気候が温暖だということを予想していたわけじゃないのだろうけど、10月最後の週末は、ラッシュと言っていいほど野外フェスがいろんなところで開催される。福島「騎馬武者ロックフェス」、千葉「BREMEN」、東京「焚キ火ノ音」「たゆたう」、神奈川「池子の森の音楽祭」、岡山「hoshioto Camp」…。大きなフェスではないけれど、それぞれがその地域に根ざしながら、独自の色を発信させようとしている。いろんなフェスが、いろんな場所に存在していることこそ、フェスという文化が日本に定着したと言えるだろう。

　そして今年、初開催されるのが「森ゆれる」。会場は新潟県柏崎市のキャンプ場。新潟でそれぞれ違うフェスをオーガナイズしてきた3人が共同代表として立ち上げたフェスだ。ステージはメインとなる野外ステージと屋内フロアのふたつ。SPECIAL OTHERSやGEZAN、ROTH BART BARON、踊ってばかりの国といった野外フェスで人気を集めるアーティストに加え、新潟に拠点を置いて活動を続けているアーティストやDJが多いのが特徴だ。

会場のゆうぎキャンプ場は、新潟市からも長岡市からもアクセスしやすい場所だという。

「コロナ禍で久しく会えなかった仲間との再会を喜んでもらったり、新しい音楽との出会いを楽しんでもらえれば最高です。地元のDJやバンドだけではなく、屋台もローカルが中心です。美食で知られる新潟の食を存分に堪能できます。会場の『ゆうぎオートキャンプ場』は、海と平地に挟まれた小高い丘のような立地です。標高もそれほど高くないので、冷え込みはそんなに厳しくはないと思います。夜から明け方にかけては10度を下回るでしょうから、防寒対策は必須ですが。サウナ出店もあり、キャンプ場常設のシャワールームもあり、いろんな楽しみ方が可能な2日間になると思います」とオーガナイザーのひとりの大橋賢太さん。

　キャンプサイトは、発売してすぐにソールドアウトになった。新潟には「フジロック」や「アースセレブーション」など、日本を代表する夏フェスが存在している。それらと同じように、「森ゆれる」が、どう地域と共生しながら地域の魅力をいかに発信していくのか。その一歩目が踏み出されようとしている。

森ゆれる2023
開催日：10月28日（土）～29日（日）
会場：ゆうぎオートキャンプ場（新潟県柏崎市）
出演：GEZAN、SPECIAL OTHERS、LITTLE TEMPO、踊ってばかりの国、グソクムズ、パジャマで海なんかいかない、ROTH BART BARON 、田我流、TAMTAM、Reggaelation IndependAnce、phoka、ほか