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【やってみた】女性目線の5日間ドライシャンプー生活。髪を洗わなくても快適ってホント?

2017.05.16 Tue

 アウトドアや災害時に役立つ、と言われているドライシャンプー。水のない山行やキャンプなど、頭を洗いにくいときにもスッキリ!とうたわれており、アウトドアファンにはよく知られた製品だ。しかし、実際に使ってみたという人は意外に少ない。

 そこで「実際の所、ドライシャンプーってどうなの? 」という疑問に素直に向き合ってみることにした。体験者はどう考えても女性が良かろうというわけで、Akimamaスタッフの奥さん(30代。登山好き。小売店勤務)に依頼。日頃使っているシャンプーを封印して、ドライシャンプーだけで何日過ごせるかにチャレンジしてもらった。

今回テストしたのは「Beauty Sustainability」の「ドライシャンプーAN」。世のドライシャンプーのほとんどは液体ベースで、スプレーして使うものが目立ちます。が、この「ドライシャンプーAN」はジェル状になっており、必要な分だけを手にとって使えるのはとても便利。Akimamaでも過去に「アウトドアで活躍する自然派ボディケアアイテム3選(http://www.a-kimama.com/dougu/2016/11/59015/)」の中で紹介しています。

 ここで一点。「ドライシャンプーAN」の説明書や使用方法を示した動画によれば、これを頭皮に塗ってマッサージをした後に

A) そのままタオルで拭き取る
B) 少量の水をつけてタオルで拭き取る
C) 水で洗い流す
D) お湯で洗い流す

 の4つの方法が見て取れる。さすがに一般女性となればD)かと思われたが、そこはさすがAkimamaファミリー。あっさりと

「A)でやりたいです。山で使うことを考えると、それがいちばん知りたい使い方です」

 という返事。そんなわけで始まることになったAkimamaドライシャンプー生活。実施要項は以下の通り。

1. 日常生活は今までのままで、シャンプーだけをドライシャンプーにチェンジ! 当然、リンスもしない
2. シャワーを浴びても髪は濡らさない。髪にかける水はない、という想定をキープ
3. ドライシャンプー後はタオルで拭くだけ

 さて、この条件でドライシャンプーの使い心地は!? そしていったい何日目まで髪を洗わないでいけるのか?


■嫁のドライシャンプー体験記

<1日目>

 こんにちは、スタッフ嫁です。そんなわけで、ドライシャンプー生活に飛び込むことになりました。

 渡されたのは「ドライシャンプーAN」のチューブが2本。蓋を開けてみると、ミントと樹の香りが混じったような、爽やかな香りです。これを頭皮全体にもみ込んでブラッシングすることで汚れを取り去るというもの。さっそく少しずつ頭皮にすり込みます。すると、ちょっと遅れてスーッとスッキリした感じがします。最初はどのくらいの量を使えばいいのか分からないので、様子を見ながら少しずつ追加しながら試していきます。

 それが終わったら拭き取り。なんですが、ドライシャンプーをタオルで拭き取るのは思っていた以上に難しい印象です。タオルが頭皮に届いているという実感はまったくなく、本当にこれでいいのか? と戸惑いながらの拭き取り。完全には拭き取れないので、あとは放っておいて乾くのを待つ、という作戦でいくことにしました。

 20分ほどでドライシャンプーは完全に乾燥してくれます。使用感はとても爽快。ドライシャンプー、けっこう好きかも。

チューブから直接頭皮に塗る、という使い方もあるようですが、やはり少しずつ手に取った方が頭皮全体にまんべんなく塗ることができるような気がします。一回の使用にはこの程度を4〜5度繰り返しました。

指の腹を使って頭皮全体をマッサージするように使用します。髪に塗るわけではなく、あくまでも頭皮に。マッサージすることで、頭全体に爽快感が広がります。ドライシャンプーの第一印象は素直に「気持ちいい」でした。

タオルで一生懸命拭きますが、いかんせん頭皮のジェルを拭き取るにはほど遠い。もっとも髪は濡れていないので、なんとなくタオルで拭いた気になって、あとは乾くに任せるというナチュラルな手法をとることにしました。


<2日目>

 さすがに洗い流さないので、毎日シャンプーしている時に比べると、髪の毛の根元あたりが少し脂っぽく感じます。が、全体的に大きな変化はありません。ブラッシングすることで程よく脂分が髪全体にゆきわたるのか、パサついた感じはありません。ブラッシングで頭皮のかゆみも抑えられる気がします。ブラシ、必須アイテムです。


