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いいフィールド 南会津で遊ぶ

2013.05.02 Thu

食べる 南会津の郷土料理
JI*MAMA

つゆじ+にしんの山椒漬け+棒鱈
南会津に伝わるハレの料理を集めたお膳。左からつゆじ、にしんの山椒漬け、棒鱈。にしんや棒鱈などの魚類は、かつての日本海側の国々から交易されたものだったとか。予約をすれば、会津田島の祇園会館にて食べられる

JI*MAMA

つゆじに入れられる具材。真ん中にある白いものが、つゆじに欠かせない“つと豆腐”
 
 
 

ソースカツ丼+もりそば

ソースカツ丼+もりそば
会津田島駅前にある蕎麦の老舗「柏屋」の人気メニュー。柏屋は1952年の創業で、南会津の館岩産のそば粉にこだわった手打ち麺を使っている。そばつゆはやや甘め。さらには、会津名物ともいえるソーツカツ丼もオススメ

しんごろう

しんごろう
しんごろうは、貧しい郷土民だった“しんごろう”さんが、もち米の代わりにうるち米とくず米を固めに炊いて半つきにしたものに、地元のじゅうねん(えごま)味噌をつけて囲炉裏で焼いたもの。山王茶屋の人気メニューだ

 山深い南会津の地だけに、伝統的な食文化といえば保存食が多い。会津地方に古くから伝わっている食べ物のひとつに「つゆじ」がある。つゆじは南会津で使われている言葉で、会津若松あたりでは同じものを「こづゆ」と呼ぶ。そのほかにも、地域によって、「つゆ煮しめ」とか「ざくざく煮」といった呼び名がある。つゆじは、いまでも冠婚葬祭やお祭りのときに欠かせないハレの料理。夏に行なわれる会津田島の祇園祭りでも、必ず食されているとか。味はといえば、貝柱に煮干しなどを使った出汁に里芋と人参、きくらげと青物を入れ、さらにつと豆腐を加えている。つと豆腐とは、わらを束ねて編んだ苞に豆腐を入れて塩ゆでにしたもので、日持ちがよく持ち運びにも便利な保存食のことである。また、つゆじの出汁が家庭ごとに味が違うというのも興味深い。

│ つゆじ │ 会津田島祇園会館 │ 南会津郡南会津町田島大坪30-1 │ 0241-62-5557 │

│ ソースカツ丼+もりそば │ 柏屋 │ 南会津郡南会津町田島後町甲3972-6 │ 0241-62-0348 │

│ しんごろう │ 山王茶屋 │ 南会津郡南会津町糸沢西沢山3692-20 │ 0241-66-3888 │

観る 塔のへつり
塔のへつり

Akimamaメンバー以外、誰もいない塔のへつりの吊り橋にて。水墨画のようなモノトーンの世界に、自分たちの色も褪せていくよう。ただ、しんしんと雪が降り積もっていた

 南会津郡の北方一画にある下郷町の中心部には、南北に阿賀川(大川)が縦断している。その流れに沿って国道121号線と会津鉄道が走っているが、駅で言えば、会津下郷駅と湯野上温泉駅のちょうど中間くらいのところに「塔のへつり」という駅がある。“へつり”とは、登山用語で沢登りや岩場でのトラバースやその地形をさす言葉であるが、会津の言葉でも同様に“川の断崖”を意味している。塔のへつりは、切り立った岩盤が川の浸食と風化の作用によって削り取られ、いくつもの巨岩が塔のように屹立している独特な景観を持つ場所。その特異な景観ゆえに、国の天然記念物にも指定されている。周辺は広葉樹に囲まれた森なので、春の新緑と秋の紅葉が美しく、シーズン中には多くの観光客が訪れる。とはいえ、人のいない冬こそがいい。“雪の”塔のへつりはとても趣深く、岩とじっくりと対峙する時間も十分に持てるだろう。

