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2万人が利用! フジロックの巨大テントビレッジ滞在ハウツー キャンプ編(前編)

2023.07.14 Fri


2万人が寝食を共にする
テント泊を快適に過ごす極意! キャンプ編(前編)

フジロックを訪れる人のなかでもっとも利用が多い宿泊手段が「キャンプ」だ。キャンプの住環境はホテルや民宿には及ばないかもしれないが、その反面、昼夜問わずフジロックとともにあるという不思議な高揚感がキャンプサイト一帯を包んでいる。事前に行なったアンケートでは40%近い人たちが「キャンプ経験があまりない/ない」と答えているが、何も不安になることはない。4夜限りの巨大テントビレッジには寝食を共にする2万人の"家族"がいて、助け合いの暮らしが営まれている。

フジロックの会場内を快適にすごすハウツー「会場編」に続き、次は「キャンプ編」を前後編でお届けする。


Q.キャンプサイトってどんなところ?
A.元ゴルフ場。数千張りのテントが並ぶ!
フジロック開催地の最南エリアにあるキャンプサイトは、元ゴルフコース。傾斜地を避けた平らな芝地一面にカラフルテントが張られ、まさに夏の苗場の風物詩といえる光景が広がる。ゴルフ用のカート道をキャンパーが往来し、入口付近には飲食ブースやBBQサイト、シャワー、相談所などがある。

人気の一等地 Aサイト
キャンプサイトに入ってすぐ右手がAサイト。会場の入場ゲートや、シャワー・洗面所に近いこともあり、もっとも競争率が高い。このエリアは前夜祭のある木曜からほぼ埋まる。

Aサイトに次ぐ人気エリア Bサイト
Aサイトと斜面を挟んで一段上にあるのがBサイト。このエリアも人気だが、最初からAをバスしてBを目指せば出遅れてもいい場所を取ることも可能。一部には木立があり、日陰も確保できる。

酔っていてもテントに帰りやすい? Cサイト
Bサイトのさらに一段上がCサイト。このエリアもBと同様にダイレクトにここを狙うと平らでよい場所が確保しやすい。太いカート道沿いにありテントを見失いにくいのもいい。

RED GATEにもっとも近い Dサイト
奥まっているが、2015年にレッドマーキー側に直接入場できるRED GATEが開設されて以来人気サイトに。ゲートは24時にはクローズするので、夜遊び派の人は門限に注意。

静かに眠りたいなら Eサイト
Eサイトだけアクセスが異なり、キャンプサイト入口より左手にあるカート道を登った先にある。急坂のため敬遠されるのか遅いタイミングまで空きがあり、またFへの分岐にトイレや水場もあり、じつは使い勝手のいい穴場。

男子禁制です!女性専用サイト
女性同士のグルーブやソロ女子に安心な専用サイト。シャワーやトイレも近く、全体的にほぼフラット。男性の立ち入りは禁止だが、小学生までの男児連れの母子キャンプは可。

離れているがフラット多め Fサイト
Cサイトの上の林の裏に横長に広がるエリア。サイト内にカート道がないため見落とされがちだが、フラットな場所が多く広々スペースを取れる。坂道を上がってEかG側からアクセスする。

出遅れ組は狙いめ Gサイト
入場が金曜夜〜土曜のような遅めスタートの場合、A〜Dで隙間を探すより直接ここを目指してみてもいい。少し傾斜があるのでフラットな場所をみつけ、広々使おう。

キャンプサイト奥の院 Hサイト
眼下にキャンプサイト全体や入場ゲートが見渡せる最奥エリア。そこそこ歩くがテント数はまばらで、下界の喧騒からも離れてとにかく静か。居心地重視派はここでもよいかも!?



Q.キャンプサイトは傾斜地もあるんですよね?
A.手前を狙わなければ平地はたくさんあります。

なるべく会場の入場ゲートに近い場所を⋯⋯と、結構な傾斜地にテントを張る強者もいる。が、寝心地がいいとは決していえない。出遅れても、少し歩いて奥地を目指せばフラットな場所はたくさんある。



Q.キャンプ道具を運び上げられるか心配です。
A.バックパッキングスタイルがスマートです。

最長5日間に及ぶフジロックでのキャンプは荷物量もそれなりに多い。場所を問わずサイト内を自由に歩けるのは大型バックパックを背負うスタイル。大型テントなど重量物を運ぶグループにはキャリーカートが便利だが、荷崩れしにくいものを選ぼう。
キャンプサイトで非常によくみる光景。「キャンプ道具を運ぶカートは、強いフレームと大型タイヤのものが不整地で使いやすい」(ロゴス



Q.初キャンプなんですが、ちゃんと寝られるでしょうか。
A.ポイントを抑えれば意外と寝られます。

フジロックを元気に楽しむ上で充分な睡眠は欠かせないが、その質もまた重要。キャンプの就寝といえば寝袋が注目されがちだが、家でのベッドにあたる「マット」にこそじつは気を使いたい。遮音も大切な要素だ。

耳栓とアイマスクで昼寝も快適

左上/「夜まで元気に楽しむため、一度テントに戻って少し昼寝するのが1日のルーティン」。キャンプサイトはステージの音だけでなく常時人の声がしているので、耳栓やアイマスクが役立つ。右上/「子どもはマイ寝袋がうれしいようで、夜はいそいそと潜り込みます」(ロゴス)。下左右/「空気で膨らむマットや枕で地面の冷えを遮断してよく眠るのがフジロックでは超重要」。持ち運びサイズはコンパクトだが、バルブを開ければ自動で膨らむマットが便利。も空気量で高さ調整できる(ともにロゴス)




 

●『FESTIVAL ECHO』 配布場所
は岩盤、TOWER RECORDS、KEEN、CHUMS、LOGOS、OSHMAN’S、アルペンアウトドアーズ、WILD-1など販売店 ※一部店舗を除く/随時配布



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