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再び世界一クリーンなフェスを目指して。フェスティバル・エチケット FUJIROCK 「OSAHO」とは!?

(2018.06.22)

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ルールでもない、規制でもない。快適で気持ちのよいフジロックをつくるのは、参加者一人ひとりの気持ちが大切。国境を超え、文化を超え、フジロックから始まるあたりまえのフェス・エチケットを「OSAHO(お作法)」と呼ぶことにした。

ビジュアルと音楽の力で
フジロックの「お作法」を伝える

 自然との共存を目指し、会場周辺の森の保全活動やごみの分別を促す「ごみゼロナビゲーション」活動などを行ってきたフジロック。来場者一人ひとりの意識によってゴミの落ちていないフジロックは作られ、国内はもとより海外からも「世界一クリーンなフェス」との称賛を受けてきた。

 しかし、ここ数年、来場者が増えたことや、悪天候の影響などで、フジロックの環境が芳しくなくなっているのも事実だ。来場者の数だけゴミが増え、マナーが低下するのではなく、来場者が今いちどマナーを見直し、再び「世界一クリーンなフェス」を目指すためにマナー向上キャンペーンが始動した。

グリーンステージ後方のエリアには、広げたままのシートや誰も座っていないイスが、自分たち場所取りのために放置されている。

 フジロックは夢のような場所であることは間違いない。しかしお膳立てされたオ・モ・テ・ナ・シが用意されているわけでもない。自分のことは自分で責任を持ち、自然をリスペクトし、そのうえで音楽を自由に楽しむ。それがフジロックのスピリットだ。マナー低下は困るけど、ルールで参加者を縛るというのもフェスではない。近年、海外からの来場者も増え、文化や使う言語も異なる彼ら、彼女らにもこのスピリットを分りやすく伝えるにはどうしたらよいのか、そんな彼らと仲良く過ごすためにも「お作法(OSAHO)」キャンペーンが立ち上がった。

 そこで白羽の矢を立てたのが、連続テレビ小説『半分、青い。』のオープニングムービーなどを手がける新鋭の映像作家、くろやなぎてっぺいさんだ。映像と音楽、アートをミックスさせる独自のスタイルが注目を集める彼に、今回のキャンペーンをより多くの方に伝えるために、音と映像のメッセージ制作を依頼した。

「外国人の方も含めたすべての人にフジロックのマナーを伝える映像を、というお話しだったので、リズミカルでアップテンポな歌と音楽に合わせて文字やイラスト、ピクトグラムを動かす作品にすることにしました。ピクトグラムを動かすことをモーショングラフィックスと呼ぶのですが、いわゆる一般的なアニメーションよりもダイレクトにメッセージを伝えることができます。初めはなかなかイメージが決まらなかったのですが、スマッシュとの打ち合わせのなかで、日本ならではの所作振る舞いを表す『お作法(OSAHO)』というキーワードが出て、そこから一気に全体のトーンや流れが具体化していきました。歌は『ごみゼロ』のボランティアスタッフや来場者のみなさんで歌ってもらえると嬉しいです」とくろやなぎてっぺいさん。


映像作家のくろやなぎてっぺいさん(右)と株式会社ディレクションズのプロデューサー志賀研介さん(左)。くろやなぎさんは1979年生まれ。映像作品を中心に、インスタレーション、ライブパフォーマンスなど幅広いメディアで作品を発表している。


 フジロックで守ってほしい4つの「OSAHO」を「BUN-BETSU(分別)」、「BUN-EN(分煙)」、「HOCHI(シートやチェアを放置した場所取り)」、「KAPPA(雨天時のカッパ着用)」が、メロディに合わせた映像とともにリズミカルに「ブンブンブン、ブ〜ンベツ」と歌われ、思わず口ずさみたくなる。

 この「OSAHOムービー」は、 YouTubeなどで全世界に発信され、フジロックの来場者だけではなく、多くの共感を呼ぶことだろう。
 海外からのお客さんが、歌を口ずさみながら、きちんと資源を分別しているのを見かけたら「It's Nice OSAHO!」と声をかけてみよう。そこからコミュニケーションが生まれ、日本のお作法の心が広がっていくことを願う。「OSAHO」が「MOTTAINAI」に続くグローバルな合言葉になる日も近い!?

(Text=Hikaru Kamo)
※Festival Echo '18を再編集し掲載しています。

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ライター
Akimama編集部
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