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フェスでのライブペインティングを定着させたGravityfreeが初の絵画展を恵比寿で開催中。
2020.11.06 Fri
菊地 崇 a.k.a.フェスおじさん ライター、編集者、DJ
新潟のフジロック、北海道のライジングサン、福岡のサンセット、静岡の頂…。日本のみならず、アメリカのBONNAROOや台湾のCAMP DE AMIGOなど、国内外の数多くのフェスでライブペインティングを披露してきたGravityfree。クラブイベントでのパフォーマンスのひとつとして、2000年代に入る頃からいろんな都市で同時発生的にうごめき出してきたライブペインティングを、フェスという場所の中でさらに展開し定着させていった要因のひとつが彼らふたりの絵と言っても過言ではないだろう。今では、ライブペインティングはフェスでは当たり前に存在するコンテンツになっている。
DJOWと8gのふたりによるペインティングユニットのGravityfreeが活動を開始したのが2002年。20年目にして、自分たちだけでは初となる絵画展が東京・恵比寿で開催されている。
「はじめの頃はかなり衝動的に描いていました。何を描くのかっていう目的を持つのではなく、小さな子どものように本能のおもむくまま。いつかはわからないんですけど、ライブペインティングでも残す絵にシフトしてきているんです。しっかりした絵にしたいっていう願望が大きくなってきたっていうことでしょうけど」とDJOW。
「今やっているライブ、会場を満たしている音楽と描いている絵がシンクロしないと納得できなかったんです。だから、バンドのライブが終わってDJに変わったら、絵をまったく変えちゃっていた。その瞬間を感じてもらえればいいと思っていたんです」と8g。
はじめての個展のタイトルは「アニマデリック」。古代日本から受け継がれているアミニズムと研究がアップデートされることによって解釈が変容していく宇宙が、ふたりの内面でシンクロした時に浮かび上がってきた絵が表現されている。
より時間をかけて描かれた作品たち。そしてその瞬間の音を感じ取って描かれたライブペインティング。そのふたつを同時に見ることができる絵画展だ。
アニマデリック / Gravityfree 絵画展
会場:KATA(東京・恵比寿 LIQUIDROOM 2F)
会期:11月1 日(日)〜11月9日(月)
OPEN – CLOSE / 13:00 – 20:00
※最終日11月9日は18時でクローズ