• 道具

冷え冷えビールは自分で確保。最強ソフトクーラー「アイスミュール」を夏フェス、海キャンで使い倒してみた。

2017.07.05 Wed

宮川 哲

宮川 哲 アウトドアライター、編集者

 昨年の夏、モチヅキから発売となった粋なソフトクーラー「アイスミュール」。Akimamaでも、発売当時に新商品の紹介記事「コンビニで買った氷が丸一日たっても残ってる!! バックパックタイプのソフトクーラーの実力を見た。」として扱っておりました。そこではかなりの閲覧数。新しモノ好きのココロをくすぐる注目のアイテムだったということでしょう。

 そしてAkimamaチームは考えました。ならば、このアイスミュールをトコトン使い倒してやろう……と言いながら、じつはかなり気に入って折りあるごとに使い続けてきたのですが。そんなこんなで、アイスミュールの実践編。Akimamaチームはキャンプよろず相談所も兼ねるメンバーでもあるだけに、あちらのフェスこちらのフェスと大人数で飛び回ることが多いのです。さらにはみんな大のビール好きでして、アイスミュールの活躍どころも多々ありました。なんたって、いつでもどこでも飲めるキンと冷えたビールを、自分たちの背中に確保できているんですから。

scene01 夏フェスの現場にて
2016年のフジロック/キャンプサイト、キャンプよろず相談所の前にて。見た目はふつうの防水バッグですよね、バックパックタイプの。でもこれは、れっきとしたソフトクーラーです
 日本で夏フェスの王様といえばフジロック。キャンプサイトに泊まったことのある人ならどこかで見たことのある背景ですよね。そしてメンバーの背中にあるのはアイスミュールのプロクーラーです。バックパックタイプになっているので、言わずもがなのハンズフリーです。

 夏フェスの現場では、たくさんの荷物をコロコロワゴン車に満載にして砂利道で悪戦苦闘しているグループをよく目にします。たしかに一度に多くの荷物を運べるのは魅力。でも、あまりに度を越して詰め込みすぎたがゆえに荷物の崩落が起こり、ひいては車輪にダメージが! なんてことも。そんなシーンのあとに起こりがちなのが、こんな相談。
いまや夏フェスの定番のシーンともなってしまったコロコロに満載した荷物を引く面々。でも現場はすべてが舗装されているわけでもないので、意外と使いにくかったりもするのです。だから、荷物の詰め込みすぎには要注意。でないと、車輪が壊れちゃいますよ~。下の写真はキャンプよろず相談所に持ち込まれた「車輪直して~」の案件です(sumi☆photo)

 ここ数年、キャンプよろず相談所に持ち込まれる相談で多いのが「コロコロの車輪が壊れちゃいました! 直して~」と言った類のもの。車輪が外れただけならまだしも、付け根の金具が壊れちゃったり、なかには車軸が曲がってしまっているものも……相当、積み込んだんでしょうね。ま、なんとか直せはしますけどね。でも、ちょっとスマートじゃないな、なんて気もします。

 そんなこと言って、Akimamaでもアウトドアワゴンの記事があったりするじゃないですか! と、ツッ込まれそう。ホラ、こんな記事(「キャンプインフェスの定番にして、家庭でも大活躍のコールマンアウトドアワゴン。愛用してます」)。ま、幅も広く、いろいろな記事があるのがweb版のアウトドア雑誌たるべくAkimamaのいいところでもありまして……何卒ご容赦のほどを。

 でも、やっぱりアウトドアの基本はハンズフリーがいいなぁ(個人的には)。だって、山登りではハンズフリーが基本じゃないですか。自分の背中で必要なものだけを担いで登るあのフリーダムな感覚は、両手が空いていないとなぁなんて気もするんですよ。でも、ハンズフリーでなにを運ぶんじゃと問われれば、ビールです!! と答えてしまう。ね、フリーダムでしょ(笑。

 話が右往左往しておりますが、アイスミュールです。ここで背負っているのはプロクーラーのXXL。容量は40ℓで、ビールに換算すれば350㎖缶で36本も入ります。もちろん、氷のスペースも含めて。350㎖が36本ということは、12.6ℓ。なかなか一気には飲み干せない量ですよね。まさに、キャンプよろず相談所のような大所帯にはピッタリのアイテムです。

よろずメンバーは休憩時間中にアイスミュールにビールをたくさん入れて、山の上にてプチ宴会に出動!! 両手のひらに乗るくらいの氷のブロックひとつでも20数本のビールはキンキンに。しばらく歩いたけれど、この程度では氷は溶け出す心配はまったくなしでした。左下の写真のように、アイスミュールに空気を吹き込めば、周りの壁面が膨らんで冷やすべき面積も小さくなります。これが、キンヒエの秘密


scene02 海のフィールドにて
 熱を通しにくい構造でシェルのあいだに空気が入れられるということは、外気から内側へのアクセスは遮断されるということ。しかも、当然ながら内部は防水加工がなされており、濡れてもいいものを入れられるわけ。あ、これって、いわゆるドライバッグとしても使えるのでは?

