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フィンランドのククサとKUPILKAのこと

2013.12.10 Tue

宮川 哲 編集者

「ククサ」といえば、北欧フィンランドに古くから伝わる木製のカップのこと。

 ラップランドの少数民族サーミの伝統的な手工芸品で、シラカバのコブをひとつひとつ丁寧にくりぬいてつくられています。その手芸のあたたか味が人気となったのか、ここ日本でもちょっとしたブームになったことがありますよね。いや、もはやアウトドアカップの定番のひとつにもなっている感も!?

 かくいう自分もかつてフィンランドを旅したときに、ソダンキュラという小さな街の山用具屋でいくつかのククサを買い込んだことがあります。そのククサはいまも手元にありますが、10年以上経っても現役で、ヒビ割れることもなく、とてもいい色合いへと熟成を続けています。

 ククサはすべてが手づくりでひとつとして同じものはなく、カップのかたちも微妙にちがっているものです。手のひらにピッタリと触れるその木のぬくもりや、ゴツゴツとしたあの手づくり感が、自然を志向する人たちの心をくすぐるのは、よくわかる気がします。

 ここのカップに香りのいい洋酒なんて注いでゆっくりと飲んでいたりすると、キャンプシーンにもよく似合いますよね。自分はもっぱら、アワアワばかりを注いでいますが。

 そうそう、本物のククサの材料は「バハカ」といわれるシラカバのコブです。このコブは生長の度合いが遅く、ククサに適した大きさに育つまでには20年も30年もかかってしまうそうです。なので、じつは原料としてとれる量には限りがあるのだとか。

 貴重なものなんですよね。たしかに、現地で買ってもけっこう高かったです。ひとつ8,000円くらいはしたような……。でも一生モノなので、フィンランドに行くようなことがあれば、ぜひ買ってみてくださいね。

 と、前段が長くなってしまいましたが、ククサつながりで、ひとつご紹介したい商品があります。こちらは、いま、本サイトで実施している特別企画「Akimamaリサーチ vol.1 おしえてみんなのアウトドア」にてプレゼント商品のひとつになっているもの。KUPILKAの商品です。

 KUPILKAは、現代版のククサとでもいいましょうか、アウトドアや登山でハードに使うにはとてもいいアイテムなのです。こちらも“Made in Finland”の商品なのですが、ククサが持つ木のぬくもりやその雰囲気を維持しつつも、いかにも現代の技を織り込んだ食器類となっています。

 その素材には、ナチュラルファイバーコンポジットという樹種を使っています。これは天然のパインファイバーを50%に、合成樹脂50%を混ぜ合わせた特殊なものです。手触りは木の風合いを活かしつつも、耐久性や保温性は抜群、さらに軽いうえに食材のニオイが移らず、洗いやすいときています。洗剤を使ってもOKだし、なんと食洗機に入れても大丈夫だとか。

 極めつけは、たとえ燃やしても有害物質を出すことがないという点(まさか、燃やしてしまう人はいないでしょうが……)。

 KUPILKAのラインアップには、ククサと同じ形状のカップや細身のカップのほか、食器プレート、カトラリーセットまでそろっています。フィンランドに伝わるサーミの心、そして自然が育んできた現代版のククサの仲間たち。ぜひ、試してみてくださいね。

 Akimamaのリサーチ企画では、プレートとカトラリーをセットにして2名へのプレゼントとしています。一度、使ってみるいいチャンスですよ。「Akimamaリサーチ vol.1 おしえてみんなのアウトドア」にぜひ、アクセスを!!

■KUPILKAのホームページはこちら(フィンランド語/英語)
www.kupilka.fi/en/home/

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