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津波の被害の大きかった三陸の山田町で開催されるウミネコJAM。笑顔あふれる1日を未来につなぐ。

2017.07.18 Tue

菊地 崇 a.k.a.フェスおじさん

菊地 崇 a.k.a.フェスおじさん ライター、編集者、DJ

東日本大震災で、甚大な被害を受けた岩手県山田町。山田湾での津波の高さは推定8~10m、遡上高は最大25mにまで及んだという。そして大規模な火災。この町で、2016年夏に新しいフェスが誕生した。「ウミネコJAM」だ。開催に向けて中心となって動いているのは、地元を愛するメンバーたち。そして今年、会場を公園に移して2回目の開催を迎える。実行委員代表の佐藤澤一彦さんに、2年目にかける思いを聞いた。

–––– ウミネコJAMは、いつ、どんなきっかけでスタートしたのでしょうか。

 山田町で「竹松や」という居酒屋をやっているのですが、岩手沿岸の音楽好きが集まって、たまにDJイベントやライブをしています。私はうろ覚えなんですが、実行委員のメンバーが言うには、2015年の忘年会のイベントの時に「冬は安比(APPI JAZZY SPORT)がある。夏は沿岸でイベントをやりたい」とぼそっと独り言を言ったようなんです (笑)。それを聞き逃さなかった仲間がいて、夏フェスの話が一気に盛り上がり、年明けには1回目のミーティングが始まっていました。
あとは勢いです!(笑)

–––– 東日本大震災から6年数カ月。山田町の現状を教えてください。

 個人的な見解ですが、まだまだこれからといったところです。 ここ1年くらいで仮設住宅から高台の住宅団地や災害公営住宅へ住めるようにはなりましたが、まだまだ仮設住宅にいる方たちが多数です。高い防潮堤が作られていたり、新しい道路や施設ができたり…目に見えての工事は進んではいると思います。けれど普通の生活には、まだほど遠いかなと思います。 実際に来場される方が目で見て感じていただけると助かります。

–––– 会場の船越公園とはどんな場所ですか。

 全面に芝生があり、子供たちの遊べる遊具も色々とあります。 時折吹く浜風も気持ちのいい所です。 震災の影響で使えなくなっていましたが、この春から再開、使用できるようになりました。 近くには海水浴場もあり、こちらもこの夏から海開きとなっています。

–––– どんなメッセージをこのフェスに込めているのですか。

  いわゆる「被災地」という場所なのですが、震災以降、様々な方面から人、物、考え、思いが寄せられました。町内はもちろん、町外、他県、また東北以外から来る方々の交流が、このイベントを通してさらに深まればとてもうれしいです。ロケーション、海の幸、山の幸は最高です!でも、やっぱり最後は人とのつながり。同じ本州でも都心から遠い所ですが、気持ちの近いイベントになればと思っています。

–––– 地元のバンドも数多く出演します。多くの地元関係者をラインナップに加えている理由は?

 見るだけより、地元の人たちも参加したほうが楽しいかなと。あと、地元でもいいバンド、グループもいますし、「地元にもカッコイイ人たちいるじゃない!」「自分でもやってみよう!」と感じてほしいです。またそれを通して、あらためて地元の良さを感じて、自分たちの町をもっと好きになってほしいです。



–––– ウミネコJAMの特徴を教えて下さい。

 地元の方々、出演者、お客さん、全員参加型です。また、釜石を拠点に活動されている一般社団法人UNITED GREEN様のご協力があって、イベントの電力はバイオディーゼルや太陽光を利用した自然再生エネルギーで賄われます。原料となる天ぷら油は、地元のみなさんから集めさせていただいています。この活動も皆でやれるひとつの参加の形だと思っています。三陸沿岸の大自然あってのウミネコJAMです。エネルギーも地産地消で、全員が楽しめるイベントをめざしています。

–––– このフェスでどんな時間を過ごしてもらいたいですか。



 やはり、震災という言葉が出てしまいます。消せる記憶でもないですし、忘れない気持ちというのもあります。ただ、年に1回みんなで集まって、飲んで、騒いで、笑い合って、遊んで。笑顔があふれる1日になればいいと思います。こうして集まれる場所があること自体、奇跡なんです。その時間をみんなで共有できたら幸せです。

ウミネコJAM 2017

開催日:7月23日(日)
会場:船越公園(岩手県山田町)
出演:渡辺俊美、Likkle Mai & The K。光風&GREEN MASSIVE、Keyco。他

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