーフタウンとして広く知られている茅ヶ崎は、海のイメージが強い。けれど海だけの街ではなく市の北部地域にはのどかな里山風景が残されている。

「海辺はキラキラしていてビーチクリーン なども行われているんだけど、北部の田畑には冷蔵庫や自転車が捨てられていたりしてギャップがすごいあるんです。それをどうにかしようという動きが茅ヶ崎市にはあまりなくて。だったら自分らでアクションを起こせばいいんだって思って」

 そんな思いを抱いてCaravanらが最初に行動したのが里山クリーン。ビーチクリーンと同じように、里山を歩きながらゴミを拾う。

「5月にはじめて。里山を歩いていると気持ちいいんですね。月に1回のペースで続けていて、毎回50人くらいが参加してくれるようになって。イベントをして人が集えば、どうしてもゴミが出てしまう。『HARVEST PARK』というフェスをするにあたって、その日だけ場所を借りて『ゴミをゼロにしましょう』と言っても説得力がない。普段から地域のゴミ拾いをしている自分たちがイベントをやって、イベントが終わってからもクリーン活動をする。それがセットになってこそ、『HARVEST PARK』というフェスをやる意味があるんじゃないかって思ったんです。ただ声高にゴミを捨てるなってフェスで言うつもりはなくて、フェスに遊びに来てもらうことで『海辺だけじゃなくてこの辺もいいね』っていう気づきのひとつになってもらえればなって」

 公園を会場にして入場無料にしたのは、いろんな人に気軽に遊びに来て欲しいという思いだという。地域の特性である農、生きることの源にある食、そして喜びや楽しさをもたらしてくれる音楽。その3つが融合する場としての『HARVEST PARK』。フラッと立ち寄ってみたら、マーケットがあって、フードトラックが並んでいて、心地いい音楽が鳴っている。そんな日常の近くにあるフェスを目指して初開催される。

HARVEST PARK
開催日:11月3日(金・祝)
会場:茅ヶ崎里山公園多目的広場(神奈川県茅ヶ崎市)
出演:Caravan、Leyona、東田トモヒロ、Keishi Tanaka、Delicious Grapefruits Moon、近藤康平、ほか

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