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震度7を記録した中越地震から14年。SONG OF THE EARTHは震災からの復興の意味を考えさせてくれる。

2018.10.22 Mon

菊地 崇 a.k.a.フェスおじさん ライター、編集者、DJ

  2004年10月23日に起こった中越地震。1949年1月に震度7が新たね制定されてから2度目の震度7を記録した地震だった。ちなみに1回目は1995年の兵庫県南部地震。この中越地震の後、東日本大震災、熊本地震(2回)、北海道胆振東部地震と、震度7を記録する地震は明らかに増えている。

 中越地震の復興をテーマにスタートしたのがSONG OF THE EARTH(SOTE)。仮設住宅での支援イベントを何度か開催したCandle JUNEさんは、フェスというスタイルを取り入れ、支援から復興、そして真の再生へと広がりを持たせることを目的とした。新潟県川口町(現在は合併されて長岡市)で継続的に開催され、福島や熊本でも行われている。
 SOTEが新潟で初開催されてからちょうど10年。新潟では今回が最後になるという。

「次から次に発生している災害に対して、新潟からはじまったこのSOTEが次の場所に移っていく、というものいいのではないかと思いました。現に新潟メンバーは福島にも熊本にも手伝いにきてくれています。支援活動だけではなく、『悲しみから喜びへ』というテーマを持つSOTE自体が移り行くのもいいのかと。地震そのものは『災害』として捉えるのではなく、大地からのメッセージとして考えたかったからSONG OF THE EARTHというタイトルにしました。なかなか難しいことかもしれませんが、自然との共生にはとても必要なことを教えてくれます」とCandle JUNEさん。

 JUNEさんは、SOTEをきっかけに震災での復興活動を続け、今でも東日本大震災のあった多くの方々の月命日でもある11日には、福島のどこかでイベントを行っている。

 SOTEは集客も見込める週末にほとんど開催されてきたが、新潟の最後となる2018年は10月23日に行われる。14年前に中越地震があった日だ。地球が揺れた時間には、黙祷が行われる。

 今年も「にいがたからみんなえがおに」というメッセージが、キャンドルに灯され、浮かび上がるだろう。きっとこれからも地震がどこかで起こる。その復興には何が必要なのか。それをSOTEはひとつの指針として灯してくれている。


 
SONG OF THE EARTH NIIGATA
開催日時:10月23日(火)14時〜21時
会場:川口運動公園(新潟県長岡市)
出演:渡辺俊美、谷本賢一郎、キリハレバレ、若旦那、クロワッサンサーカス、ほか

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