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初夏の東北、6つの温泉をつなぐ名湯トレイル Akimama Mountain File vol.05

(2013.06.04)

登山のTOP

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源太ヶ岳を眺めて。山頂からは岩手山や秋田駒ヶ岳、八幡平などが一望できる。

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上2枚)白濁の湯を掛け流す松川温泉・松楓荘。下2枚)海抜1400mの東北最高峰の藤七温泉

八幡沼

一帯の湖沼群のなかでももっとも大きな火口湖「八幡沼」。ほとりに建つ「陵雲荘」は、居心地のよい避難小屋だ

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東北屈指の湯治場「後生掛温泉」。建物付近でも沸騰した泥湯沼や蒸気が噴き出す

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八幡平最古の湯「ふけの湯」。敷地内の地面の割れ目から噴気が上がり、夜にはランプが灯るいくつもの湯船を巡る。

 岩手県と秋田県にまたがる八幡平は、東北の背骨とも呼ばれる「奥羽山脈」北部の山群です。そして、何を隠そうこのエリアは、東北でも最大級の広域火山地域。特有のたおやかな山並みを楽しみながら、登山道で名湯をつなげるという、じつは「温泉好き」には垂涎のエリアなのです。

 が、1年の長くは雪に覆われるため、稜線が深い残雪から開放される6月初夏から、10月の初旬の紅葉期までが貴重な登山シーズン。とくに、梅雨明けのまだ涼やかな気候のなか、のんびりお湯をめぐって歩く数日がとても「ツウ」好みなのであります。

 さてさて、今回例に挙げるのは、岩手県側にある松川温泉郷からの入山。

 JR盛岡駅から早朝に路線バスに乗り、9時前に登山口のある松川温泉で下車すれば、お好みならまず3軒の宿のいずれかでいきなり日帰り入浴にダイブ!という朝風呂スタート。その後は針葉樹オオシラビソに彩られた甘い香りのなか、源太ヶ岳のピークを目指し、直下にある初日の宿泊地 大深山荘(避難小屋)に、午後イチにドロップというゆるい行程です。

 健脚なら、一気に翌日の宿泊地 八幡沼ほとりに建つ陵雲荘(避難小屋)まで歩くことも可能。それまでの道のりには、険阻森(けんそもり)や諸桧岳、畚岳(もっこだけ)などの山々をつなぐ、のびやかな稜線歩きが待っていて、百花繚乱と呼ぶにふさわしい花畑や、美しい高層湿原なども点在。2日目の八幡平ゴール手前で脇にそれ、「藤七(とうしち)温泉」に立ち寄ります。

 3日目は、一帯の湖沼群のなかでももっとも大きな火口湖「八幡沼」をあとにし、一路進路を西へ。八幡平最古の湯として300年以上の歴史を誇る「ふけの湯」と、「大深温泉」を豪快にハシゴしたあとは、身体を冷ましながら艶やかなブナの森をゆっくりと下り、ゴールの「後生掛温泉」に投宿。ここは「馬で来て足駄で帰る後生掛」と言われるほど、効能の高さで知られる東北屈指の湯治場です。一般的な旅館部もよいですが、オススメは一年中地熱で床が暖かい「オンドル宿舎」。雑魚寝・自炊スタイルでディープな時間を過ごします。

 さて最終日。玉川温泉までの間にある焼山は、これまでの山並みと表情が一変し、荒涼とした佇まいをみせる異色の山。現在も弱い火山活動が続く一帯は、硫黄のにおいが漂い、荒々しい岩肌が印象的です。焼山山荘を経由し、この山行ゴールの秋田県「玉川温泉」までは約2時間半。下山後、ラジウム温泉に身を沈めたあとは、路線バスでJR田沢湖駅へ。うとうととゆられること約1時間20分の道のりです。

 ちなみに、この山行は路線バスを利用して、2日目のゴール八幡平山頂で山行を終えたり、3日目・4日目はショートカットや中断も可能。足や体力と相談しながら、気の向くままお湯を堪能できてしまいます。

 あ〜イイな〜こんな山歩き!

 今回の行程と、高低差(ざっくり)は動画地図でも確認いただけます。

■登山情報
コース:松川温泉ー源太ヶ岳ー諸桧岳ー八幡沼ーふけの湯ー大谷地湿原ー大沼ー後生掛温泉ー毛せん峠ー名残峠ー玉川温泉

コースタイム:1日目=約3時間45分、2日目=約5時間、3日目=約3時間、4日目=約4時間10分

登山情報:八幡平市観光協会 TEL.0195-78-3500
     ビジターセンターTEL.0186-31-2714

 
 
ライター
Akimama編集部
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