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【コラム】スキー・スノーボードで恋せよ若者たち! 私スキ世代からの提言

(2018.01.19)

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 今シーズンのJRスキースキーのキャンペーンが、公開30周年を迎えた映画「私をスキーに連れてって」とコラボレーションしたことで話題になっていますね。バブル世代がハゲしく反応してるとか、してないとか……。

画像:JR SKISKI ポスターギャラリーより

 かくいう私も、30年前にリアルタイムで「私スキ」を見てワクワクした世代です。テレビ放映もレンタルビデオも何度も見直した記憶があります。今回のJRのキャンペーンを見て「本編を今すぐ見たい!」という衝動に駆られポチッとDVDを購入してしまいました。いくつかのサイトでは入荷待ちになってたんで、同じこと考えてる人も少なからずや。

 さて、改めて鑑賞したんですが、時代が変わったんだなぁとしみじみ思いました。
 オフィスに「ヂヂヂーーー」と鳴り響くドットインパクトプリンターの出力音、8インチのフロッピーディスクが2スロットあるPC98シリーズ、リトラクタブルライトのカローラⅡとセリカGT FOUR、デスクでの喫煙、ピンクの電話……何もかもが懐かしいです。しかし単にノスタルジーを刺激されるだけでなく、この映画には90年代のスキーブームを牽引するだけのパワーがあったことをまざまざと思い知らされます。

 誤解を恐れずに言うならば、当時の若者がスキー場に向かう主目的は、やっぱり「出会い」「恋愛」でした。スキーのスポーツとしての楽しさはもちろんありますが、多くの若者をスキー場まで足を運ばせるモチベーションは実にリビドー(性的衝動)に他ならないとつくづく思い知らされます。劇中ではその辺もしっかりと描かれていて「冬の間、恋人にするなら最高ね」「イブに女ふたりなんて泥沼よ」「スキー場で下手なヤツなんて“牧場の魚”よ」とか、女性側のセリフからもかなり肉食な傾向が読み取れます。

 携帯電話もインターネットもまだ普及していない時代。連絡取り合うのも大変だし、出会い系サイトなんてないし、若い男女が本能の赴くままに出会う場、イベントといえば、夏の海水浴場と冬のスキー場がド定番だったのです。つまりサーフ天国スキー天国なのです。もしかしたら昨今のスキー・スノーボード参加人口の減少、いやスポーツレジャー人口の減少、ひいては少子高齢化に至るまで、携帯電話とネットの普及のせいかもしれません! あっ、スンマセン、極論ですね。でももし現代版の私スキをリメイクしようとしたら、連絡が取れずにヤキモキするという場面はバッサリと切り取られてしまうに違いありません。

 そんなことはさておき、40代、50代の皆さんに青春時代を思い出させる私スキではありますが、ぜひ今の若いみなさんにも見て刺激を受けてもらいたいと思うのです。それは以下について。

クルマ

 今の若い世代のクルマ離れが進んでいると聞きます。確かに維持費はかかります。必要な時にレンタカーを借りたり、カーシェアリングを利用するのも賢い方法でしょう。でも、自分の道具としてクルマを所有することにはロマンがあるのです。思い立ったらいつでも好きな時に出かけられる足。雪道の中5時間走ってフラれるかもしれない女性に告白しに行くという行為もクルマがあるからできるのです。費用対効果とかでは換算できないプライスレスの価値があります。若者よクルマを持とう!
 余談ですが劇中では原田貴和子さん演じる真理子が、4WDのセリカGT FOURを駆って凍った雪道を突っ走ります。当時の私は、そのカッコよさに心わしづかみにされました。そのドキドキは今見ても色褪せません。貴和子LOVEです。余談でした。

道具

 劇中で、当時最新だったいろいろな道具たちが登場します。スタッドレスタイヤ、アマチュア無線、防水カメラ、サーチライトなどなど。それらの一部は今やBONXやドローンに変わっているのかもしれません。そういう小道具は仲間たちとの遊びを最高の思い出に変えてくれる脇役です。また遊び道具に限らず、快適性を高める道具、身を守る道具に投資することは決して損ではありませんよ。
 余談ですが、劇中に登場するバックパック型サーチライトQ-Beamは当時エイアンドエフが扱っていたもので、エンドロールの道具協力のところにも載ってます。

ファッション

 登場人物たちが着ていたスキーウエア、今見れば古臭いですが、当時は最新でイカすスタイリングでした。これは今にも言えること。もちろんカッコだけじゃなくスキーの腕前も重要ですが、スタリングにも気を使いたいと思うのです。“カタチから入る”のもアリっちゃアリです。
 先日、スキー場のレストハウスで見かけた若者スノーボーダーが、20年以上前のスキーウエアを着ていました。もしかしたら親御さんか親戚のお下がり? 経済的事情かもしれませんが、それは少しさびしい気がしました。若者よ、街中だけでなく、山でもオシャレに気を配ろう。

 読み返してみると、単なるおっさんの戯言ですね。でも、楽しく遊び、素敵な恋をするために、しっかり仕事して自分のために価値ある消費を謳歌する時期があってもいいんじゃないかと思うんです。
 年食ってからお金に余裕ができから遊ぼうと思っても“若さ”は戻ってきませんよ。

 
 
ライター
渡辺信吾

アウトドア系野良ライター。デザイナー、Webディレクター、コーディネーターとしても活動中。波乗り、雪乗りで一年中真っ黒。 ホームページ「NORA」

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