 もちろん、正しく氷を入れてビールを満載しておくのもアリなのですが、たとえば、シーカヤックで海に漕ぎ出すときなんかは、こんなふうにドライバッグとしての使い方もアリだと思うのです。しかも細身のこのスタイルは、カヤックのデッキにもスッキリと収まる形状でもあったりして。
カヤックやキャンプなど、こんな海のシーンにもしっくりと来ますよね。ナチュラルなオリーブグリーンカラーが、砂浜によく似合う。もちろん、ビール満載にしてこんな浜で冷えたビールを飲めれば、いちばん、最高です!

 海のフィールドの場合、携帯やらカメラやら着替えやらドライで保っておきたいアイテムを濡れから守るのは、以後の生活の快適さを左右する大事な要素。ぜったいに濡らしたくないものを信頼のできるバックに入れておく……アイスミュールを使ってみたら、半端ない安心感が得られましたね。それと、使わないときには空気を抜いてコンパクトに丸めておくことも。これなら、サブバッグとして使うこともできますよね。

 そしてまた、こんな使い方も。ともするとメーカーさんには怒られてしまいそうですが、海を渡渉したり、泳いだりするときには、浮き袋にもなってしまうのです! そもそもが空気の塊なので、浮力はもちろん申し分なし。でも、一点だけご注意を。水に浸かる前に、バルブがしっかりと閉じているかどうかだけは要確認です。シェルのあいだに水が入ってしまうと、プチ悲劇となりますので。
アイスミュール、抱えて浮かんでいるだけでとってもハッピーな気分になれます。でも、あまりの過信はキケンです。使うときは短時間で、流れが強いところでは注意してくださいね。念のため

 さて、最後に正しい使い方のおさらいを。

 アイスミュールは1000デニールのリップストップ防水シートをシェルにしたソフトクーラーで、内側と外側のあいだに空気を吹き込むことで断熱層をつくり出すという構造になっています。サーマレストのマットにあるようなバルブが取り付けられているので、空気の出し入れができる仕組みです。この、冷えた空気の層を保持するという考え方がおもしろいですよね。さらに、空気を吹き込むことでバック内側の保冷体積が小さくなるので、効率よく冷やせるようになるという利点もあります。単純なようでいて、なかなか考えられたギアです。
背面には通気性のいいパッドを配置。一般的なバックパックとほぼ同様の構造になっています。“MULE”とはロバのこと。アイスミュールは、氷を運ぶロバさんですね。前面にはバンジーコードを設け、バックルはドライバックと同じくクルクルと巻いてパチンと閉める方式。バルブはサーマレストのそれを思えばまちがいなしです。そして袋の内側は、いかにも熱が通りにくそうな加工を施した素材となっています

 使い勝手もよく、ギアの汎用性も広い(使い方が正しいかどうかは微妙ですが。汗)。そろそろ夏フェスの始まるシーズンですし、海もいい季節です。アイスミュールは、単なるソフトクーラーではありません。ぜひ、一度は手に取ってみてほしいアイテムですね。

 と、ここまで書いていて気づいたのですが、このアイスミュールの性能、もっともっと幅広いかもしれませんね。「冷たいものは冷たいまま」ということは……よくよく考えてみると、これ、逆の考え方もできるはず。空気の層を断熱材に使っているのであれば「温かいものは温かいまま」ってことも可能なはずでは??

 冬でも使えそうですね、アイスミュール。その場合は、ホットミュールかな!?

 

 

アイスミュール/ICEMULE プロクーラー
容量:L/20ℓ、XL/30ℓ、XXL/40ℓ
カラー:グレー、オリーブグリーン、リアルツリーカモ(LとXlのみ)
価格(税抜):L/14,500円、17,500円(リアルツリーカモ)、XL/17,500円、20,000円(リアルツリーカモ)、XXL/20,000円
取り扱い:モチヅキ

Latest Posts

Pickup Writer

ホーボージュン 全天候型アウトドアライター

菊地 崇 a.k.a.フェスおじさん ライター、編集者、DJ

高橋庄太郎 山岳/アウトドアライター

森山伸也 アウトドアライター

Muraishi Taro アウトドアライター

森 勝 低山小道具研究家

A-suke BASE CAMP 店長

中島英摩 アウトドアライター

麻生弘毅 アウトドアライター、編集者

小雀陣二 アウトドアコーディネーター

滝沢守生(タキザー) よろず編集制作請負

宮川 哲 アウトドアライター、編集者

林 拓郎 アウトドアライター、フォトグラファー、編集者

藤原祥弘 アウトドアライター、編集者

ふくたきともこ アウトドアライター、編集者

北村 哲 アウトドアライター、プランナー

渡辺信吾 アウトドア系野良ライター

河津慶祐 アウトドアライター、編集者

Keyword

Ranking

Recommended Posts

# キーワードタグ一覧

Akimama公式ソーシャルアカウント