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風を食べて動く生き物⁉︎ が、沖縄のビーチに出現。 テオ・ヤンセン展覧会 in 沖縄2017
2017.10.20 Fri
Hochi Naomi 肉食系自然派ライター
オランダ出身の芸術家であるテオ・ヤンセン氏は、現在、国際的にも高い評価を受けている現代アーティストで、21世紀のダ・ヴィンチとも呼ばれている人物である。テオ・ヤンセン(Theo Jansen)氏は、もともと物理学者であり、デルフト工科大学で物理学を学んでいたが、1990年、風力で動作するストランドビースト(ビーチアニマル:オランダ語で、砂浜を意味する”Strand”と生命体を意味する”Beest”の2語を繋げた造語)の制作を開始した。
テオ・ヤンセン氏は1948年オランダ出身。1968年、デルフト工科大学で物理学を専攻。プラスティックやチューブなど廃材を利用して、生き物を模した立体芸術作品を生み出す。
テオの代表的な動く美術作品、「ストランドビースト」は、風力などの自然エネルギーを動力として、驚くほど躍動的に動く、まるで生き物のようなアート。
そして、その風を利用して動く生物を模した13点のビーストがこのたび、沖縄本島に初上陸する。「テオ・ヤンセン展覧会 IN 沖縄2017」と題して沖縄県立博物館・美術館 にて10/3(火) から11/11(土)まで、実際に作品が展示されている。
「アニマリス・ブルハス・セクンダス」をはじめ、ストランドビーストは風を動力に移動する人工生命体とよばれるアート。
彼の作品に感銘を受け、沖縄での開催を企画した実行委員会の戌亥近江さんは語る。
「風力で動く人工生命体『ストランドビースト』が沖縄の浜を歩く姿が見たい! と、思ったことがきっかけで実現した過去にない斬新な展覧会です。彼が創造した作品たちは海岸に吹く風を動力にして、自ら砂浜を歩くことができ、今でも進化し続けています。 本展覧会ではこの生命体がどのように生みだされ、動き出すことになったのかビーストたちの進化の過程をはじめ、実際に動く姿をご覧いただくことができます」
生命、時空、感動、未来と題した4つのゾーンで、ビーストたちの実際の動きを間近で体験し、学び感じることができます。
時空のあらゆる物事は、ひとつの生命体であるかのように、繋がり結ばれているということをテーマとしているテオ・ヤンセン氏。
今回は、芋虫を模した日本初上陸の「アニマリス・ブルハス・プリムス」などの新作や全長12mの大型ビーストが展示されるほか、11月26日(日)には、南城市・あざまサンサンビーチにて砂浜での走行イベントを実施予定(詳細は未定)だ。沖縄の風を受けて走る芸術作品の貴重な姿を、この機会にぜひ実際に見てみよう!。(文=芳地直美 写真=武安弘毅)
テオ・ヤンセン展覧会 in 沖縄2017
Theo Jansen Exhibition in OKINAWA 2017
期日:平成29年10月3日(火)~11月11日(土)
場所:沖縄県立博物館・美術館
沖縄県那覇市おもろまち3丁目 1 番1号
tel:098-941-8200 fax:098-941-2392
開館時間:9:00〜18:00(入館は17:30まで)
金・土曜日は 9:00〜20:00(入館は19:30まで)
問い合わせ先:テオヤンセン沖縄展覧会実行委員会
動く芸術作品「ストランドビースト」の映像はこちら!