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【短期集中企画】MERRELL アークティック・グリップ インプレッション 〜その2 北海道ツルツルの旅 編〜

2017.01.25 Wed

ふくたきともこ アウトドアライター、編集者

濡れた氷の上でも滑りにくい、特殊ソールを採用したMERRELLのウィンターシューズ「MOAB FST ICE+ THERMO(モアブ FST アイスプラス サーモ)」と「AURORA 6 ICE+ WATERPROOF(オーロラ 6 アイス+ ウォータープルーフ)」。このシューズをアウトドアライターたちはどう見たのかをお届けする短期集中連載。第2回はスノーボード大好きフリーライター・福瀧智子さんが北海道で味わった、極寒&ツルツル路面体験です。

 

【ARCTIC GRIP IMPRESSION 2】
——雪国実地インプレッション——
MERRELLのウィンターシューズ「オーロラ 6 アイス+ ウォータープルーフ」って、実際どうなの?

2017年冬。

北の雪国への出張をチャンスとばかりに、「濡れた氷の上でも滑りにくい」と話題のウィンターシューズをテスト用として借り、朝から晩まで連日履き倒してみました。

なんといっても毎年雪の降り始めから残雪期まで取材やプライベートで雪上に出ることが多く、凍りついた路面を歩くこともしょっちゅう。ツルっといくのか、モデルのごとく優雅に歩けるのか。

今回はそのリアルな感想を掛け値なしにレポートすることにします。
 題して、
MERRELLのウィンターシューズ「オーロラ6アイス+ウォータープルーフ」って、実際どうなの?

さぁ、テスト結果はいかに!

 

左足にMerrell、右足に他社のウィンターシューズを履いてみた。
 雪国に遊びにいったときに遭遇するさまざまな〝滑りやすい〟シチュエーションが今回のテストの場。

コンビニの出入り口、スキー場の駐車場、温泉施設の玄関口の階段、人通りの多い交差点、夜の飲み屋街に横たわる凍結した歩道など。解けた水がうっすらと表面を覆う、もっともデンジャラスで滑りやすい路面も積極的にトライしました。こういう道は気を張っているうちはいいものの、歩き慣れたころがもっとも危険であり、すっころんで腰を強打するんですよね。

ところがこの「オーロラ6アイス+ウォータープルーフ」といったら!

実際に履いて歩いてみたところ、凍った路面で止まる止まる! 足を踏み出すたび、いかにも滑りそうな路面にソールがギュっと吸い付くように止まり、テラテラ黒光りしている坂道でも通常のアスファルトに近い感覚で歩くことができるんです。

ためしに片足にこのシューズ、もう一方の足に他社のウィンターシューズを履いて歩いてみたところ、笑ってしまうくらいグリップの具合が違いました。「アークティック・グリップ」がまったく滑らないわけでは決してないのですが、明らかに使っていない人と比べて足下の安心度が高い。

この強烈なグリップ力は一体どういうカラクリから生まれるのでしょうか。


 改めてシューズのソールを見てみると、青い斑点のある部分が「濡れた氷の上でもグリップする」というVibram社の「アークティック・グリップ」という新ソール素材。少し表面がケバ立っていて、この細かなゴム繊維が氷面の滑る原因となる水分をどうにかするのでしょう。

この「アークティック・グリップ」に加えて、ソールには「アイストレック」という低温下でも硬化しにくく、耐摩耗性にも富んだ素材を使用。ラグパターンとのコンビネーションで、積雪路面でのグリップもアップさせているんだそうです。

あまりにも想像を超えたレベルで滑らなかったので、WEB上にそのヒントが落ちていないかと調べてみたところ、偶然ニュージーランドの「アークティック・グリップ」のテスト動画を発見。どれほど「氷上でグリップするか」がこの動画で一目瞭然です。

 

空港では足湯にでも浸かっているような暖かさ

ウィンターシューズにありがちな「ゴツさ」がないのもこのモデルの特長と言えます。

ハイキングシューズほどのボリュームで、アッパーも薄いデザインながら、他のウィンターシューズと同等かそれ以上の暖かさを感じたことも驚きました。
 その理由もあとで改めて調べてみると、冬靴ならではの工夫が随所にみられました。カラダから発する熱を効率的にシューズ内で反射させる構造や、男性モデルより多めに配置されている断熱材、毛足の長いフリース素材を使用したライニング(シューズ内部の裏張り)などなど。

空港など建物のなかでは足湯にでも浸かっているような暖かさで、暖房が効きすぎている場所によっては若干汗ばむほどでした。逆に言えばこの保温性の高さは寒冷地でしっかりと足を寒さから守ってくれるという裏付けでもあります。さすがにマイナス28度を記録した北海道・旭川では少し冷えましたが、つま先が冷えて痛いと騒ぐ仲間たちを冷静に眺められるレベル。そもそも、そのような低温下で使うことは一般的には稀ですね。

 

キーワードは「滑らない、暖かい、軽い、柔らかい」

これまで雪国にでかける場合、現地に行くまでの街用のシューズと、現地用のウィンターシューズの2足体制で出かけることがほとんどでしたが、これなら1足で事足り荷物軽減にもつながります。
 北海道ニセコへのスキートリップやさっぽろ雪まつり、山形県・志津温泉の雪旅籠、福島県・南会津村の酒蔵見学、長野県・白馬村のスキー場めぐりなどなど、女性が冬のアウトドアや旅行のためにウィンターシューズを一足購入するなら、この「オーロラ6アイス+ウォータープルーフ」を買っておけば間違いないでしょう。あとは、個人的には深雪のなかも歩ける丈の長いブーツタイプもラインアップされることを願います!

文・写真/福瀧智子

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