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スノーボーダー垂涎のガジェット登場!? イヤフォン型コミュニケーションツールBONX

2018.01.30 Tue

HAL パティシエスケーター

 今年は雪が多いこともあり、ゲレンデへ友達と行く機会も多いのではないだろうか? 友だち同士でわいわいスノーボード、あれ?こっちのコース?どっち?と、大声をあげたり、ジェスチャーしたりするが、あれ?はぐれた? そんなときに、役立つのがこのイヤフォン型コミュニケーションツールBONXである。イヤフォンをつけているもの同士が通信できる、トランシーバーの役割をするツールだ。
開放型イヤフォンなので、周囲の環境音も聞こえるBluetoothイヤフォンBONX Grip。
 片耳につけるタイプのBluetoothイヤフォンのBONXは専用スマートフォンアプリを入れることで使うことができる。BONXイヤフォンとスマートフォンなどのアプリを入れたもの(iPadはセルラーモデルのみ可)とはBluetoothで接続し、相手とはアプリを介した3G/4G/Wi-Fi等のインターネット(パケット通信)で接続するシステムだ。そして、アプリ上で同じトークルームに入り会話することができる。最大10人まで可能なグループ会話システムだ。

 今回ちょうど北海道ニセコグランヒラフへ行くスノーボードツアーに参加したので使ってみた。いつもは無線トランシーバーを個々でもっていて連絡をとりあったり、LINEで位置を教え合ったりしていたのだが、どういう変化がみられるだろうか? 雪もいいとの報告があったので楽しみでワクワクして現地へ乗り込んだ。
ボタン型をしていてコロンとしたかわいいデザイン。専用アプリの画面では、トークルームにいるメンバーを確認できる。広大なニセコグランヒラフで実験開始です!
 片耳だけのイヤフォンは小ぶりで丸い部分がボタンになっている。ウェアやビーニーを被る前に装着して、被ったビーニーを外さずそのままで操作できるようになっている。イヤーキャップの部分と外側のイヤーループの部分がサイズ展開しているので、自分にあったサイズに調節できる。

 私はイヤーループはLサイズ、イヤーキャップはSサイズを使ったが、耳が痛くなるというほどではなかった。外側のほうは、はもう一段階大きなサイズがあってもいいかもしれない。生活防水や耐衝撃性もあるので、万が一のときでも大丈夫そうだ。ただ、イヤフォンの稼働時間は7時間。ランチのときにちょっとモバイルバッテリーで充電しておく必要がありそうだ。
ピークへの登頂、このときの息のあがった音は感知されませんでした。
 さて早速、装着した状態で世界屈指のパウダーゲレンデ、広大なニセコグランヒラフを滑走開始。今回は14人の大所帯、2グループに分かれた。BONXは4台あって前のガイドとテール担当が装着した。アプリもインストール済みなので、グループのトークルームナンバーを教え合えば設定完了だ。あとは、プッシュトゥトークモードにして、これでまるっきりトランシーバーと同じ状態だ。耳を押せば会話ができる。

 はっきり言ってこれは楽だ。いままではポケットからトランシーバーを出したり、耳をつけていたとしても会話ボタンが押しにくかったり、伝えづらかったりしたし。携帯を出してもグローブをつけたままうまく操作できなかったりしていた。このBONXはグローブをしたまま、プッシュできる。すぐ会話できる。実際、トラバースしていて前の数名がコースをはずれかけたとき、ちょっと待ってと滑りながら前に伝えることができた。
バフバフだったゲレンデで巨大マッシュを飛ぶ永田プロ。こんな衝撃でも耳から外れることはありません。
 ニセコでゲレンデガイドをしているニセコプレジャーガイドの永田プロに使ってもらった。

 前日にマンツーマンガイドがあったようで、その際には大活躍したようだ。後ろについてきてくれているか、雪の状態は、この先のコース取りは、ヒャッハーという歓声、すべてがそのまま伝えられる。このときはプッシュトゥトークモードではなく、常時接続モードで使用し、ダイレクトに会話を楽しみ、雪山を遊びつくしたようだ。いままでは、大声で指示したり、少しずつ進んでは止まってお客さんを確認していたが、これなら普通に滑走しながら電話しているような、いつも通り隣で会話しているようなそんな感覚だったようだ。

 さて、気になるところはスマートフォンを使うというところではないだろうか? アプリがオンになったままになっているので、スマートフォンの電池消費問題が気になるところ。インターネット通信なので、通話距離は無制限、同じトークルームにいて、電波さえあれば世界中どこでも通話可能なのだ。とうことで、山頂と山麓にいても会話は成立する。そう電波さえあればなのだが。今回タイミングよくニセコアンヌプリ山頂に登頂することができたのだが、残念ながら電波が入ったり切れたりを繰り返していた。

 BONXはたとえ圏外になったとしても、電波が復活したらまた勝手に接続してくれる。スマートフォンをいじる必要はない。ボイスメッセージのお姉さんが誰の電波がきれたとか、自分の電波が不安定だとかを教えてくれる。話しているときだけ通信するようになっているので、バッテリーや通信料を抑えるようになっている仕組みだ。ただ、やはりスマートフォンの電池は減る。ランチ時にスマートフォンの充電は必要だろう。私はちょうど携帯を変えたばかりなので、それほど電池の減りは気にならなかったが、使い込んだスマートフォンだとさすがに気になるようだ。
ナイターでの高速走行での風切り音はまったくない。それよりも笑い声のほうが多かったからかもしれないが。
 昼間はプッシュトゥトークモードでしか使用しなかったが、ナイター時には常時接続モードで使ってみた。発話判定の感度をちょっとあげすぎていたのかもしれないが、若干リフトアナウンスが入ってきてしまっていたが、音質がクリアなこともありそれほど気にならない。ナイターゲレンデを高速滑走していても、風の音は入ってこなかった。
 
 ナイターはコースがわかりにくいこともあるので、どっちいく? とか誰かいない! とかを常に連絡し合えるので便利だった。たまたまBONXを付けたひとりだけが別ゴンドラになったことがあったのだが、わざと笑わす話をしたりして、いたずらをするのも楽しい。外見的にはまったく付けていることがわからないので、突然の独り言にしか見えない。その辺は気をつけないと不審者に見られかねないw。

 スノーボードをするうえで年々さまざまなツールが登場している、流行りといってもいいかもしれない。ちょっと前まではGoProがそうだった。1脚の棒にGoProをつけて、みんなで撮り合ったりしたものだ。そしてスマートフォンが防水になると自撮り棒で撮るなど進化してきた。また、棒がじゃまだからとヘルメットの上に装着できるようになったり。そしてついにはドローンで空撮? いやいやツールといえど進化しすぎかも。その点このBONXは、仲間と遊ぶ上で原点ともいえるツールかもしれない。だって、雪山は仲間と楽しむために行くのだから、笑い声さえあればいつだって楽しくなれる。BONXはそれを体感させてくれる最高のツールだと思う。

 ちなみに、今回は雪山での使用をさせていただいたが、使い方は無限大。釣りやサイクリング、登山やフェス現場?!仕事でもつかえる可能性がある。ちょっとボス! これみんなで使いませんか?

  
 

 
【英語版】エクストリームコミュニケーションギア BONX Grip ¥15,800(税込)〔※残念ながら日本語版は現在メーカーサイトではSOLDOUT中〕
【2個パック】エクストリームコミュニケーションギア BONX Grip ¥29,800(税込)
 

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