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U.S.A.からやって来た! 全く新しい概念それは『EDC』

2016.02.22 Mon

森 勝 低山小道具研究家

 EDCとは、Everyday Carryの頭文字を取った言葉で、直訳すると『毎日持ち歩くモノ』。日本人なら鍵・携帯電話・財布・ハンカチなどが、パッと頭に思い浮かぶだろう。普通の事だと思われるだろうが、現在アメリカを中心に大きな盛り上がりを見せているのをご存知だろうか?

 スマートフォンの普及と画像系SNS、それと連動したかのようなクラウドファンディングブームの影響で、自分の持ち物を撮影し投稿→見た人が真似をする→市販品には飽きたらず自作→自作品が注目されクラウドファウンディングで資金を集め少数生産→それを取り入れた人が写真を投稿といった流れができている。

 「EDC」でキーワード検索すると多種多様なギアやセットや専門サイトを見ることができる、ギア好きなら飽きないだろう。セットの例をあげると、都市部と地方で持ち物が違う。都市部はスマートな道具が多いが、地方では日常の小さな修理に対応できるようにタフなギアを持つ人が多い。たくさん持つ人や最小限にこだわる人。カラーや材質で統一する人や、大きさやトータルバランスにこだわる人などだ。文章だけだとわかりにくいので、ボクが日常から低山ハイクにまで持ち歩いているEDCポーチを紹介しよう。


日常から低山ハイクまで使用しているメインのEDCポーチ。中身は常に変化し、現在の重さは280g

 ボクはハイカーなので、軽量でまとまりが良くコンパクトなモノを、マックスペディションのEDCポーチに収納している。日常でも持ち歩けるように工具類は省き、ハンカチ・絆創膏・細引き・USBメモリ・キーライト・爪切り・ホイッスル・電池・ノート・ペン・ライター・後ろにキャラメル。正直に言うと使うのは、ハンカチと筆記用具とキャラメルくらい。これとは別に鍵にもツールを取り付けている。


Keychain EDCと呼ばれる鍵束。鍵は常に持ち歩くので、使用頻度が多いツールや忘れたくないツールを取り付けている

 鍵には方位磁石・メタルマッチ・キーライト・ホイッスル・USBメモリ・カプセルの中にピンセット・現金・痛み止め。山ではさらにポケットナイフやフラッシュライトなどを追加する。


山に行く時に追加するナイフやフラッシュライト・時計などのEDCツール。ナイフは携帯に注意しましょう

 鍵束とポーチと合わせ、これだけあれば野外でのちょっとしたトラブルには対応できるし、手持ち道具を工夫し対処するだけで、やってやった感を味わえるはずだ。

 EDCにこだわり始めると、様々なシチュエーションで足りないものが無いかと考えるのが楽しい。アウトドアが趣味なら、この楽しさが分かってくれるハズ……。新しい使えそうなギアはないかと、アウトドアショップを見て歩くのが楽しくなってくる。EDCは、新しいギアムーブメントだ。

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