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でっかい景色を切ってつないで遊んでみた。

(2014.10.29)

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パノラマ01

巨樹というのはなかなかうまく撮れないものだが、それを分割撮影したらこうなった。上下4段、左右2列の計8枚を合成。パソコンも苦労してるなぁ、といった感じのギザギザと独特の歪みが面白かったので、あえてノートリミングで。札幌郊外・野幌原始林のカツラの木

パノラマ02

パノラマ写真の定番、山頂からの展望。4枚の写真を横につなぎ合わせた。富良野西岳から見た大雪山と十勝連峰。手前の町は富良野市街、右の一段高い台地が「北の国から」の舞台、麓郷地区

パノラマ03

MS ICEの操作画面。英語版だが操作は難しくない。よくわからなければ、ネットで検索すれば、私設の解説サイトが見つかる。ちなみにうまく合成できない写真ははじかれる。操作中の写真は、札幌市厚別区の北海道開拓の村。

パノラマ04

合成写真だけがパノラマ写真じゃない。あえてバラバラのまま並べたってワイドな感じは出せる。これはそれぞれ向きを変えて、3回(実際にはそれ以上)セルフ撮りしたもの。場所は道東の美幌峠、バックは屈斜路湖

 旅先で出会った大きな景色。その感動を残そうと、カメラのズームを思いっきり広角にして撮ったのに、なんだかペローンとしていて面白くない。「こんな景色じゃなかったのに」と、しょんぼりしたことはないでしょうか。

 そんなときは一度、パノラマ写真を試してみてはどうでしょう。デジカメで撮った複数枚の写真を合成して1枚の写真に仕上げる方法です。すでにずいぶん前からパノラマ合成機能やソフトが付属したデジカメは出ていますから、取り立てて新しいことではありません。でも、改めて試してみるとこれがなかなか面白い。しかも、単純に大きな景色をパノラマ合成するだけでなく、被写体を選んだり撮り方をひと工夫することで、思いがけない写真ができあがったりもするのです。

 今回はデジカメの付属機能などではなく、Microsoft Image Composite Editor(以下 MS ICE)という無料の写真合成ソフトを使います。

 使い方はいたって簡単。つなぎ合わせたい写真をドラッグ&ドロップしてやるだけ。あとはソフトがあれこれ考えながら勝手に合成してくれます。さらに、このソフトが優れているところは、横方向だけでなく、上下方向に分割した写真や、さらには碁盤目のように縦横分割して撮った写真なんかもつなぎ合わせてくれる。つまり山頂からのパノラマ写真みたいな「定番」はもちろん、、天地方向にデカい景色なんかもオッケーなわけです。個人的には、北アルプスの屏風の耳あたりから、涸沢や穂高、常念山脈なんかをぐるりと撮ってつないだ写真、見てみたいなぁ(ぜひ、どなたかチャレンジを)。

 ただし、同じ撮影ポイントからカメラの向きだけを変えて撮るため、できた画像には独特の歪み——イメージとしては魚眼レンズに近いかも——が生じます。ま、それはそれとしてひとつの「味」として楽しみましょう。ちなみに歪みを軽減するには、あまり広角で撮らないこと。フィルムの時代からパノラマ写真は標準レンズ(35mm換算で50mmレンズ)が基本といわれています。また、三脚など使って各写真がきれいにつながるように撮るのもポイントです。

 空気が澄んでくるこれからの季節、いろんな景色を切り取ってつなぎ合わせて、楽しんでみてはどうでしょうか。

(文・写真=長谷川哲/山登り、自転車旅などを得意とする北海道在住のフリーライター。著書に『北海道16の自転車の旅』(北海道新聞社)。また『北海道夏山ガイド』(同)の取材スタッフとして道内の山を歩いている)

 
 
ライター
Akimama編集部
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