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救急活動の最前線から、アウトドアユーザーに警鐘。 感染拡大防止ために私たちができること

2020.04.25 Sat

滝沢守生(タキザー)

滝沢守生(タキザー) よろず編集制作請負

 GWを直近に控え、日本山岳会をはじめ、日本勤労者山岳連盟、日本山岳・スポーツクライミング協会、日本山岳ガイド協会の山岳4団体が、大型連休を前に、新型コロナウイルス感染症の拡大を防ぐため、登山行為の自粛を求める共同声明を出しました。また、山梨県をはじめ、尾瀬や高尾山など、各地の山岳地でも入山自粛を呼びかけています。それでもなお、コロナ疲れによる無自覚登山者はあとを絶ちません。

 そこで、日本の29のアウトドア関連企業、ブランドが加盟する一般社団法人コンサベーション・アライアンス・ジャパン(CAJ)では、緊急事態宣言が全国に拡大されたのを受け、GWを前に、外出の自粛はもちろんのこと、やむを得ず、野外に出るときに、遵守しなければならない、5つのガイドラインを多くの人にシェアしてもらえるように、わかりやすい動画を使ってあらためて発表しています。

 アウトドアスポーツは、登山に限らず、少なからず、リスクを伴うアクティビティといっても過言ではありません。東京近郊でも、奥多摩、青梅、秋川などに山岳救助隊がありますが、感染の拡大とともに、救助隊の感染防止対策も日に日に厳しくなっているようです。普段の救急活動時でも、ゴーグル、N95マスクは全例、着用が義務付けられています。

 しかし、東京消防庁や警視庁でも感染者が出ています。そうなると、同じ場所に勤務していた他の隊員も自宅で待機することに。本部や他部署から応援を要請していますが、今のところはまだ、現場が人手不足になるまでには至ってないようです。

 各地の山やクライミングエリアでも、入山自粛を呼びかけています。万が一事故や遭難があったとしても、通常のような救助体制がとれる保証はありません。ひとたび山岳救助が発生すれば、大勢の救助隊員が出動せざるを得なくなり、救急現場の最前線に従事する人間の感染のリスクも高まります。しかし、救助要請があれば、隊員は出動しなくてはならないのです。

 ケガ人を搬送する病院も平時とは状況が違います。医療機関はどこも逼迫した状況で、なかなか病院が決まらない事案が増えています。先日は搬送先が決定するまで、110か所もの病院から受け入れを拒否されるという事態もありました。また、5か所以上掛け合っても決まらないケースは平時の4倍と聞きます。新型コロナウイルス感染症の対応で、救急外来を閉鎖して感染症病床を増やしている病院もあり、他の診療科目でも受け入れが難しくなっています。

 以上のように、山だけでなく、マリンスポーツでも同様に、アウトドアユーザーの軽率で無責任な行動が、感染を拡大させるだけでなく、救命活動や救急医療の現場を混乱させ、感染者以外のケガ人や病気の人など、救える命さえも奪うことにもなりかねません。今は遠出や外出を控え、できるだけ人気を避けて、足元の自然、身近な自然に目を向けてください。

 

 
 

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