line_box_head

ラテンの国からやってきた、ちょっと陽気なスノーブーツ。雪男くん、キミの名は……?

(2017.12.26)

道具のTOP

icon

 この中綿入りのスノーブーツ、海をわたってどこからやってきたと思います? アラスカ? カナダ? 北欧? ブブー。なんと南欧のスペイン、マドリード生まれだというではありませんか! 

 太陽の国、スペイン生まれのスノーブーツ?と侮ってはいけません。

 ドイツのアウトドアショー「ISPO」にて"2015 ISPO AWARD"を受賞した本格派ウィンターブーツなのです。その名はスノーメイト(xnowmate)。スペインというと温暖な気候のイメージですが、万年雪を抱えたピレネー山脈がフランスとの国境にそびえていて、スキーリゾートなんかもたくさんあります。

 地図をみてみると、マドリードから雪山へいく感覚は、東京から東北、大阪から白馬へいくような距離感のようです。それで、合点がいきました。結論からいいますと、湿雪の雪国で毎日ガシガシ使うには少々頼りないけれど、都市から雪国へ遊びに行く相棒としては、かなり使えるスノーブーツ! だといえます。
 
 雪は降らないけど路面が氷って凍てつく地域や、雪が乾いている北海道では、日常履きとして活躍することまちがいなしのウィンターブーツです。

 アッパーは、保温性と防水性を高めた3層構造。アウターレイヤーには、ポリエステル100%の防水性、防風性に優れた生地を採用しています。インサレーションには、3M/Thinsulate B200。インナーレイヤーには、吸湿速乾性に優れ、肌触りのいいナノテックスメンブレン。

 インサレーションには、3M/Thinsulate B200を封入しています。たとえ、湿気や湿雪で濡れたとしてもカサを保持して、あたたかい空気を確保する優れた中綿です。

 スノーメイトの最大の特徴が、この2種類のソールパターン。波状の凹凸部分が「スノーロック」=雪を噛んで、踏み込んだ力を推進力へとかえる作用があります。また、「アイスロック」=凍結した路面でも滑りにくい特殊素材も6カ所に配置。

 この縞模様のふたつのブロックが「アイスロック」。体重のかかるカカトや親指の付け根などに配置されています。滑る原因となる氷面の水をスポンジのように吸い取り、確実にグリップしてくれるスグレモノです。

 インソールもなかなか凝ったつくりとなっています。中間層にはアルミシートを内蔵し、反射熱の効果で保温力を高めています。持ち運びを重視しているので、ソールは比較的薄めですが、このインソールのおかげで足元はポカポカ。

 ファーストインプレッションで抱いた懸念材料は、湿雪や雨がアッパーから染み込んでこないのか? というスノーブーツには不可欠な防水性でした。いくらあたたかくても、いくら歩きやすくても、水が染みてきたらスノーブーツとしての意味がありません。そこで、いざ実験。水深20㎝ほどの水路にドボンと入って、約20秒足踏みしてみました。ブーツ内の結露で内側はしっとりとするものの、1滴たりとも水が内部へしみてくることはありませんでした。

 くるっと丸めて、付属のスタッフバックに入れてみました(ロングモデル)。この軽さ、コンパクトさがスノーメイトの真骨頂です。

 たとえば、雪のない都会から雪国のスキー場へ。雪国に着くやいなやスニーカーを脱いで、ダッフルバッグからスノーメイトを取り出し、履く。ふかふかの新雪からカチカチのアイスバーンまで、どんな路面状況でも安心して歩けるというわけです。軽くて、コンパクトだから世界中のどこへでも持っていける。

 そして、「寒さ」を気にせず、思う存分雪の世界を楽しめる。人生の楽しみ方を知っている陽気で明るいラテン民族が、雪を謳歌するために開発したスノーブーツなのであります。

 
 

スノーメイト/トール 
¥16,800+税
問い合わせ先:スライブ☎044-789-9328

 
 
ライター
森山 伸也

越後の山村に暮らすアウトドアライター。一年を通して縦走登山、渓流釣り、山スキーと山遊びがメインだが、夏は犬とともにSUPで日本の川を下る。著書に『北緯66.6° 北欧ラップランド歩き旅』(本の雑誌社) →InstagramTwitterFaceBook

line_box_foot