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ビクターロック祭りレポート! サカナクションの踊ることへのアジテーション。

2016.02.16 Tue

菊地 崇

菊地 崇 ライター、編集者、DJ

 今年で3回目の開催となった「ビクターロック祭り」。レコード会社(今もってこの表現をしてしまうが)が主催するフェス。今回出演したのは、メインステージが、THE BAWDIES、サンボマスター、THE BACK HORN、DRAGON ASH、レキシ、くるり、サカナクションの7バンド。今年からサブステージも設置され、そこでは藤原さくらやSAMANAMONなど、次世代を担う若手バンドがステージに立った。

 どのバンドも、独自の音世界を放出する。「ロック」と簡単にはくくれないほどの多様性を有している。40分から1時間程度という決して長くない持ち時間のなか、ライブという空間に自分たちのパフォーマンスを集中させていく。それが相乗効果のように積み重なってフェスとして成立する。そこには「レコード会社」という中核があるからこそ、ミュージシャンも意識がひとつに集約されていくのだろう。

 そのなかでも、特にエネルギーを集めていたのがサカナクションだった。それぞれのバンドのファンを自分たちの音世界に引き込む強さ。そしてどんなフェスにしたいのかを音によって仕向けていく。踊ることへのアジテーションと言えばいいのだろうか。メジャーというメインストリームにいながら、そのスタンスはカウンターのように感じる。メインストリームとカウンターを、今の時代で、そして近未来で繋いでくれるのがサカナクションに違いない。

 2月というフェスシーズンに本格的に入る前に、これだけのバンドを一気に見ることができた。バンドの音が集中されるのだから、僕たちの意識もそこに集中する。それぞれのバンドが、自分たちの単独ショーで、あるいは次なるフェスでどんなパフォーマンスをしてくれるのか期待がつのる。

 春の嵐により、東京と幕張を結ぶ京葉線が運転を見合わせたこともあって、開演は30分程度遅れた。嵐が去った後、最高気温は22度近くまで上昇した。フェスの春が近い、今年のフェスも楽しくなる。それが実感できた1日だった。

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