│ 塔のへつり │ 南会津郡下郷町弥五島 │ 会津鉄道塔のへつり駅より徒歩約5分 │

観る 湯野上温泉駅
湯野上温泉駅 降り積もる雪

茅葺きに降り積もる雪。まるで日本昔話の世界。電車旅でこの駅に降り立ったら、テンション上がるだろうな……。駅舎の周りには桜の木も多く、春には辺り一帯が淡いピンクに染まるとか

湯野上温泉駅 囲炉裏の火

赤々と燃える囲炉裏の火。これが、駅舎の中だとはとても思えない。ここが待合室なのだから困ったもので、あまりの居心地のよさに、電車に乗るのを忘れてしまいそうな予感。マンガもどっさり

 会津鉄道の湯野上温泉駅には、日本でもここにしかない茅葺き屋根の駅舎がある。駅のホームに立っていても、線路さえなければ、ふつうの古民家のようにさえ思えてしまうほど。まさしく下郷町のシンボル的な存在で、この駅が起点となる近くの“大内宿”をイメージしてつくられている。茅葺きだけに駅舎内には立派な囲炉裏が切られ、季節を問わずに毎日、火が入れられている。そうしないと虫が湧いたり、蒸れてしまったりするらしく、茅葺きの維持管理の上でも必要なことらしい。また湯野上温泉郷は、知る人ぞ知る山のいで湯。周辺には、いくつもの温泉宿がある。昨年秋には駅舎の横に、無料で利用できる足湯「親子地蔵の湯」も新しく完成している。

│ 湯野上温泉駅舎 │ 南会津郡下郷町湯野上大島 │ 会津鉄道湯野上温泉駅より徒歩0分 │

観る 大内宿
大内宿

ふだんなら多くの観光客で埋まる大内宿も、雪深い1月下旬には、訪れる人もまばらだった。おそらく、こんな静かに沁み入ってくるようなやさしい風景を、江戸のむかしの人もみたんじゃないかな、と勝手に想像してみる

 江戸の面影をそのままに遺す、と形容される大内宿。会津西街道の宿場として安定して栄えたこの村も、戊辰戦争、明治維新という時代は荒波に呑み込まれていった。大内宿の行き先を決定づけたのは、明治17年に行なわれた会津三方道路の開通事業だった。いままでの西街道から外れ、現在の国道121号線沿いに本街道が付け替えられたために、以後の大内宿は陸の孤島として時代から完全に取り残されていく。そして、ときを経た昭和44年。民俗学者として知られる相沢韶男さん(武蔵野美術大学教授)が記した『大内調査報告と提案』により、今度は貴重な文化財として保存への道を歩み始める。ただこの期間には大内ダムの建設問題もあって、保存か否かに揺れ動いた時代でもあった。この地域が国指定の重要伝統的建造物群の保存地区に指定されたのは昭和56年になってからのことである。そして、われらのよく知る現在の大内宿には、年間で数十万人もの観光客が訪れるようになっている。そんな歴史的背景を感じつつ、大内宿のむかしに思いを馳せてみるのも悪くない。

│ 大内宿 │ 南会津郡下郷町大内 │ 会津鉄道湯野上温泉駅から車で約15分 │ 大内宿観光協会はコチラ

観る 会津田島祇園祭
会津田島祇園祭01
会津田島祇園祭02
会津田島祇園祭03

 毎年7月22日から24日にかけての3日間行われ、京都の祇園祭、博多祇園山笠と並ぶ日本三大祇園のひとつ。今から約800年以上前、鎌倉時代にこの地方を治めることになった長沼五郎宗政が始め、昭和56年には国の重要無形民族文化財に指定された。
 神事を執り行う当番の組が毎年変わり、12年でローテーションする「お党屋(とうや)制度」で守り続けてきたお祭り。3日間のなかでも、7月23日早朝に行われる古式ゆかしい「七行器(ななほかい)行列」は別名「花嫁行列」とも呼ばれる呼び物のひとつ。シャンギリと呼ばれるお囃子が流れるなか、艶やかな花嫁姿の女性たちが神社に向かって大行列を作る。
 そのほか、シャンギリの笛太鼓とともに歌舞伎の大屋台ひきが行われる「大屋台運行」や「神輿渡御」、「子供歌舞伎」なども運行。事前の行事ごとを含めると、1年を通して行われる祭事であり、例年多くのファンが訪れる伝統ある行事だ。