<3日目>

 ときどきかゆみは感じますが、頭皮のにおいは気になりません。普通に頭を洗わないでいたら3日目にはちょっと考えてしまう感じになっています。普段からにおいには敏感なので、山にいるときも自分の髪のにおいが気になることがありましたが、今回はそれがない! 覚悟していただけに、びっくりでした。

 髪のコンディションは全体に脂がまわっている感じです。私は髪がパサつき気味なので、脂がのることはあまりありません。自分の髪でこんなに脂がのるのは不思議な感じがしますが、しっとり好きには良いのかもしれませんし、これが本来の髪の状態なのかも、という気もします。

 もしかしたらブラッシングをしていることが効いているのかもしれませんが、髪全体のボリューム感も1日目と変わらないくらいです。頭皮をマッサージした後は指先が少し脂っぽい感じがします。これだけ脂感があるのに、イヤな感じはありません。


<4日目>

 かゆみはほぼ気になりません。かゆみを感じても、ドライシャンプーをつけてマッサージをすれば大丈夫。シャンプーをした時と同じ、というわけにはいきませんがまったく頭を洗ってない時と比べればかなり快適です。

 においも主人曰く「気になるほどではない」とのことです。髪を洗わないことでいちばん気になるのがにおいですから、そこを抑えておけるのはかなりありがたい。しかも4日目で、まだまだ余裕。ドライシャンプーの底力を見た思いです。

 とは言え、接客業なのであまり無茶はできません。それに髪全体に脂がまわって重くなってきましたし、髪にホコリやゴミがつきやすくなってきた感じがします。


<5日目>

 お化粧をしていても髪に脂がのっていることが目立つような気がしてきました。ので、職業上の理由から今回のトライはここまでにさせていただきました。この時点でもかゆみはたいしたことなく、頭皮のにおいも許容範囲内です。

 試しに最後はドライシャンプーをした後、お湯で洗い流してみました。石けんではないので、ほんの少しのお湯で髪を洗うことができます。それだけで今までとは段違いに快適。使うお湯の量を抑えることができる、という意味で、これはこれでアリ! 仕事が休みなら、外見を気にしなくていいならもうちょっとトライしたのに〜〜、と思いながらのエンドマークでした。


■嫁の結論

 ドライシャンプーというより、頭皮のマッサージジェルといった方が近いかも。頭皮をマッサージすることで爽快感確保! それにかゆみも抑えられたような気がします。

 においやかゆみは抑えられますが、髪にまわる脂はどうしようもありません。女性の場合、どうしても外見に気を使うことになるので、髪が脂でペッタリになることを避けたいんですよね。となると、使用後にタオルで拭くだけでは脂を取り切れないなぁと思いました。

 そうした外見的なことを気にしないでいい山の中なら、これさえあれば1週間くらいは余裕。水の取れない山で、あるいは環境的にシャンプーができない時には、このドライシャンプーが髪を洗えないストレスをかなり解消してくれると思います。もしもお湯で髪を洗っていい状況なら、ドライシャンプーだけでかなりの期間は大丈夫な気がします。


[まとめ]

・ドライシャンプーは有用!
 →頭皮マッサージジェル、といった感じ
 →頭をまったく洗わない、に比べるとものすごく快適
 →ホントに水がなくても大丈夫。三日間お風呂不可能、のような状況には十分対応できる
 →ただし、使用感はシャンプーとは別物。完璧にシャンプーの代わりと思っているとガッカリすることも

・使い方にはコツがある
 →使用量が少なすぎると爽快感に欠ける。しかし使いすぎるとベタベタしてしまう
 →使用後にタオルで拭き取る、のは難しい
 →使用後にブラッシングすると気持ちいい。長期縦走ならブラシは必携
 →数日に一回でも、使用後に水で流す、ができると最高。爽快感も大きい


■結論
ドライシャンプー、意外にいける! タオルで拭くだけでも数日は余裕。お湯で流せるならもっと!!!


 あくまでもこの「ドライシャンプーAN」に対するスタッフ嫁の感想ではありますが、使ってみた感じでは縦走や長期キャンプにはかなり有効。あるいは登山後の帽子のかぶりぐせの解消に、はたまたツーリング途中のヘルメットを脱いだ後にと、ササッと頭皮のマッサージをして爽やかに気持ちよくなれる。ドライシャンプーの使い道は、意外に広がりそうな気配を見せております。


■オーガニックドライシャンプーAN
50㎖ 1,188円(税込)
200㎖ 3,348円(税込)
400㎖ 4,860円(税込)

一般社団法人BeautySustainability
http://dry-shampoo.jp/index.html

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