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あ~ん、ちょびっとなんて言わないで!
高級食材、アンチョビをいっぱい食べたい

(2013.02.17)

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少量でもしっかり旨味が出るので、パスタやサンドイッチの具にgood!

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左上:こんなに買っても数百円! 右上:上が「良」、下が「可」。目が充血したり皮が剥げているもの、腹が破れているものは鮮度に問題あり。左下:頭、内蔵を切り落とす。右下:冷たい水で優しく、かつ丁寧に洗い、腹を下にしてキッチンペーパーで水を切る

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左上:手開きにしながら中骨をとり、バットに並べる。白く覆うほどの塩をかけ、数段重ねる。右上:仕込み終わり。この上にラップをかけ冷蔵庫で2週間~1か月熟成させる。左下:2週間後。水が上がってきている。右下:水は魚醤として使えるので、きれいに洗って乾燥させた瓶に移し保存

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左上:魚醤を取り分けたあと、薄い食塩水(3%)くらいで洗う。右上:塩抜きしたら水を切る。左下:オリーブオイル、サラダオイルを半々に合わせたオイルの中に浸ける。瓶の内側に円を描くように並べるとオイルが少なくて済む。並べたら箸で隙間を突き、空気を抜きながらまんべんなくオイルがイワシに触れるようにする。右下:イワシはオイルの液面から出ないように注意。食べるときは洗って乾燥させた箸でとりだす

ひと瓶で1000~2000円もする高級食材、アンチョビ。おいそれとは庶民の食卓には上がらない代物ですが、実は元々の原料は超庶民派食材のカタクチイワシ。防波堤でサビキ釣りをしたことがある人は変な顔をしたイワシを釣ったことがあると思いますが、アイツの正体がこのカタクチイワシです。

 海に近い鮮魚店などでは「シコイワシ」「ヒコイワシ」なんて名称で、一山100円(!)なんてお値打ち価格で販売されています。そんなカタクチイワシ、釣りやスーパーで入手する機会があったら、迷わずキープ! 当日は唐揚げや刺身で美味ですが、食べ切れないものは塩蔵、日本でいうところのアンチョビにして保存することができます。

 簡単な作り方は以下の通り。

1.頭を落としてハラワタをだし、腹のなかを洗う。

2.腹を下にして水を切り、手で開く。

3.バットに開いたイワシを並べ、塩で隠れる程度まで覆い、またその上にイワシを並べて塩をする。

4.冷蔵庫で2週間~1か月熟成。

5.冷蔵庫からだし、さっと食塩水で洗い、水を切る。

6.オイルのなかに浸けて保存。

 これだけで、あのあこがれのアンチョビがお腹いっぱい(と言っても、塩辛くて大量には食べられないけど)食べられます。プライスレスな体験ができるうえ、イワシ、塩、オイルを合わせても市販の瓶詰の4分の1程度の原価で作ることができます。

 失敗しないコツは、塩を多めに使うこと。元々保存食なのですから、塩の量は気にしない! 使用量を控えると、雑菌が繁殖してうまくいかないことがあります。塩気がきつくなりますが、アンチョビそのものを食材として食べるのではなく「塩気と旨味のある調味料」として、さまざまな料理の味付けに使えばその塩辛さも気になりません。

 塩の加減にもよりますが、常温で保存できるのは1週間~ひと月程度が目安。塩をきつくしたり、瓶詰時の衛生管理をしっかりすればもっと保存期間が延長できます。とはいえ、あまりのおいしさに保存期間どうこう言う前に食べきってしまうものですが。

 ひと手間で大衆魚が高級食材に変わるアンチョビづくり。菌が繁殖しやすくなる、気温が上がる前が入門のタイミングです。ぜひお試しを!

 
 
ライター
藤原祥弘

野生食材の採集と活用、生活技術につながる野外活動などを中心に執筆とワークショップを展開。twitterアカウントは@_fomalhaut

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