│ 会津田島祇園祭 │ 開催期間 7月22日(月)〜24日(水) │ 開催場所 南会津町田島市街 │ 問い合わせ 0241-62-3000(田島観光協会) │ http://www.minamiaizu.org/gion/index.html

泊まる 和泉屋旅館
和泉屋旅館

 昭和9年創業の老舗旅館。1200坪の敷地内で川をまたいで建つ建物は、国の登録有形文化財であり、戦後は進駐軍の指定旅館でもあった。当時使用されていた応接室や会議室、洋間、価値のある調度品などがそのまま残っており、それらの観賞目的で利用する人も少なくないそうだ。

│ 和泉屋旅館 │ 南会津郡南会津町田島字上町甲4007 │ 0241-62-0048 │

集う JI*MAMA

JI*MAMA

 南会津に誕生したおしゃれなカフェ。週末になれば近隣の若者が集う新スポットとしても話題となり、南会津で開催される野外フェス「大宴会」のベースでもある。店名はお店がある田島をもじり、また「自由奔放」を意味する沖縄の方言「じーまま」も由来。場所は、国権酒造の目の前。

│ JI*MAMA(ジーママ) │ 南会津郡南会津町田島字上町甲4004 │ 0241-62-8001 │
営業時間 11:00〜21:00(火〜木)/11:00〜23:00(金・土)/11:00〜18:00(日) │ 定休日 月曜日 │ http://ji-mama.com/

遊ぶ 会津高原だいくらスキー場
会津高原だいくらスキー場

 南会津町にある町営のスキー場。全11コースは北東斜面にあるため、近隣のスキー場のなかでも午後まで雪質がよいことで知られる。ファミリーや初心者向きのコースレイアウトだが、春木沢インコースはオフピステで、新雪が降った翌日はパウダー好きのポイントにも。また、フリーライドパークも常設され、スノーボーダーやフリースキーヤーも通う。

│ 会津高原だいくらスキー場 │ 南会津郡南会津町針生字昼滝山857-150 │ 0241-64-2121 │

憩う 南会津の温泉
檜枝岐温泉のひとつ共同浴場「駒の湯」の内湯

南会津には日帰りでも利用できる温泉がたくさんある。写真は、檜枝岐温泉のひとつ共同浴場「駒の湯」の内湯

 燧ヶ岳をはじめ、那須連山や日光、磐梯山など周囲に名立たる火山の多い南会津だけに温泉の数もかなりある。南会津には、下郷町の湯野上温泉や檜枝岐村の檜枝岐温泉のほか、南会津町には湯ノ花温泉、木賊温泉、小豆温泉、古町温泉など数々の名湯が数えられる。旅館や民宿での宿泊はもちろん、日帰りでも利用できる共同浴場がある温泉郷も多い。以下には、共同浴場として利用できる施設名を紹介。

湯野上温泉(弱アルカリ性単純泉) │ 南会津郡下郷町湯野上 │ 「親子地蔵の湯」「神の泉」「中山風穴公園足湯」の3つの足湯あり │

湯ノ花温泉(単純泉) │ 南会津郡南会津町湯ノ花 │ 「弘法の湯」「石湯」「天神湯」「湯端の湯」の4つの共同浴場あり │

木賊温泉(単純硫黄泉、単純泉) │ 南会津郡南会津町宮里 │ 「岩風呂」「広瀬ノ湯」の2つの共同浴場あり │

古町温泉(ナトリウム塩化泉) │ 南会津郡南会津町伊南村古町 │ 日帰り温泉施設「赤岩荘」(宿泊施設なし)がある │

小豆温泉(単純泉) │ 南会津町大桃 │ 一軒宿「さやけしの里 花木の宿」のほか、共同浴場「窓明の湯」がある │

檜枝岐温泉(アルカリ性単純泉、単純硫黄泉) │ 南会津郡檜枝岐村 │ 「アルザ尾瀬の郷」「燧の湯」「駒の湯」の3つの共同浴場あり │

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