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【山ヤの子育て】めざせ親子登山100座! 地上編・キャンプ場でテント泊訓練

2020.11.10 Tue

まつだ しなこ

まつだ しなこ 子連れハイカー

山ヤはやっぱりテント泊!

 私の子育ての目標は、2歳の娘が成長したら、いっしょにアルプス全山縦走をすることだ。いくつもの頂をこえ、同じゴールをめざす。そんなぜいたくな親子関係を築いていきたい。

 イヤイヤ期絶頂の娘に朝から晩まで「イヤ、ダメ、キライ!」を言われ続け、心がすさんだ日の夜には、ひとりそんな妄想に浸りながら気力回復している。

北アルプス 【山ヤの子育て】めざせ親子登山100座! 地上編・キャンプ場でテント泊訓練涸沢のテント泊にも行きたい! この景色を見たら山がもっと好きになるにちがいない。

 思い通りにいかないことが多い育児だけれど、娘を心身ともにたくましく、山好きに育てる方法を試行錯誤することは楽しい。

 日帰り登山や、屋内でのトレーニングに加え、保育園の帰り道は30分以上歩いて帰るなど、基礎体力づくりにも余念がない。

 しかし山ヤは体力だけではダメだ。テント泊や、いずれ岩場にも慣れていかねばならない。娘が1歳6ヶ月になった去年の秋から、娘の山ヤ化計画に「テント泊に慣れる」という項目を追加し、日帰り登山の合間にキャンプ場でテント泊訓練もしている。

 今回は、私が子連れで泊まったオススメのキャンプ場を紹介したいと思う。


乳幼児も安心なオススメキャンプ場

①廻り目平キャンプ場
 いちばんのオススメは長野県佐久郡にある「廻り目平キャンプ場」。

 金峰山登山やクライミングのベースになるキャンプ場なので、子どもが生まれる前からよく利用していたが、子連れキャンプ場としても大変便利だ。

テント 【山ヤの子育て】めざせ親子登山100座! 地上編・キャンプ場でテント泊訓練わが家では、キャンプ用のテントではなく、登山用の大型テントであるダンロップ(DUNLOP)V-6で宿泊している。キャンプ場も半分が山用テントだった。好きな場所に自由にテントを設営できるのがいい。

 キャンパーに人気の、オシャレなキャンプ場のような便利さはないが、ほかにはない「自由さ」が乳幼児連れには大変ありがたいのだ。

 まず、ほとんどのキャンプ場が数ヶ月前から予約が必要なことに対し、廻り目平キャンプ場は予約不要だ。キャンプ予定日の直前に子どもが熱を出したり、天候がくずれてキャンプを中止にしても、キャンセル料がかからない。これは乳幼児連れのキャンプにとってとても助かる。

 そして、奇岩に囲まれた、自然のままのキャンプ場なので、思いっきり自然を感じることができる。オススメは森の中にある清流での水遊びだ。ダムをつくったり、葉っぱを流したり、整備された公園の水場では体験できない遊びに子どもは夢中になる。

自然体験 【山ヤの子育て】めざせ親子登山100座! 地上編・キャンプ場でテント泊訓練なぜ子どもは棒が好きなんだろう……という話をしていたら、夫も「オレも好きだよ」と。親子で枝を拾って楽しそうに遊んでいた。

 最近のキャンプ場ではめずらしく、直に焚き火OKという「自由さ」も魅力だ。子どもがもう少し成長したら大きな焚き火をいっしょにつくりたい。

 金峰山や小川山の日帰り登山など、周辺にある自然でのアクティビティにも困らない。

 ちなみに、私が家族で泊まったときは、2日目の早朝から夫はクライミングに出かけ、子どもと朝ご飯の片付けが終わったころに帰ってきた。山ヤ夫婦であれば、こういう楽しみ方もできることが廻り目平の魅力だ。

岩登り 【山ヤの子育て】めざせ親子登山100座! 地上編・キャンプ場でテント泊訓練生まれてはじめて、父の岩登り姿を見た娘は、さっそく近くの岩を登りはじめた。なぜか母のマネはあまりしないのに、父のマネは喜んでする娘。

 難点をあげるとすれば、予約不要な分、はやく行って場所取りをしないといけないこと、トイレは年季が入っているので、トイレトレーニング中の幼児は抵抗感があるかもしれないこと、標高が高いので、夜はかなり冷え込むので注意が必要ということか。

⇒「廻り目平キャンプ場」HPはこちら

②星の降る森
 はじめての子連れテント泊なので、もう少し人工の設備が整っているキャンプ場からはじめたい、という人にオススメなのが、群馬県沼田市にある「星の降る森」だ。

入り口 【山ヤの子育て】めざせ親子登山100座! 地上編・キャンプ場でテント泊訓練自然のど真ん中、という感じではないが、夜間は星が大変キレイに見え、ほどよく安心して自然を体験できる、いいキャンプ場だ。

