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シューレースはもう古い!? トレランシューズにも「Boa®フィットシステム」という選択肢

2020.03.02 Mon

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河津慶祐

河津慶祐 アウトドアライター、編集者

Boa」という言葉をご存知であろうか!? 正式名称は「Boa®フィットシステム(以下「Boa」)」といい、微細な締め付けの調節が可能なダイヤルと、強靭で軽量なマテリアルのレース、そして、低摩擦なガイドからなるユニットのことである。

 ダイヤル操作のみで、すばやく、正確にシューズを締めつけることができ、多くのユーザーを魅了し続けている。

BOA new balance ニューバランス FRESH FOAM HIERRO M Yダイヤルが、細くて強いレースを巻き取ることで靴紐のかわりとなる。ミリ単位での調節が可能。

 製造しているのはアメリカのコロラド州デンバーに本社を置く「Boa Technology社」。2001年に、医療機器分野で培った知識をもとにBoaが誕生しスノーボードブーツに初めて採用された。そこから19年たった今や、アメリカだけではなく、日本や香港、中国、韓国そしてオーストリアにオフィスを構えるほどになっている。

 Boaはすでに、サイクリング・ゴルフ・スノーボード……、あらゆるアクティビティのシューズで採用されているし、Akamamaでも幾度となく取り上げているので、目にしたことがある人は少なくないはずだ。Boaのテクノロジーについて、さらに詳しく知りたい人は過去記事『フィットの未来を再定義するBoaの挑戦 ─ パフォーマンス向上を科学的に検証』に書かれているので、ぜひ読んでみてほしい。

 筆者が20代の頃にスノーボードのブーツではじめてBoaを見たときは衝撃的だった。すぐにブーツがはけてうらやましい! という気持ちの反面、本当にそれできっちりと締まるのか、という疑問が離れなかった。

BOA new balance ニューバランス FRESH FOAM HIERRO M Y

 そして、話は現代にうつる。過去に憧れていたBoaを、今はトレイルランニングシューズで履いている。履いているいまだからこそわかるのだが、Boaはとてもいい! まず、レースが絶対に緩まないのだ。以前から疑問に思っていた点が、履いてすぐに解決してしまった。

 トレイルランニングや登山で靴紐がほどけてしまい、立ち止まって結び直した経験がある人は多いだろう。多いというよりも、経験がない人はまずいないのではないだろうか。それほど、靴紐はほどけるものだと言える。「ほどけない結び方」も調べれば出てくるが、大抵そういう結び方は手間がかかったり、ほどきにくかったりするのもだ。

 しかしBoaではそれがない。例えば、ロードバイクでは靴紐がギアに絡まることもなくなるし、トレイルランニングでは踏んで転倒することもない、スノーボードブーツでは緩んできた紐を寒い雪の中で締め直すこともないのだ。

BOA new balance ニューバランス FRESH FOAM HIERRO M Y現行モデルは青色となる。
【現行モデルのスペック】
ニューバランス(new balance)FRESH FOAM HIERRO M BY
重量(片足):約330g(26.5㎝)
素材:アッパー・合成繊維/合成樹脂
   ソール・ゴム底
サイズ:25.0〜29.0㎝
価格:18,000円+税

 さて、ここ数年、Boaのトレランシューズを何足も愛用しているのだが、いまの相棒はニューバランスの「FRESH FOAM HIERRO M Y」だ。このシューズの特徴はなんといっても甲のサイドに配しているふたつのBoaだろう。甲部とくるぶし部の二ヶ所に搭載することによって、それぞれの締め付け具合を変えることができる。

 例えば、足の形で甲部分はゆるく保っていたい、そんな人が下りを駆け下りようとし、足が前にずれないよう紐をきつく締めたとする。すると、くるぶしだけではなく甲も締まっていってしまうだろう。もはや説明は不要だと思うが、ダブルBoaだとそれがない。くるぶしだけをフィットさせていくことができる。

 さらにもう一点特徴をあげるとすれば、Boaを上部ではなくサイドに搭載した点だろうか。靴紐と同じく上部に配すると、どうしても足を横から締め上げていくようになる。これを、サイドにBoa、甲の部分をストラップで覆うと、全体を締めていくようなタイトなフィット感を得られる。

 この二点により、アップダウンなどさまざまに路面状況がシフトしていく長距離ランに最適なシューズだと言えるだろう。エイドで休憩するとき、すぐに緩めたり締めたりできるのは、じつは地味にありがたい。

 ちなみにトレイルランニングシューズに採用されているBoaのレースは、金属のワイヤーではなくダイニーマ(超高分子量ポリエチレン)とポリエステルを撚り合わせたテキスタイルレースなのだそうだ。ダイニーマといえば登山用のスリングやパラシュートのコードにも使われる高強度の繊維だし、水分を吸収しにくいので軽量性を損なわない点も利点のひとつだろう。

BOA new balance ニューバランス FRESH FOAM HIERRO M Yソールは登山靴でおなじみのビブラムソール(Vibram)。濡れた岩でも滑りにくい。

BOA new balance ニューバランス FRESH FOAM HIERRO M Y走っていると小枝や小石が中に入りシューズを脱ぐ、というシーンが多々ある。Boaならすぐ脱ぎ履きできるし、さらにこの「FRESH FOAM HIERRO M Y」はゲイターが付いているので、そうかんたんに異物が入ることがない。

 昨今、Boaを搭載したシューズがさまざまなアクティビティで増えるづけている。オフィシャルサイトを見ていただくとわかるが、こんなものにもBoaが、とおどろいてしまう。日本未発売のものもあるが、たとえばヘルメットやスノーシュー、チェーンスパイクなどは斬新ではないだろうか。雪の噛み具合が気になるところではあるが、グローブを着用していても瞬時に着脱ができる利便さは重要だろう。

 余談だが、この「Boa」というブランド名は、よく映画などで出てくる大蛇「ボアコンストリクター(Boa constrictor)」に由来するとか。レースで締めていくさまが、大蛇が獲物を絞め殺していくのに似ていたからだそう。言われてみれば、Boa社のロゴを見ると「B」が蛇に見えてくる!? 下にロゴを貼り付けておくので、自らの目で確かめてみよう。

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