 こちらは、オートキャンプサイトが中心。すばらしい点は、水回りの設備が整っていること。炊事場ではお湯が出るし、トイレも明るくキレイなのでアウトドア慣れしていない子どもでも抵抗感は少ないだろう。

 テントサイトのほかに、ロッジやコテージといった宿泊施設が充実していることも魅力のひとつだ。

 わが家では、テントに夫婦と1歳半の娘、ロッジに祖父母が泊まり、もし子どもが夜間にテントで眠れないとなった場合に避難する先を確保する、という利用の仕方をした。

親子でテント設営 【山ヤの子育て】めざせ親子登山100座! 地上編・キャンプ場でテント泊訓練テント設営にも興味津々。お父さんのお手伝いにせいがでる娘。

 また、近くに「川場田園プラザ」という大規模な道の駅が。ここは一日いてもグルメやショッピングが楽しめる場所で、なんと日帰り温泉まである。山賊焼きやピザ、パン、おにぎり、蕎麦にソフトクリームとオススメしたいものは盛りだくさん。キャンプ前に立ち寄って、バーベキュー用の食材を購入するもよし、帰りにお土産をあれこれ選ぶもよし。

 キャンプだけではなく、いろいろな楽しみ方ができる場所にあることが、星の降る森の魅力のひとつだ。

 気をつける点は、予約制なので、万が一体調不良などで行けなくなってもキャンセル料がかかってしまうこと。夏はアブなどの虫が多いので注意が必要そうだ。チェックアウトは11時なので、朝は片付けで慌ただしくなってしまう。

テントサイト 【山ヤの子育て】めざせ親子登山100座! 地上編・キャンプ場でテント泊訓練隣の区画のテントと距離が近くなりがちなので、夜泣きが心配な年ごろなら、ひと言声をかけておくといいかもしれない。

⇒「星の降る森」HPはこちら

③THE FARM(ザファーム)
 こちらはテント泊というより、グランピングメインの大変整備されたアウトドア施設だ。

 まだテントをはじめ、自前のキャンプ用具を持っていないが、まずは試しに野外で宿泊してみたいという場合にオススメ。

The Farm 【山ヤの子育て】めざせ親子登山100座! 地上編・キャンプ場でテント泊訓練エアコン完備のグランピングテントのほか、柵でキレイに区分けされたテントサイトとコテージから選べる。

 テントからBBQ用の食材まで、テント泊に必要なものがほぼレンタル可能なので、手ぶらでくることもできる。ただでさえ荷物が増える子連れのお出かけには大変ありがたい。

 大自然のなかにきた、という感覚はほかのキャンプ場にくらべると劣るが、その分、キャンプ場内に人工の川があったり、農園の収穫体験ができたりと、子どものアクティビティには困らない。水鉄砲やビニールプール、ボールなどの貸し出し遊具も充実している。

アスレチック 【山ヤの子育て】めざせ親子登山100座! 地上編・キャンプ場でテント泊訓練クライミングウォールや、スライダーなどのアスレチックコーナーもあり、一日中体を動かして遊ぶことができる。娘もはじめて本格的なボルダリングに挑戦。

収穫体験 【山ヤの子育て】めざせ親子登山100座! 地上編・キャンプ場でテント泊訓練宿泊者は無料で収穫体験ができる。収穫した新鮮野菜はそのままBBQで食べることができるので、子どもの食育にもなる。

 滞在期間中、施設内の温泉も入り放題なので、子どもが泥だらけになっても安心だ。

 さらに施設内のカフェでは食事もとれる。とくに朝食は便利だ。キャンプでの自炊に慣れていないと、朝ごはんの準備もひと苦労だが、こちらでは夜はBBQ、朝はラクしてカフェで朝食という楽しみ方もできる。

 難点は、大変人気のアウトドア施設なので予約がとりにくいことか。

⇒「THE FARM」HPはこちら


手探りの子育てを支えてくれるもの

 「山ヤにするぞ!」なんていう目標は、本当は娘にとってはなはだ迷惑な話なのかもしれない。でも、娘とアルプス全山縦走したい、という目標があるからこそ、自転車で行けば楽な保育園の送迎も時間をかけて子どもと歩けるし、お金も稼がねばと労働意欲を奮い立たせてくれるし、自分の体力や健康の維持にも気をつけるようになる。

 辛いことも、悩むこともたくさんある子育てだけれど、具体的な目標やポリシーがあると思考がシンプルになって楽になるものだ。

 どうか娘には、そんな気持ちをくんで、山バカな親の勝手な夢に、しばしお付き合い願いたいものだ。


 

しなこさんの、パパママへのアドバイス
キャンプではテントの設営やご飯の準備など、やることがいっぱい。つい子どもから目を離してしまいがちです。わが家では「いま、私は〇〇するから子ども見てて」と、つねにどちらが子どもを見ているかを声に出して確認するようにしてます。


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